見出し画像

私が退職を決意できた理由

少し前のお話となりますが、2023年3月末で会社員生活を終えました。
その間丸10年、一度も転職せず一つの会社で働き続けたと考えると、その長さに驚いています。
私にとっては一大決心だったこと、そして「どうして決断できたの?」と聞かれる機会も多いことを考え、これを機にnoteに記録しておこうと思い立ちました。
(というか、下書きに途中まで書いた記事が残っていたので更新します!笑)

休職した理由

このあたりは以前にnoteに書いたことと重複しますが、簡単に振り返ります。
ちょうど1年前の2022年8月、夏季休暇の後から会社に行くことができなくなりました。
理由を一言でまとめると、メンタルバランスを崩したから。
原因はこれだ!と特定できているわけではありません。
でも10年間を振り返ると、会社や組織、仕事に対して「嫌だ」というネガティブな発言ばかりでした。

勤めた会社はいわゆる日本の古い企業体質で、個を殺して生きるのが賢い、というような風潮。
社員はみんな「いい人」なのですが、「サラリーマンだし」と諦めきっているような感じで、飲み会での話題は会社に対する愚痴がメインだった気がします。
仕事においても多岐に渡る業務に携わってきましたが、ワクワクを感じて楽しんで取り組むというよりは与えられたタスクをこなす、という感覚でした。
激務で残業続きという状況でこそありませんでしたが、短スパンで変わる組織体制や上司、理不尽なトップダウン、自分でハンドリングできない業務内容に少しずつ疲弊していった気がします。

「嫌だなー、行きたくないなー、辞めたいなー、楽しくないなー、生きがいがないなー」
そんな言葉を自分に10年近く浴びせ続ければ、そりゃメンタルもやられますね…(苦笑)
休職直前に初の部署異動と社外の割とハードな研修が重なったので、それが一つのきっかけになって貯めていたものが溢れ出たのかな、と捉えています。
休職にも勇気が必要でしたが、毎日涙を流して疲弊している私を見かねた夫に「もう休んだら?」と後押しされ、自分の心と身体の健康を優先することを選びました。

休職期間(キャリアブレイク)中の行動

会社を休み始めてから最初の2週間。
抜け殻だった私にできたのは、ただひたすらに自分の思いを書き出すことでした。
家にいると気持ちがどんどん塞がってしまう感覚だったので、ノートとペンだけを持ってカフェに行き、自分の中にあるものをとにかく書いて書いて書きまくる。
なるべく幅広く考えられるようにテーマをいろいろ設定し、それについて思うがままに書く、ということを繰り返しました。
そのノートを読み返してみたら、今まさに1年前の私が考えていたことが叶っていたり、当時書き殴ったその想いが今も変わっていなかったりで、かなり重みのある内容を綴っていました(笑)
このあたりはまた別でnoteに書き出してみようかな。

そして、9月中旬にはキャリアスクール「SHElikse」の体験レッスンに参加し、即入会を決意。
その日からは毎日の学びが楽しすぎて、自分のいる世界が充実感で満たされ、驚くほどメンタルが安定していくのを実感しました。
あんなにネガティブな感情に埋め尽くされていた生活が、こんなポジティブで楽しい毎日に一変するとは思ってもみませんでした。
客観的にも一番分かりやすかったのは、「嫌だ、という言葉をほとんど発しなくなったね」という夫の発言でした。

ぶつかった壁

9月のSHElikes入会から昨年12月末頃までは、毎日が新しい学びばかりで前に進んでいる実感しかありませんでした。
ですが、年明け1月あたりから急に前に進めなくなった感覚がありました。
その理由は、「自分がどんな人間で、何ができて、今後何をどうしていきたいのか?」が分かっていなかったから。
インナーブランデングが不十分で、自分の向かう先が分かっていなかったからだと気付きました。

「私に特出してできるものがあるわけではないし、市場価値なんて微塵もないだろう。」
それを受け入れるのが怖くて自分と向き合うのを避けていましたが、そろそろ向き合わざるを得ない…!
そこで、1〜2月はコース受講もスキルのインプット・アウトプットもそっちのけで、とにかく自分と向き合う期間に設定しました。
かなり辛い期間でもありましたが、これを乗り越えればきっと前に進める!と信じ、多くの人の力も借りて必死に足掻いた結果、少しずつ軸が見えて自分という人間が分かってきました。

