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終わってからが、はじまりだ。




実質的に、モンスターハンターアイスボーンはエンディングを迎えた。



おそらくもう新しいモンスターは追加されない。


新作まで3ヶ月ほどあるが、来月12月の微調整アップデートで



きっとすべてが終わる。





これからはまだミラボレアスを倒していないハンターと、わずかながらPS5で初めてモンスターハンターワールドをプレイするユーザーがこの世界に残っていくことになるんだろう。



体感だが、このコロナ禍のお篭もり需要で

新しい層がモンハンに入ってきたように感じる。


外出制限があった中で、お部屋の中で楽しむゲーム。


実際にモンハン女子のタグや、重ね着コーデなどTwitterでは盛り上がりをみせていた。



モンハンの強みである協力プレイ、これは

語弊を恐れず言えば、ゲームが上手くなくても先に進める。



これは新しい人も入ってきやすく、どうぶつの森がヒットしたようにアクションゲームではそれほど女性が得意としないジャンルでもゲームとして成立しやすい。

(もちろん上手い女子はいるし、古い考えというのも分かる)



この点においてモンスターハンターワールドはとても優れていた。


救難システムもメリットデメリットはあるが、新ユーザーにはとてもいいシステム。


こういったこともあって、ゲームとしての延命がされた面もあったように思う。


ただ...



ミラボレアスがこの世界にあらわれてから

1ヶ月と少し。


実際に討伐していないハンターはあまり残っておらず



イベントウィークが終わると


個人としてこのゲームが終わった、というユーザーがかなり増えた。





実際にストーリーとしてはもうつづきはないのだ。


かくいう私も、終わらせようと思えば


終わる。





それでもまだ続いているのはなぜか。




そこに仲間がいるから。





正直、モンハン歴が浅かった時に



連戦、同じモンスターを何体も狩るという行為に疑問を感じていた。



何が楽しいの?意味は?作業?


だが今は違う。


仲間と狩るハンティングは



ひとつとして同じハンティングはないのだ。



さらに個々において



モンスターを狩る目的は違うのだ。



初めて倒す人もいれば、クリア時間を短縮し、自分の腕を競う人、改めて装備の為に素材が必要な人、ただ単にそのモンスターを狩るのが好きな人...



ハンティング1つとはいえ、そこにさまざまな目的、理由がある。


これはある意味、実際の狩猟という行為に近いことがゲーム内でなされているかもしれない。



その日の体調、気持ち、状況、場面。


これは毎日違う。


多くの人が集まって同じ行動をともにする。



これは石器時代から変わっていない。




そしてこれは社会行動でもある。



ゲームとはいえ、集団がコミュニケーションを取り、行動をともにする。



そこに楽しさがある。



外出先の実社会でなくても人は社会を形成出来る。



ここに現代の面白さがある。




さらに僕はそこにもうひとつ価値、意味を見出している。




それは堅い言い方であればセーフティネット。



心理学的に言えば心の拠り所。




オンラインゲームのいい所は



個人情報を開示せずとも活動出来る点だ。


顔も分からず、年齢も住んでいるところも

性別も分からない。




たとえば画面の向こうにいる人間が著名、有名人であってもそれは分からないのだ。



そうした中で、自宅にいながら社会活動が出来る。



これは人の気持ちを救えると思う。



最近悲しい出来事が多い。


社会的に成功しているとされている人であってもこの世を去ってしまう。



これはとても悲しい。



そこまで大事じゃなくても、仕事に疲れたら、学校に疲れたら、生きていくことに疲れたらそれを癒せる場であるのがゲームであると思う。



もちろんただ楽しいだけでもいい。


だけど...




自分が作った小さなサークルでも



いろんな人の楽しさや支えになれたらと

思う。



生活の一部として心をあたためられるような集団、居場所であれたらと思う。





終わりという区切りは自分でつけられるけど



またはじめるということも自分で決められる。



人が人を支えてそれを楽しく感じられるのはとても素晴らしいと思う。



やがてきっと終わりは来ると思うけど



それまではみんなと最高の夢をみていたい。






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