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ふしぎな風景

大阪のとある町、ある駅の脇にあるその線路をくぐるアンダーパス。
どうしてこんな所に、って思える場所である。

昼でも明るくない、だからこの写真を見ていただいても電気がついている。
不思議な三台の電話ボックス。
夜ならば男の私でも一人で歩きたくないような暗いアンダーパスである。
一台ならば何も思わない。

最近、単体の電話ボックスさえ目にすることは少なくなった。
公衆電話は経費がかかり過ぎるから携帯電話の普及を始めて、その手始めがPHSだったと電話会社の人間に聞いたことがある。

なのにどうして三台もの電話ボックスを並べているのであろう。

もしかしたら、ここは電話ボックスの墓場なんだろうか、、
でも、三台で墓場はないだろう。
ひょっとしたら犯罪に利用されているんじゃないだろうか、、
でも、NTTはそんなことに加担せずとも十分儲けている。

意味不明の三台の電話ボックスに冠する形容詞は私には『恐怖の』しかない。
『恐怖の電話ボックス』である。

夜中にこのアンダーパスを通らなければならなくなり、この三台の前を通りかかると昼間でも使う人間を見たことがないのに三台がふさがっている。
見てはならないものを見てしまった、そんな気にならないだろうか。
そして三人は一斉にこちらに振り向く、三人が皆同じ顔、それがマトリックスのスミスであろうと、口裂け女であろうと、のっぺらぼうであろうと関係ない、私の心臓は恐怖で止まってしまうであろう。

なんとも不思議な風景。
たぶん理由はあるのだろうが、人間が作り出した不思議な風景である。


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