9極の耐9 in 筑波サーキット 202406⑥
クールダウンの水浴びと今年初スイカを食べ終えベースキャンプに。前走者のT橋とアンカー(6番目)のA間の雑談の輪に入る。
A間がどうでした? と聞いてきたので「いやー、とりま一発かましてきたわ」とこれより中身の無いもの存在しないだろう返答をする。こんなことでケラケラ笑えるんだから男って安いもの。「自分お笑い好きで月に2,3回はライブ会場に脚運んじゃうんすよね~、だからー途中からオチの方向性とかわかっちゃうんすよねー」とお笑い通ぶってて漫才見ながらピクリとも笑わない人たちは案外不幸なのかもしれない。
ひとしきりの会話を終え、ちょっぴりの仮眠を取ることに。テントに上半身だけ突っ込み、顔への直射日光を避ける。たまに外で寝ようとすると、ずっと雑音があるからか寝ているのか起きているのかよくわからない不思議な感覚になることがある。音は入ってくるけど思考はしていない的な。
どのくらい時間が経ったのか、恐らく数十分だろうがいつの間にか飛んでいた意識を取り戻し体を起こすと、筆者の次に走っていたM下が死んだように眠っていた。1巡目を走り終えたらしい。
こいつ昨夜眠れなかったとか言っていた。M下はまだ20代、早起きするための早寝というスキルはまだ持ち合わせていない。早寝早起きはおじさんの数少ない得意種目の1つである。
寝ているM下以外ベースキャンプにいなかったので筆者もピットに出向き応援することに。こんなかんじでベースキャンプとピットを行き来しながら自分の番を待つのが今日1日の基本ムーブになる。
これを9時間続けるわけで基本起こることも大差はない。9時間分同じことを繰り返し書くのはあまりにも芸が無い。さてどうしたもんか…
ということ走者交代のバトンタッチ方法をお伝えする。多分目指す会メンバーの大半が本大会に出る気はないだろう。ゆえにあまり求められてない情報ではあるが、そもそも世の中のブログの9割以上は読者のことなんて全く気にせず好き勝手書いているだけの自己満に過ぎず、「ブログで稼ぐ文章術」みたいな大層なブログをXとかに乗せて実際に儲かっているヒトなんて氷山の一角のそのまた一角くらいなわけで、結局好きなことを好きなように書くのが一番面白い、はず。
M下からS水への交代を例に。
走者は「次交代で!」の合図を最後の1周に入るタイミングでメンバーが待機するピット向け出す。それを確認し次走者は準備に。
本当かどうか、皆がんばってきたぜー感を出してピットに戻ってくる。
「よくやったM下、お疲れ様!」「S水さん! 後は任せたー」といった友情・努力・勝利をモットーとしたジャンプの真似事をしながら走者交際。
わかりにくいが下記赤◯内の黒いバンドがセンサーになっていて、バトンでありタスキであり、この大会では命より大切なアイテムとなる。
ヒトの(しかも男性)の足首をこれほどまじまじと見つめ触れる機会なんて低いタックルが自慢のレスリング選手を除いたらほぼないわけで、他人の足首に触れる40後半のおじさんを俯瞰で見ると、申し訳ないが若干のキモさを覚えてしまう。
写真の通り必ず止まってバンドの付け渡しをするのがルールで、それを放送でも耳にタコが出来る程に流れているし、ピット内にもプールや海に配置されているライフガード顔負けに目を光らせている係員も再三注意している。
というもの周回数、順位を1つでも上げたいチームはピットインの手前で走りながらバンドを外し、本当のリレーみたいに次走者に走りながらバンドを渡すケースが散見されているのだ。
当然そんな手段を用いてタイムを縮めたいチームだから、ピット内でも速度を出しがちでシンプルに危ない。単独ですっ転んでくれる分には「高級車に傷がついちゃったねーオッツー」って小バカにして終われるが、周りのルールを守っている我々とかにぶつかるような巻き込み事故を起こされたらたまったもんじゃない。そんなことが起きたらスタン・ハンセンの入場曲「サンライズ」が鳴り響き下町出身で気性粗めのE原氏や筋肉隆々のT橋の闘争本能に火が付いてしまう。
以上、バトンタッチの方法。ルールを守って楽しく遊ぼう。
まもなくお昼。昼は一旦レースが中断し1時間休憩が入る。
今の走者はE原氏で、次のA間が午前のラスト走者かなーと話をしているのだが中々帰ってこないE原氏。落車等のトラブル報告も今のところ上がってきていない。そんな走り続ける体力もE原氏のスペックを考えるに無い。どうしたもんか。
どうやら彼はゾーンに入ったんだと後なってわかった。ただゾーンと言っても黒子のバスケの青峰くん的に、極限の集中力を発揮し120%の力を出して相手をぶっちぎる!!といった精神的なことではなく物理的なゾーン、つまり疲れず早く走れる秘密基地を見つけたとのことで次回はそんなE原氏の快進撃をお伝えする。