生成AIを使って聖書研究に取り組んでいます。そのお裾分けを記事にしています。
今回はルカによる福音書11章1-4です。生成AIは天秤AIを使ってOpenAI o1-Previewを中心に使いました。お付き合いください。
テキストのご紹介
伝承史の視点から OpenAI o1 previewの解説
テキストは「主の祈り」を含む有名な箇所です。今回はその伝承のプロセスに注目してテキストを分析・観察する伝承史と呼ばれる研究の視点から生成AIに解説してもらいました。
天秤AIでいくつかの有力な生成AIサービスを比較しましたが、 OpenAI o1 previewの解説が懇切だったので、それを短く区切りながら注釈を添えてご紹介します。
**はじめに** -テキスト概観と影響-
テキストが短く概観され、キリスト教共同体の神礼拝と精神活動において、この祈りが中心的な位置を占めてきたことが紹介されています。そして、テキストをよりよく理解するために伝承史の視点からの分析が不可欠であると述べています。もっともなことだと思います。
*1. 祈りの伝承と初期キリスト教の背景**
ラビとはユダヤ教の教師です。聖書の律法を解釈し、共同体の充実のために指導的な役割を担っていました。イエスも人々からラビと呼ばれることがありました。このテキストに見られるイエスの振る舞いの中にも当時のラビたちと同じ様子が観察されると述べています。
**2. マタイ版との比較**
マタイ版とルカ版のとの比較から伝承の初期段階から「主の祈り」は異る形で伝えられ、それぞれの福音書に受け取られ、編集されたと述べています。
**3. Q資料仮説と伝承の発達**
「Q資料」(Qは「源泉→資料」を意味するドイツ語のQuelleの頭文字から採用されており「クー」と発音します)。この仮説は蓋然性は高く、ここに書かれている説明のとおりです。なお、少し後の時代の文書で、その存在が確かめられているグノーシス色の濃いイエスの言葉を中心に構成されている「トマス福音書」が「Q資料」との関連で注目されています。
**4. 各節の詳細な解説**
一言だけ説明を加えます。
神に呼びかける「父よ」は、イエスとその時代の人々が用いていたアラム語(古代シリア語)では「アッバ (אבא, Abba)」です。それは家庭内で子供が親を呼ぶ際に親しみ深く尊敬の念を込めて発語される言葉でした。新約聖書の中で「アッバ」が使われる例は、マルコ14:36(ゲッセマネの祈り)などに見られます。
**結論**
もう一つのLlama3.1による解説
参考に天秤AIで比較したLlama3.1による回答(解説)を注釈なしにご紹介して終わりにいたします。
ここまでです。お付き合いくださり有り難うございました。