ベストアルバム 2023
概要
今年もすごいアルバムがたくさん出ました。
そんな中でベストアルバムを選ぶのは難しいですが、一応選びました。
並びは得点順で、同じ得点の中では順不同です。それではどうぞ。
レビュー
cero / e o: ★★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/5rotTIzASSa2IDU9uQA0nQ?si=Nnno_6PMT6mPbs0fX4bWYA
アルバムのたびに作風が変化する cero ですが、今回は分厚いコーラスと変則的なビーツが特徴的なアルバムになっています。
また、生楽器感が後退し、エレクトロな音色が強く出ています。
こう来るか、こう来るかの連続で気が休まる暇がないアルバムです。
スピッツ / ひみつスタジオ: ★★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/5u95y591xPiCFY3UI5gHqY?si=g-FmCOhZQlKW6AfROvvmDw
超大ベテランのスピッツですが、とてもみずみずしいアルバムになっています。
アルバム前のシングルでコナン映画の主題歌だった「美しい鰭」は透明感あふれるギターが印象的なポップスで、管楽器の使用も新鮮です。
その「美しい鰭」の勢いをそのままに、ギターロック、ポップロックの名曲を連発しています。
Sampha / Lahai: ★★★★☆
https://open.spotify.com/intl-ja/album/5GuWww4OaildzkmTTlfMN3?si=R0wxWS9yS96Unj5m3u4Suw
去年は PJ Morton のアルバムをベスト入りに評価しましたが、今年のソウルはこれ。
ソウルという印象からは少し離れて、静謐さを感じるサウンドです。
しかしソウルにはゴスペルの影響もあるのですから、このような静謐なサウンドもソウルの一つの形だと思います。
Cleo Sol / Gold: ★★★★☆
https://open.spotify.com/intl-ja/album/67DWn1tZ245gendegv7Ioz?si=WPv1D_BXTdm5_hL5NNOkQQ
ネオソウルやクルアンビンやハイエイタス・カイヨーテ、シャーデーといったあたりの影響を感じる R&B です。
特に歌いまくるベースが聞いていて気持ちいいです。
Noname / Sundial: ★★★★☆
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1RThtoZbeE7OQHMBzaBCJt?si=Q3WEV2wsQS6XR9JpCrD-4A
ちょっと久しぶりのリリースになった Noname ですが、作風は大きく変わってはいないのではないでしょうか。
メローなサウンドにリラックスしたラップが乗っています。
斉藤和義 / PINEAPPLE: ★★★★☆
https://open.spotify.com/intl-ja/album/7jVmOwYX0wF4249BewyKKl?si=VtHKxnW3TF24qqP8A1UVqw
ベテランになってもアルバムを連発している斉藤和義。
今回は総集編的というか、斉藤和義の得意な曲調が詰まったアルバムになっています。
あと歌の魅力が増した気がします。
君島大空 / 映帶する煙: ★★★★☆
https://open.spotify.com/intl-ja/album/6iTUUUkWUZYfr61Pz3gFGG?si=Wa-BtzKQR7qVQb2bKuOlGw
ベテラン勢が頑張っている(自分が聞いただけ?)今年において若手ですごかったのが君島大空です。
今回のアルバムはバンド編成になって、生演奏のサウンドと独特の編集感がマッチしています。
Bob Dylan / Shadow Kingdom: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1bp23TX5hrEDSDykAaTCkE?si=4jGefATtTT2Edo1HqBwOeQ
超ウルトラ大ベテランの Bob Dylan のライブアルバムです。最近のディランの作風(ちょっとテックスメックス寄り?)を過去の曲に適用した演奏になっています。
明るいとも暗いともつかない、独特の雰囲気があります。
The Rolling Stones / Hackney Diamonds: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1AxMcdQRLguJqSZMxvRNdO?si=XMnOaTQVSQCcZc8jDEnWNg
同じく超ウルトラ大ベテランの The Rolling Stones の最新オリジナルアルバムです。
スピッツもそうだったけれど、ベテランでありながらみずみずしく元気な演奏です。
最後の締めが Rolling Stone Blues のカバーなのもいいですね。
Paul Simon / Seven Psalms: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/2W88kNmADcEEvcaJPVGZHF?si=LMguVHDcSuGzA2Pr9rMAuQ
この人も超ウルトラ大ベテランですが、今回は 7 曲を一気に聞かせる仕様のアルバムです。
近作の中でもアコギの出番が多く、独特の演奏が楽しめます。
電子音やパーカッションを多用したアルバムも好きですが、これはこれで素晴らしいと思います。
Laurel Halo / Atlas: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/3VaVfO7eUl24zzrtuayksx?si=AIU1kxL9Q42ZKWrltya0DA
アンビエント・ドローン系のサウンドです。
こういう作品は何かをしながら聞けたりして、つい何度も再生してしまいます。
Bruno Major / Columbo: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/77ecNwHIYZfoOSgQ1FMSAS?si=d00Rr8kcQTmg2lNM7sOagw
シンガーソングライター的なサウンドと、強度のあるメロディが特徴的なアルバムです。
ポール・マッカートニーとかエルトン・ジョンあたりが好きな人におすすめです。
African Head Charge / A Trip To Bolgatanga: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/5bsoJcFeIoL6g1AdSZcy14?si=YneZNv9eRfW9eIIjn8ICCA
アフリカンなビートとエレクトロニックなサウンドが融合したアルバムです。
本人だと思われる叫び声も強烈。
Meshell Ndegeocello / The Omnichord Real Book: ★★★★
https://open.spotify.com/intl-ja/album/6m9xpYmSjwsV83YJ1TmJXA?si=3RnywiPUQpyeXdx02gCv9g
ネオソウルの立役者でもあるベース奏者のソロ作。
これまた静謐さを感じさせるソウルになっています。
総評
ベテランがめちゃくちゃ強かったです。ディランとストーンズとポール・サイモンが並ぶとは……!
その一方で若手ももちろん頑張っています。中間の世代があまり目立たない気がするのですが、自分の範囲になかっただけかも。
あとビートを抑えめにしてリバーブを効かせたような、静謐なサウンドが増えている気がします。代表的なのは Sampha ですね。
去年のベストアルバム記事より邦楽が増えているのは嬉しい傾向。実際、国内音楽シーンは元気なように思います。