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page 28 Story of 美月 8/12






今夜の晴天の満月は空気が澄んでいて星の光がとても綺麗。
お店の天窓からピアノに差し込む黄金の月の光は丸くあたたかい色彩で辺りを包み込む。
ピアノに反射する月の光が眩しい輝きを放っている。


   今夜は何から弾き始めようか…
    パラリとめくった五線紙
     《朝に見る星を》 


           …♪______

    ___♫
         ____♪
             
          
    _____♪…


      「…美月…、
     目に見えないだけで
  朝も昼も星は存在してるって知ってた?
夜っていう闇が無いと見えない光も有るって
  ただそれだけの事なんだと思うんだ。
   だからそんなに落ち込まないで。
闇は光を思い出すチャンスなんじゃないかな…」


    ____♫_____
         
            ______♪__
    
   ___♪___
           
            
           …♫



ピアノのコンクールに落選して落ち込んだ時 、
   旬君はそんな言葉を私にくれた。
   その時にメロディーが生まれて…
この曲はいつか私の大切なお守りになった。
…♪…
       

       ねぇ旬君、
  私、上手く星を見れているかな?
 朝も昼も夜もきっと心を静寂に委ねたら
      星は見えるから。
   全ての人の夢が叶いますように
     今はそれだけを願って…          …♫


    オーナー「美月ちゃん、」

  
      「あ、お義父さん
 ごめんなさい。私、ぼんやりしていて
演奏終了時間を少し過ぎてしまいましたね」


オーナー「旬と関わりが有ったお客様が2階の1番奥の席に来てくれているんだ。
これサービスですからって持って行ってくれないかな?」

「あ…はい。すぐ着替えて持って行きますね」


  誰だろう…関わりが有ったお客様って、
  旬君の幼なじみの田中さんだったら
     名前で言うはずだし…

 

 急いでワンピースにカーディガンを羽織って
   演奏用のパンプスを履き変えた。



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お読み頂きありがとうございました✨
つづきはまた明日8/13👋
ではまた
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