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9極の耐9 in 筑波サーキット 202406③

筑波サーキット9時間耐久レース、まもなく火蓋が切られる。トップバッターはエスワークスにまたがるT橋。

緊張の様子もなく余裕の笑顔

こやつはアメフトで鍛え上げた肉体が自慢(加えて脂肪という防具もしっかり装備)。ガシガシ回して弾丸みたいにストレートを突き進む。特に筑波サーキットはアップダウンがなく(過度な筋肉は重力がかかる坂道だと悪影響)、彼にとっては相性抜群のコースといえよう。

筆者は1番になるのを恐れていた。なぜなら100台以上のチャリンコが一斉にスタートするからだ、危険極まりない。実際にママチャリグランプリでは毎年最初のヘアピンカーブで落車トラブルが発生している。
なもんで2番手になったことで密かに胸をなで下ろした。T橋に特に最初は安全運転を心がけるよう老婆心をこすりつける。

運営側も再三事故が起きないように注意喚起をアナウンス。
・ピット内は徐行
・選手交代は必ず止まって
・周りをみてから発進
・水分補給
等々

これは9時間を通してずっとアナウンスされ続けた。やってくうちに分かってったのだが、ヒートアップすると1周でも多く稼ぎたいという熱い想いからついつい気持ちと体が前に出すぎるライダーが後を絶たないのだ、特にガチ勢。

ということで我々は安全運転をモットーにいざスタート!

スタートの瞬間、分かりづらいが人間がゴミのようにわんさか

最初の1周はペースメーカー(バイク)が先頭でゆっくりと走り、みんながついていくスタイル。スタートするや否やみんながトップスピードで走り出してしまったら、SNSでたまに見かけるゾンビの大群に追いかけらている広告くらいカオスなことが起きてしまうに違いない。
ペースメーカーのバイクが白バイではなく、恐らく係員の私物なのだろう、スクーターやカブ、250CCのネイキッド等統一感がまるでなかったのも素人レースならではな感じがした。

横に広がっていた集団が段々と列になっていく。動画や弱虫ペダルで見たことのある「集団」ってやつだ。あの真ん中にいる人ってどうやって抜け出すんだろう…?休憩したくてもできない地獄みたいな状態になるのかな?

このレース、事故防止のために監視役のライダーが何人かいるのだが、彼らはみなプロライダーだという。そちらの方向に明るくない筆者には、どこにでもいるような若者にしか見えなかったのだが、多分走らせたらビビるくらい早いんだろう。少なくともみんな体がマッチ棒くらいの厚みしかなかったので、酒と相撲なら我々の圧勝確定である。

2周目に入りレースも本格的にスタート。ぐっとスピードが上がる。ガチ勢や常連っぽいのが集団のペースを作っていく。T橋を探すも集団の塊が非常に大きくちょっと無理。ほどなくしたらペースの差で集団も多少ばらけるだろうから1,2週待つことに。

問題は選手交代のタイミング。1週2キロなので4,5周走って20~25分程度、多分このあたりが現実的なライン。しかし次出走の筆者からすると出来れば交代のタイミングは早めに把握したい。次かな? 次かな? とずっとソワソワしているのは精神衛生上よろしくないのである。

順番が先のメンバーはピットの上階でのんびり観戦中

ここでアナウンス、落車が発生したので注意してくれとのこと。開始早々落車とはついてないとはいえ、多分落車の発生率は最序盤がかなり高いのだろう。平成時代の2番セカンドみたいな性格の筆者は、ちゃんと写真を見ずに決めて後悔したことのある川崎のソー◯ランドでも誓った「次は絶対慎重に」という作戦を胸に刻む。

そうこうしているとT橋が戻ってきた。大粒の汗を垂らし大きく肩を上下させながらも充実した表情をしている。
一言、「楽しいっす!」とのこと。なんで体育会系のやつらって◯◯っすってFFⅩのティーダみたいな話し方しかできないんだろうな。

さぁいよいよ筆者の出番。バトン代わりの記録用GPSを受取り、愛馬黒王号(Cannondale SYNAPSE 黒)に跨りいざ出陣。

ということで実際に走った感じはまた次回、お楽しみに

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