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『顔面漂流記』1999年 <Ⅱ> 不治宣告

<Ⅱ> 不治宣告


 
少年にとって、身体的成長の完了と手術を待つという心理的問題とのバランスをはかることは何とも難しい。顔の損傷に長く慣れていた人ほど、その除去に伴う問題が大きくなる。幻想が膨らみ、彼らには外科手術が万能の解決策であるかのように思えてくる。
『人間にとって顔とは何か』
 
 

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