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お笑い芸人「きつね」

大前提として、私は人が好きだ。

大学入学当初、動物が好きだから水族館の飼育員を目指していた。
しかし、大学で恩師に出会い、フィールドワークの面白さや「人が好き」だということに気付いてからはインタビューを始めとした研究ばかりしていた。
その4年間の成果と元々の性格のお陰で、
自分で言うのもどうかと思うが、人の本質を見抜く力に長けた。
そして、これも私の性質だと思うが、関わった人、取材対象者のことは大抵、調べる前よりも500倍くらい好きになる。

例の如く、私が500倍くらい好きになってしまった彼らについて、どこまで書かせて貰えばいいのか、
どこまでお話していいものなのか、若干悩みながらnoteを書いている。
予め言いたいのが、「こんな芸人さんに会いました」と自慢をしたいわけではない。

大好きな人達に迷惑をかけない程度に、
それとなく彼らの株を上げていけるといいなと思うので、ご指摘等があれば編集するつもりだ。

話を戻そう。

「楽屋準備してきて」
と言われ、慌ててスタッフルームを飛び出した。
お2人の楽屋入り予定時刻まで残り15分。

他人から「病気」と言われるくらい方向音痴の私がすんなり行けるわけもなく、迷子になっていたところにウクレレ担当の大津さんが現れる。
「やばい、間に合わない。」
咄嗟にそう思い、挨拶をして走り去ろうとした私に声を掛けてくれた。
「楽屋ってここの先ですかね」
…と言うことで、楽屋に行く大津さんを案内することになった。
…正確には案内して貰った。

そもそも場所を把握していない時点でADとして本当に最低だと思うけれど、
こんな私にも物凄く優しくて、気さくで…
タレントさんに対して「大丈夫ですよ」と言わせてしまう最低ぶりを発揮しても「大丈夫ですよ」と大人の余裕を見せるその人は本当にどこまで出来たいい人なんだろう。
そして私、しっかりしろよ。

そんな第一印象最高のお2人をスタジオでは絶対シラケさせない。滑らせるわけにはいかない。
来てもらうからには120%でやり切ってもらおう。
そう心に誓った。

収録当日、
シラケさせるも何も、素直に面白かった。
何より驚いたのが、置かれた状況への対応と順応の速さだ。
芸人さんの技量が半端ないのは知っていた。平場でボケたり突っ込んだり、掘り下げたりいじったりいじられたり、急にギャグしたり…
それでもすぐに台本にはない別のネタを用意してくださるお2人の守備範囲の広さと、
急な変更にも関わらず、常に仕上がっている精度の高いネタに私含めスタッフ一同、大盛り上がりだった。

と同時に私の中である野望が芽生える。
「うちの大学の学祭に来て貰うには、いくら出せばいいだろう…」

トークもリハから面白い。
常に愛想が良くて、ちょっとした待機時間にも気さくにお話して下さる人の良さ。
本当に楽しい撮影時間を過ごさせて貰った。
今までのリハで1番。本当に1番楽しかった。
正直ここのところ毎日「辞めたい」と思っていたけど、もう少しだけ頑張れそうだと思えた。

先日芸人さんが深夜に大集合する超伝統の企画があった。
偶然エレベーターホールでお会いした。
こんな一瞬しか関わっていないようなADの私の事を覚えていてくれて、絶対に疲れているだろうにこの時もまた淡路さんがニコニコと話しかけて下さった。

彼らの存在をKOUGU維新でしか知らない方に、
キャラ芸人だと思っている残念極まりない人に、
関係者各所に私は声を大にして訴えたい。
「きつね」最高です。
そしてファンの皆様には胸を張ってほしい。

余談だが、
テレビで見るより格段にカッコ良いです。

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