ChatGPTに現実世界をオブジェクト指向のコードで表現してもらう
前回はChatGPTに特徴量評価と主成分分析をしてもらうという基礎技術的な内容でしたが、今回もChatGPTの基礎技術的な側の検討をしてみたのでその結果を共有します。
背景と仮説
落合陽一さんの3/18のtweetにて、「般若心経をpythonコードで表現する」というくだりがありました。
「ChatGPTにコードを書いてもらう」という活用方法はもともと知っていましたが、無意識の前提として「似た前例がありそうなコードについて」という思い込みがありました。そのため、「般若心経をコードで表現する」という実験に衝撃を受けました。
仮説
落合さんのtweetをみて、「誰もコードで表現しなさそうなものでもChatGPTにお願いしたらコードで表現してくれるのではないか」という仮説を抱きました。今回、自分の無意識の前提を外すべく、この仮説についての実験を行いました。
予備実験:「人が名前を名乗る」
まずは予備実験として、オブジェクト指向の学習の最初にでてきそうな、「人が名前を名乗る」という事象についてコードを書いてもらいました。
きちんと想定通り、「Personクラスがnameプロパティとintroduceメソッドを持つ」というコードを書いてくれました。
ケース1:保育園登園のやりとり
実験1-1:素朴に指示する
確かにコードにしてくれましたが、機嫌パラメータの取り扱いや2人のやり取り感が薄いものとなりました。
実験1-2:オブジェクト指向プログラミングを依頼する
いい具合にクラス・プロパティ・メソッドなどを設計してくれました。この調子で次のケースに進みます。
ケース2:公園に行くときのやりとり
細かい違和感(watch_videoでunhappyはちょっと変)はありますが、全体としてとてもよく表現されていました。
所感
今回実験してみて、かなり広範な事象をオブジェクト指向プログラミングにより表現してくれそうだと感じました。上記はシンプルな事象でしたが、例えば正負のフィードバックが絡み合うシステム思考が求められるような事象や、感情などの見えづらいパラメータの取り扱いが重要な子育ての場面の理解やシミュレーションなどで使えそうだなと感じました。
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