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残暑お見舞い申し上げます

新型コロナウイルスは私の生活を一変させ、母の入所するグループホームにも兄の生活する施設にも、ある時期は『面会禁止』と言う厳しいお達しで制限され、それはゆるやかな時間と共に自身の生活を第一義に考えるべきだと教えてくれました。

遠く離れた要介護者への見守りは金よりも多大の時間と体力を要します。

それでも長く寄り付くことの無かった郷里に一年を通じて足を運ぶようになると、その季節その季節の様々な思い出が湧きあがって来たものでした。

子どもの頃、ちょうど今くらいの夏休みの真っ最中に近くにある豊川工業高校の裏にあったクヌギ林までカブトムシを捕まえに行きました。

早朝4時頃、同じアパートの子ども達だけで出かけました。

今考えると、よく親達が許してくれたものです。

母は私と兄の全身、頭から足首まで蚊除けのため、蚊除けスプレーのフマキラーを丹念にかけてくれました。

それから十年以上経ってからです。

発ガン性が有るから皮膚に付くようなことの無いように、とニュースで言ったのは。

まぁ、カラダに良い事ばかりでは耐性も育たないのかもしれません。

全てがおおらかな時代でした。

年上の先輩たちが若年の私たちに見つけ方も捕り方も教えてくれました。

もちろんカブトムシもクワガタムシも帰る頃には捕虫カゴに一杯でした。

蚊や虫のいる早朝の林に入って行くのに半袖半ズボンは私と兄だけでした。

その頃の世の中ばかりではなく、我家の母もおおらかな昭和の時代でした。

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