おねショタ三題噺 1 雨の向こうのくに
遠い未来。人型機動兵器……モビルスーツの存在する世界でのはなし。
ファイ・フォウフォーンは美しい女性であった。
近親者の相次ぐ急死で若くしてユーラシアの一画の領主となった彼女は、多くの人々の予想を覆し、領内の産業を振興して能く発展を成し遂げさせた。
憂鬱なとある雨の日、仕事をやっつけたファイが窓から所領を眺めていると、ふと思いつき近侍の少年 ベッタ・ニッカを呼びつける。
そして命じたのは、彼女を雨と虹の向こうへ連れて行くこと。
混乱する少年に言い含める様に語った言葉に曰く、最近領内で見つかった機械人形……モビルスーツと呼ばれるそれに乗せろということらしい。
「つまるところ君は、あの機械人形に乗る訓練をしているそうじゃないか」
そして、雨の午後、貴婦人と少年は巨大な機械人形に乗り込み、しばしの散歩にでかけるのであった。
資料費(書籍購入、映像鑑賞、旅費)に使います。