2023年のクッキングパーティ(料理編)

次はクッキングパーティ部分のイノベーション
先ほど書いたように,
1-3年生・M1生
卒業する4年生+M2生
既卒生
教員
という4層が同時参加したせいか,空前の36人(パーティ会場の着席数上限ちょうど)に膨れ上がってしまい,どうしたものかと頭と体をいろいろ使いました.義務感だけでこれは普通やりませんよね.趣味です.

1) オーブンの活用
 ピザ生地は,前日にホームベーカリーを自宅で4回まわして作って持ち込み,会場で学生が延ばしてトッピングして2台4段のオーブンをフル稼働して36人分を焼き上げました.2月の20人のパーティの事後アンケートで「やや量不足」という衝撃の結果だったので,今回は1200g全粒粉を使い,やや生地を作りすぎた感もあり.でも翌日の食事用に持って帰りたいという需要が発生.誰かが急いでziplockを買ってきてくれました.

2) マリネの活用
 これは時間差を作り出すことで会場での慌ただしさを減らす手段です.36人の作り置き前菜・・・いろいろ考え,魚屋や肉屋を回り,結局「子持ちししゃものエスカベッシュ」にしました.フランス風南蛮漬けみたいなもので,先月はサーモンで作ったので少し変えてみた次第.しかし36人分というのは11匹入りのシシャモパックを11個です.スーパーを2軒回り,前の晩から自宅で漬けて大型保存容器2つで持ち込みました.

3) 肉とソースの分業
 メインディッシュは「豚ロース肉のソテー,ブロッコリソースがけ」だったのですが,学生に普通にサラダを作ってもらう代わりに,肉にかける野菜ソースを作ってもらえばメインディッシュに直接関与してもらえる,と考えました.肉はトンカツ肉を私が一人で36枚焼くので,これはなかなかのスピードを要求されました.筋を切る→塩・胡椒する→2.5分蒸し焼きする→裏返して2.5分蓋なしで焼く,という工程を同時に2つのフライパンで並行して行うんです.1枚の蓋を左のフランパンから右のフライパンに移し替えては肉を裏返す,というサイクルを作って5回転.
1)のピザ生地,2)のエスカベッシュ120匹,3)の肉36切れ,それにマイ調味料などで私は現地にはローラーダッフル(いわゆるキャリーケース)2台+バックパックで乗り込みました.
いろいろ勉強になりました.定食屋,給食業,まかない,ケータリング,それに出張シェフ業のそれぞれに必要なスキルと準備の違いも少しわかってきたような気がします.プロにとってはこんなものは「イノベーション」ではなくて当たり前のことか,あるいは能率の悪いアマチュア的手法なのかもしれませんね.プロなら先輩や上司から叩き込まれるのでしょうが,私の場合,各種料理本から独習しています.ここも趣味的ですね.

そう,クッキングパーティのイノベーションがもう一つ.既卒生の一人がバーテンダー役に志願してくれて,キッチンの一角で各種ドリンクを作ってくれていました.特筆すべきはノンアルコールのカクテルの豊富さ.ノンアルカクテルだけで十数種類あり,シェイクもステア(stir)もあり.

さらにチケット制にしたことも貢献して,従来の飲み会・パーティにあった,ノンアル派にとっての割高感・不公平感が解消したのではないかと思われます.事前アンケートでノンアル派に手を挙げてもらったら約1/3も居たのがイノベーションのきっかけになりました.コロナ禍をはさんで,サークル・部活の無料トライアル期間の半自動的なアルコール初体験機会もなくなり,ノンアル派の発言権を認めようという機運も熟していますね.

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