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新人作家におすすめ! 読切制作の参考になる本・8選

こんにちは、三橋です。
最近の漫画家デビューは、雑誌・アプリ・webなどたくさんあります。その中で雑誌の場合、まず読切を描いて連載を目指す流れが多いです。
編集部が読切の反応をみて連載を決めることもあり、新人にとって読切漫画は登竜門です。

そこで今回は、読切を描くときに参考になる、漫画制作本・短編集をご紹介したいと思います。

短編集は私が参考にした本と、集英社出版『描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方』内で、ジャンプの先生方が紹介されてた本をまとめました。
実際に買って読んだ感想と、制作で勉強になったことを書いています。
気になる一冊が見つかったら嬉しいです。



読切制作におすすめの本


やる気もあげてくれる! 漫画制作の本


① 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方

少年ジャンプ出版の漫画制作本。
ラフな文でとても読みやすいし、編集部の熱を感じて面白いです!

ジャンプ作家の先生方へのアンケートもあり、制作する上で心掛けてること・制作時間などとても勉強になりました。原稿描くのめっちゃくちゃ早いーーーッ!
また、創作の悩みにも率直に答えてくれるのも良かったです。
例えば「セルフボツして先に進まない」「パクリと言われそうで怖い」「心が折れてしまったら」とかとか…

モチベ下がった時に読むと、ともかく前向き・ポジティブな言葉に救われる。タイトル通り、描きたい気持ちを応援してくれる本です。


② 決定版!! 漫画原作の書き方

物語をつくるのに苦手意識ある人におすすめ
固い説明文はなくラフな文章なので、本は厚いですがサクサク読めます!

アイデア出し・キャラの作り方・物語の構成などしっかり書いてあり、 例もあって分かりやすい。読切だけでなく、連載についても色々と載ってます。
私はまじで物語の伏線・演出が苦手なので、すごい勉強になりました… 物語作りに慣れてない人にとっても良いです。

また業界のこみいった話も赤裸々に語られてて、思わず吹き出しそうになりました。めちゃくちゃ面白いしヤバいぞ、この本。



おすすめの短編集


③ 藤子・F・不二雄 先生

ジャンプの先生方が何人も参考にあげられてた本。何よりネタの広さがすごく、全10巻(111話)もあります。

子供向けの物語なのかな~と読み進んだら、オチが教訓めいたものが多く面白いです。SFなので説明も多くなるんじゃ? と思いましたが、主人公主軸で話が進むのでサクサクと楽しめてしまいます。

読者と主人公の気持ちを同時進行させるの、めちゃくちゃ難しい心情描写テクだと思うんですが、や、やべえ…
1話完結における設定量の参考になると思います。それを約20、40頁でまとめてる凄まじさよ…


④ 尾田栄一郎 先生

ジャンプ編集者ブログでもおすすめされていた本。
特に『MONSTERS』について紹介されていました。編集者さん目線の解説付きで読むと、さらに勉強になります。
私も子供の時買ってもらって、懐かし~~て思いながら再読。尾田先生の作品は、みんなキャラがイキイキして好きです! 数コマでキャラがどんな人物なのか伝えるが凄いです。


⑤ ヤマシタトモコ 先生

芥見下々先生のおすすめ本。1冊の中で様々な女性目線で物語が描かれています。
少年漫画はファンタジー・バトルで設定増えがちですが、こちらは心情メインに描かれてて「このキャラの物語」というのがすごい伝わる。
さりげない台詞にギクッとした心情がこめられており、ヒヤヒヤしながら読み面白かったです。
ショッキングなシーンは、グロだけじゃない。むしろ、日常的な方がドキッとすると、改めて勉強になりました。


⑥ 市川春子 先生

これも芥見下々先生のおすすめ本。エモに尽きる一冊。
キャラはとっても可愛いのに、物語のラストがエグいギャップが面白かったです。『宝石の国』の影がどうしてもチラつく、救いはないんか…?
SFですが説明は必要最低限で、キャラの心情メインで進んでいく。ラストで心臓をぎゅっとさせる、感情移入の魅せ方がすごいです。


⑦ 星新一 先生

私は星先生のショートショート読んで育ったので、「読切ってなに?」という方におすすめ。漫画ではありませんが、児童文学なのでサクサク読めますよ。
これもSFのヘンテコな世界ですが、物語の掴みがどれも秀逸です。すんなりと理解できる話題から、ラストのオチが想像の一歩先で面白い! 私は『ひとつの装置』が、寂しくて優しいラストで好きです。


⑧ 能の本

短編と言えば「能」かな? と思ったのですが、全く内容を知らなくて… でもこの本は現代語訳(解説もあり)で分かりやすく、日本昔話のように読むことが出来ました!
登場人物は、主人公と相手(神・幽霊・物の怪なども)と脇役の超最低限です。穏やかに話が進んでたのに、突然心情が乱れるシーンがあってドキッとします。
これもキャラの心情でドラマが展開されるので、感動するとは何かと考えさせられました。何か私は読んでて泣いた。




┃ まとめ

ほとんど感想文になってた。短編っていざ描こうとすると難しいんですよね、うまくなりたいな…
ジャンプの先生方は、他の漫画作品の1話をたくさん読んだり、映画を見たりしているそうです。
私はジャンプ+(アプリ)でけっこう読切掲載されているので、勉強もかねて読んでます。ジャンルが色々あって面白いです。
他にもおすすめがあったら、コメントでぜひ教えてください^^

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