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9極の耐9 in 筑波サーキット 202406④

9時間チャリに乗り続けるというクレイジーな祭典、9極の耐9 in 筑波サーキット。いよいよ筆者の初陣だ。試走ではわからなかった空気感や集団の圧、ガチ勢のスピード等々、肌で体感したいことはたくさんある。

スタート前に浮かれている筆者

T橋からバトンを受取る。ネクストのM下やS水、もはや監督気取りのE原氏のエールを背中にいざ出陣。
ピットを出る。気持ち傾斜のついたホームストレートのラスト部分から本コースに合流、すぐに第一コーナーだ。

コース全容、ここから拝借


幸い近くに集団はいない。筆者は今まで富士ヒルや赤城山のヒルクライム系の大会には参加したことがあるが、今回のようなスプリント系の大会は初参加。故に集団というものに加わったはもちろん間近で見たこともない。知らないものは怖いと認識する人間の生態系に従い、筆者にとって集団とはただの恐怖の対象だ。ほっとしながらペダルを回す。

近くに同じくらいのペースで走っている風よけを探すも見つからず、仕方なく1人でせっせとチャリを漕ぐ。

基本のルールとして、にわかまたは遅いものはコースの右側を走り、集団やスピード狂の猛者共が左側を走るってのがある。事故を未然に防ぐ対策の1つ。
ほとんどのコーナーが時計回りに設計されているが第1ヘアピンのみが反時計回りとなり、インとアウトが入れ替わる。ここの事故多発ポイントとして再三アナウンスが流れる。
「遅い人、後ろから1台数十万ないし100万超えのチャリに跨った頭ぶっ飛んでる奴らが突っ込んでくるから第1ヘアピンではインに入らないように」
怪我もさることながらチャリンコ乗りの中には、一時期SNSを騒がせた店員を土下座させて動画取るようなカスハラ野郎と同じDNAを持っている輩がいる。そんな彼らの車体にちょっとでも傷がつこうものならこめかみに血管を浮かび上がらせて怒鳴り込んでくるに違いない。そんなトラブルは怪我よりもゴメンなため右側走行を徹底。

第1ヘアピンを抜けたあとは緩やかなダンロップコーナーを挟むが感覚としてはほぼ直線。ヘアピンで失った速度を取り戻すべくペダルを回す脚にも力が入る。

ダンロップコーナーはネーミングライセンスにいくら払ってるんだろうか

ダンロップコーナーを回ったところでバイクのクラクションが聞こえた。プップー、プップーとリズミカルな音色が後ろから、そして段々と大きくなってくる。

バイクが左側を通り過ぎながら
「集団がくるので気をつけてくださいー!」と注意を呼びかけてきた。

気になって振り向くと少し離れたところからとんでもない数のチャリが押し寄せてきている。
偶然道ばたで会った友達とする「今度飲もうね!」の会が決して開かれることがないことくらいはっきりと「あ、これ巻き込まれたら死ぬやつじゃん」と察した。

ほどなくして想像よりもずっと早いスピードで集団が追い抜いていった。その迫力たるや半端なく、広島の粗大ごみの異名を持つ竹原慎二と握手させてもらった小学時代の記憶がふと蘇り、スイミーらが一致団結してマグロ? に勝ったという逸話もあながち嘘ではないなと本能的に理解する。

コース全容をリマインド、ここから拝借

爆弾みたいな集団をスルーして第2ヘアピンへ。このヘアピン、筑波サーキットの見どころのひとつっぽい。というものコーナーの内側への傾斜がほかのそれに比べてきついからだ。目一杯あがったスピードを抜群のブレーキワークで調整しながらヘアピンに突っ込むスポーツカーの姿が目に浮かぶ。

あとは長ーいストレートを進みにゆるーいカーブの途中にピットの入り口を発見、交代したい場合はここから入るわけね。

ピット入り口をスルーし最後のホームストレートを駆け抜ける。これで1周の完成だ。

24番ピット付近にいる仲間に笑顔で手を振りながら2周目に突入。そして自身の体力と相談、こりゃいいところ4周がいっぱいかな。ということで風よけを探しながらあと3周を頑張ることに。

レースはまだ始まったばかり、1回の表2アウトくらいか? 無理せずノビノビ行きましょうー。

ということで次回もお楽しみに。


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