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【活動報告】フェムテック振興議員連盟 第16回総会に出席しました(2023/07/05)

こんにちは。メディカル・フェムテック・コンソーシアム(MFC)事務局です。

今回は2023年7月5日(水)に行われた「フェムテック振興議員連盟(以下議連)」の第16回総会が開催され、MFCも参加しましたので、ご報告させていただきます。

今回は、前回から始まった
更年期の諸問題を解決し、社会・経済のリーダーとなる世代がより活躍できる社会に
についての議論の第2回目となります。

冒頭に、議連会長である野田聖子議員から、ご挨拶と、現在の課題について、次のような意見が述べられました。

  • 最近、フェムテックという言葉が浸透しつつある一方で、フェムテックを騙ったものにより、消費者被害が出始めている懸念が出てきた。

  • 国として、フェムテックという定義を置いておらず、ルールが決まっていない。

  • フェムテックを広げることに取り組んできたが、ここからは国民・消費者が迷わないように、良い物を残していくことに取り組んでいきたい。

事務局長・宮路拓馬議員(左)と会長・野田聖子議員(右)

事務局長の宮路拓馬議員からも、下記の意見が述べられました。

この議連では、メディカル、エビデンスベースで議論してきた。
フェムテックという言葉が知られていないところからのスタートで、枠にはめてこなかったが、「悪貨が良貨を駆逐する」ということになってはいけない。
健全なマーケットを作っていくためには、消費者の信頼を得られる形で進めていきたい。どうやって実現していくか、難しいがしっかり取り組みたい。

今回も、前回に引き続き、更年期における健康課題がどのようなものかを把握するため、有識者をお招きしました。

男女の更年期における健康課題が職場でのパフォーマンスに及ぼす影響等について
というタイトルで、昭和大学 医学部 准教授、公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会理事である有馬牧子さんに、下記についてご講演いただきました。

1. 更年期症状が仕事のパフォーマンスに与える影響や経済について
2. 仕事のパフォーマンスを落とさないようにするためには
3. Well-beingな社会・職場の仕組みを作るには

まず、男性と女性の更年期症状のメカニズムと、共通する、あるいは異なる症状の特徴について、詳しくお話しいただきました。

また、ホルモンに関する教育を含め、正しい知識が得られる環境を整えることにより、迷うことなく適切な医療にアクセスでき、重複検査や不必要な薬の処方を削減できることや、骨粗しょう症の予防等につながることが示されました。

医療費の削減につながる可能性もあり、超高齢化社会である我が国において、更年期が非常に重要なテーマであることがよくわかります。

有馬牧子さんご講演の様子

講演の最後では、下記の通り、医療におけるフェムテック製品の活用促進などの政策提言が示されました。

1.企業研修会、勉強会での情報提供による更年期リテラシーの向上
2.医療アクセスの強化
 • セルフケアとして自身の症状を適切に評価し、必要な場合は受
  診につなげる
 • フェムテック製品や医薬品が必要な方に届く環境づくり
 • 更年期診療を充実する取組として初診料・診療報酬の再検討
3.ホルモン教育の必要性
 ・一生のホルモンの分泌の流れを知り、ホルモン数値を身近に測定
  できる機会を
4.男女共通の社会課題と捉える・可視化する
(ダイバーシティ&インクルージョン、SDGsの推進にも)

講演後、下記の点について質疑応答や議論が交わされました。

  • 産業医・保健師の活用への取り組み

  • オンライン診療のメリット

  • ホルモン教育の導入

  • 年に1回の健診にSMIスコア(女性版)・AMSスコア(男性版)を取り入れることについて

AMSスコアについて意見を述べる神田潤一議員

野田聖子議員からは、
「法律を作って世の中を変えていく、というのが私たちの仕事だが、現在どの法律にも『更年期』という言葉は入っていない。どのように法律に組み入れていくか、検討していかなければならない。」
との意見が述べられました。

今回も、議員の方々の意見を伺い、MFCとしてもどのような形で政策立案にご協力できるか考えさせられる会議となりました。

次回以降、さらに議論が深まっていくことが期待されますので、続報をお待ちいただければと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!


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