しかし、これでよかった!と安心したのも束の間。
やっぱり前に進めていない、とまた別の壁にぶち当たった感覚でした。
毎日全力で必ず何かに取り組んでいるはずなのに、その場に留まっていて動けていない感覚に襲われ、「何故こんなに辛いんだろう?」と不安な毎日を送っていました。

辞める決心ができた理由

そんな中でも頭をよぎるのは「私はいつまで会社にいるんだろうか?この状況をいつまで続けるんだろうか?」という煮え切らない感情。
とあるシーメイトさん(SHElikes受講生)に「何が不安なのか書き出してみみるといいよ!」というアドバイスをもらい、会社を辞めるということはつまり?と掘り下げて考えてみました。
すると、こんな新しい気付きがありました。

①信頼や安定より優先したいことが見えた
自分で言うのもなんですが、10年間勤める中ではそれなりに評価をしてもらい、仕事面でも人間性の面でも信頼を得ていたと思います。
しかし、ここで辞めたら積み上げてきたものを全て手放すことになる。
そこに漠然と不安を感じていたような気がします。

そしてもう一つは、安定した収入がなくなってしまうこと。
収入以外にも、正社員としての特権である福利厚生や制度を利用できなくなることも含みますね。
フリーランスよりも守られている会社員としてのステイタスを、敢えて自ら手放すということにも少なからず抵抗がありました。

でも、そんな不安な気持ちよりももっと強い「何か」の存在を感じていました。
それが、「動けない!」というストレスでした。
そう、会社を辞めていないが故に、身動きがとれない状態になってしまっていたんです。
例えば、お仕事に応募したくても休職しているから挑戦できない、インスタを通じてデザイナーとしての発信を始めたいけれど身バレできないからそれ以上進めない、などなど。
毎日の学びを行動に移したいのにそれができない!というもどかしさが溢れてきました。
会社に籍を置いていることが足枷になって、やりたいことにチャレンジできていないから辛いんだ、と気付きました。

こんな感じで、私が一番優先したいことは、これまで得てきた信頼でも安定でもなくて、「好きなことをして過ごす生活だ」と強く認識できたことが、退職を決意できた理由の1つです。

②後悔はないと断言できた
理由の2つ目は、今の会社を辞めなければよかったと思うことがあるか?と自分に問うたときに、答えがNOだったから。
フリーランスより正社員がよかったな!と思うことはあるかもしれません。
でも、今の会社に残ればよかったと思うことはないと断言できたので、辞める決心がつきました。
そこをあっさり言い切れてしまうのはちょっと悲しい気もしますが、逆にそれだけ強い想いなんだと認識できたので、よし(笑)

そして退職へ

そこまで自分の気持ちが整理できたら、あとはもう勇気を出して会社へ報告するだけでした。
3月末の退職希望だったので、2月末には退職意思を伝えて後には引けない状況を作りました。
でもその一歩を踏み出したことでものすごく自由になり、これでやっと自分の好きなように動けることが楽しみ!という気持ちがどんどん大きくなりました。

約半年の休職期間を経ていたこともあり、最後に会社に顔を出すか否かはものすごく悩みました。
でも、特に会社に恨みがあるわけでもないこと、お世話になった方々に何も言わずに去る方が辛いと思ったこと、そして行かなくて後悔することはあっても行って後悔することはないと思えたことで、きちんと挨拶をして去るという選択ができました。
約半年振りに会社に行くと、みんなが集まって温かく迎え入れてくれ、写真を撮るために集まってくれたり「飲みにいこ〜」と言ってくれたり。
きちんとけじめをつけて退社できて、本当によかったと思っています。

私の退職までの変化はこのような感じです。
今の時点では、一切後悔していません。
もちろん、年金や健康保険、住民税の支払通知書がどさっと届いたときは、「うわ〜大変、生きるってお金いるな」と思いましたが(笑)
4月からちょうど4ヶ月半ほどが経ちましたが、ありがたいことにデザイン関係のお仕事をいただき、フリーランスとして充実した毎日を送ることができています。
もちろん、毎日の作業時間や収入を会社員時代と比較すると笑えません!笑
でも、「嫌だ・やりたくない・辞めたい」のオンパレードだった生活と比べると、好きなことをして過ごせている時間が私にとっては何より幸せです。

そして、会社員時代の収入を超えることが私の最初の目標なので!
まずはこれを叶えるために、そしてまだまだ人生を楽しむために、これからも前に進んでいこうと思います!

かなり長くなりましたが、私の経験が少しでも誰かの役に立てばいいな、という思いで書いてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!