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マスクと合気道
暦では夏を迎えたのだからおかしくはないのだろうが、暑い。
暑いのも寒いのも苦手ではないがマスクをしての稽古は身にこたえる。
普段の生活でのマスクには慣れたものの、稽古でのマスクにはこの先も慣れそうにない。
いずれ着用不要になるのだろうがこのマスクのことは引き続き考えていかなければならない。
ひと昔前の時代の我々の学生時代の合気道の稽古は厳しかった。
腕立て、腹筋の回数ばかりではなく、稽古終了後に先輩方に投げられ続けた。
厳しい投げ技ではあったが、それを続けるうちに自分の身は自分で守れるようになった。
どんな投げ方をされても頭を打つことが無くなった。
自分の身は自分で守らなければならない。
それも稽古だと思う。
ただ一般道場で皆さんにそんな指導は出来ない。
ケガはさせてはならない。
細心の注意を払ってケガの無いようにしなければならない。
頭を打たせるような事があってはならない。
そして、頭を打つ事がなくなるようになってもらわなければならない。
人生において初めての経験を皆がした今回のコロナへの対応も、そろそろ自身で考えていかなければならないのだろう。
二人が一組となり濃厚接触のなかで行う稽古である。このマスク戒厳令が中途半端でどっちつかずの条件付きで解除されてもマスクは着用するべきなのであろう。
こんな時に自身での判断を模索し下すのも畳の上での稽古と同じである。
基本さえ身につけていれば、技は一様ではなく、人の体格も一様ではないから自分の技を生み出せば良いと先代合気道道主の植芝吉祥丸先生がおっしゃっていた。
自分と違う個体の相手と対峙してその場で相手に有用な技に変えるのである。
見映えではなく相手に100%自身のすべての力を伝える技である。
それと同じ事だと思う。
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