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新刊『リーダーシップ教育のフロンティア』(分担執筆,舘野・高橋編著,中原監修・著,北大路書房)

立教大学で2006年に始めたように,早稲田に移ってゼロからリーダーシップ教育を始めてみると,新しい現象に遭遇しました.

"(早稲田生の一部は)どうやら,リーダーシップをとるためには他者に対する優越性を示さなくてはいけないと思い込んでい(る)・・・この「リーダーシップ=優越性(dominanceあるいはsupremacy)」という固定観念がありうることには,うかつにも私は立教大学での11年間には気づきかなかった。気づいたのは,早稲田に来て,早稲田生の中に,かなりの頻度で,自分は優越性を示せると確信している(確信したい)ように見える学生が居たからと思われる(まさにその同じ理由,つまり優越性を示すことが必要だという思い込みから,立教生の多くは「自分はリーダーシップとは無縁」と思い込む人が大半なのかもしれない)。早稲田生のその思い込みの最も極端な現れは,グループワークで常にチームメートを「論破」しようと試みる場合である。(いま思うと立教にも時々そういう学生はいたが,どういうことなのかよく理解できずにいた)"(研究篇第5章本文より)

私の担当章では,研究篇でも実践篇でも,こうした立ち上げ期固有の発見や試行錯誤について書いています.

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