真面目にXを見ない方がいい

Xで検索すれば、人間の意見が確かに出てくるが、大抵断片的なものだ。
そもそもあのツールは思ったことを整合性や読みやすさを無視して結論だけ書くことに適しているものだから、むしろ断片的なものを書くべきということだ。
最近は長文が書ける機能もあるけど、元々長文を想定しているツールに比べてしまうと、とてつもなく読みづらい。

Xに適応した人間たちは、出力回路が140字で収まるようになる。
これは悪いことではない。文章を書くのは面倒だし、意思疎通だけなら数文字で足りるからだ。
元々Xはそういう、どうでもいいような言葉を共有するツールで、その手軽さ故にここまで広がった。
人間が言いたいことなんて、飯うまかったとか、テレビ面白かったとか、そんなもんだ。
そのぐらいの短い言葉は分かりやすいから、Xはこうしてユーザー数を増やしたんだと思う。

その手軽さ故にSNSとしての知名度が拡大するところまでは良かったんだけど、何故かXでの意見が少しずつ世間で認められるようになってきた。
これはユーザー数の増加がユーザー数の増加を呼ぶループに入り、そのユーザー数の多さが背景になって発言力が増加したということなんだろう。

元々は取るに足らない短文を投稿するはずのツールだったのに、気づけばマジョリティになっていた。
Xの意見に現実が左右されるなんて、おかしい話なのに、気づいたらそんな世界になっていた。

この現実自体には全く文句がない。
Xの意見を世間の意見だと思うことに、いい加減無理があるんじゃないかということだ。

バズったポストや有名インフルエンサーに力があって、気づけばそれが真実であろうがそうでなかろうが、多数派の意見のように振る舞うようになる。
その集団はXというマジョリティの力といいねRPの数で裏付けのような物がされている。
本当はそんなものは多数派とすら言えないはずなのに、そういうものが力を持っているように見える。

こんなことは別にインターネットで昔から繰り返されたことだからこれもいいんだけど、あまり真面目に考えてはいけないものだ。
Xがあまりにマジョリティすぎて、Xの多数派が世間の多数派のように見えるけれど、実際の世界って全く異なる。
ただ、Xって検索出来るから、簡単に見えてしまうんだよな。

こんなものは様々なバイアスが働くんだから、真実から程遠いどころか、簡単に捻じ曲げることが出来る。


いい加減その辺の事情も割れてきたし、Xは年寄り向けのSNSになるんだろうな、もしくは既になっているんだろうなとは感じる。
文字主体のSNSは限界を迎えていて、後は萎むだけに見える。

実際、動画と写真の時代が来ているし、140字より1枚の写真だったり、10秒の動画の方がどう見ても分かりやすい。
文字が残るとしたら、結局ある程度文字数があって時間がかかるものが残るはずだ。
そう思って、noteを書き始めたけど、この勘はそんなに外してないと思う。

いきものがかり - ブルーバード

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