魔法を支える
「こんな時ですから、甘いもん食べてホッとしてもらいたくて」
自粛自粛で一歩も外に出ず、必要なものを買いに行ったスーパーの帰り道。
通りかかって思わず入った大好きな和菓子屋の店員さんが言ってくれた言葉が心に染みた。
楽emon
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そうなのだ。
推しアーティストのライブは軒並み中止、整理番号1桁台のチケットは紙くずになってしまった。
そんな期間に迎えた私の誕生日は、ディナーに行くこともなく一日家の中で過ごして終わってしまった。
そんな何の楽しみもない生活の中、甘い物でホッとする瞬間は何よりも大事なひとときだった。
自粛期間中、私は毎日きっちりおやつの時間を設けるようになっていた。
在宅ワークは休憩するタイミングを失ってしまうので息抜きのためにと始めたことだったが、これは一日の中で大切な習慣になった。
焼き菓子が自慢のパティスリーから取り寄せたフィナンシェ、水出しカンタン紅茶専門店のフレーバーティー、和と洋のマリアージュ絶品いちご大福……
毎日食べる美味しいおやつは、いっときの幸せを作ってくれた。
甘いものに限らず、美味しい食事は文化だ。
食とは、簡単に私たちを幸せにしてくれる魔法なのだと気付かされた。
ただしその魔法は本物の魔法なんかではなく、お店の努力とサービス精神の賜物だ。
支える力がなければ泡のように消えてしまう美味しさという名の魔法を、私は支援したいと思う。
給付金は、自分が好きなお店の食べ物を購入することに使おう。
まずは地元のお店から。
大切なことに気付かせてくれた和菓子屋さんのコーヒーわらび餅生クリームを食べる。
今日もホッとする幸せな時間をくれたことに感謝。
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