神保町の菅田将暉

私の好きな人は天才だ。

今日は、その天才に届いて欲しくて渾身の1300字を綴りたい。

私の好きな人は
抜群に派手なルックスでもない。
めちゃくちゃ煩いわけでもない。
大声出して目立つタイプでもない。
ぱっと見はよくいる今時の男の子。

でも彼は言語化できない天才だと思う。

そんな私の好きなコンビ、オドるキネマの南さんが、
11月13日に25歳になった。

前述したように南さんはめちゃくちゃ目立つ何かがあるわけではないが、人を釘付けにする才能があると思う。
漫才もコントも平場でも、決して声を張るタイプではないけれど、ワードワードに引き込まれる。
噛んだ時のアドリブ力や、小さい声でボソッと上手いことを言う言葉の引き出しの多さに次を期待してしまう。

私が初めて生でネタを拝見したのは上京したての頃で、それから月に一回くらい拝見していた。
いつ、どんなタイミングで、どれだけ観客を笑わせても、顔色一つ変えず、淡々とした雰囲気を纏っているその姿が印象的だった。

つい最近、「ニートと居候とたかさき」というYouTubeチャンネルが開設された。
南さんが家賃を払わず居座っている高崎ハウスでの日常をあげているチャンネルだ。
このチャンネルでの南さんと元相方の高崎さんの息ピッタリのやり取りと、南さんの発想の斬新さ、エンタメ性が面白いと少しずつではあるが話題になっている。

・人の買ってきたコンビニ飯を炒飯に変える
・誕生日でもない人の誕生日サプライズをする
・人のPS5にポスカで落書きする
・そもそも家賃未払い
・爆睡してる高崎さんを起こして2万円強奪

こんな事をして「面白くなる」のは、正直このチャンネルくらいだと思うし、これが許される世界線もおそらく南さんのいる世界線だけだと思う。

ネタの「腕上げると息詰まる」「わさび醤油が寿司」「ポイ捨てすんなよ」などなど、ネタとワードの切り口とフォーカスポイント、
アドリブのかまし方も、ベースがあるから崩せるし、その上でちゃんとアドリブで落としてくる所、
最早、文字数の少なさを競っているとしか思えないインスタのDM(そもそも返信をくださる事も含め)、
他の芸人さんから聞く南さんについてのぶっ飛びエピソードトーク、
南さんだなぁ、と思わされるし、
見れば見るほどやっぱり天才だよなぁ、と思う。

M-1の3回戦で落ちたのは私も信じられなくて、
YouTubeで動画を拝見したけど面白くて、
南さんのインスタのストーリーについ、
「このネタ好きです」と反応してしまった。
別に反応なんか期待してなくて、無視でいいと思っていたけど、返信をいただいた。

なんなら2回戦で落ちた時に本気で信じられなくて、
「また劇場で面白い漫才見せてください」
と偉そうぶってDMをしてしまった。
「ここからです」
と返信をいただき、心から頼もしいと思った。

私の好きな人は天才だ。

天才に胡座をかかず、日々研磨できるタイプの天才だ。

常に自分を客観視できるタイプの天才だ。

そんな誕生日の天才にタバコを送った。
今頃彼の元に届いているのだろうか。

南さん、お誕生日おめでとうございます。
これからも沢山笑わせてください。

※「ニートと居候とたかさき」のグッズ写真より