革布より革袋の方が先か
前節では、「人類が最初に手にした道具は服(被る革布)か」を考察した。類人猿が人への進化の過程で、服と言うか革の布を手にしたとして、どんなご利益があるのだろうか。頭に被って雨を防ぐのはその一つだ。現在の霊長類は一般に雨を好まない。動物園のオランウータンは、与えられたボロ布を被って雨を凌ぐ事をする。
また、冷え込む夜や早朝には、革布で体を寒さから守るかもしれないが、これで寒冷地に進出できる、と言うのは大袈裟だろう。所変われば食変わるで、寒冷地の食糧事情に革布が、それ程役に立つと