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「BONDプロジェクト」や「ぱっぷす」も登場!! TikTokの助成・寄付プロジェクトを調べてみた

1.はじめに

情報漏洩の危険性がある ー 世界中でそんな指摘を受けている中国製ソフトウェアの「TikTok」であるが、日本国内においては、NPO団体への寄付プロジェクトを展開している。この記事では、共産党と強いつながりのあるcolabo代表仁藤夢乃に端を発する「WBPC 問題」とTikTokの寄付プロジェクトの関係性について探ってみた。

2.TikTok の危険性について

TikTok は、中国に籍を置く「バイトダンス」社にて運営されている。同社は中国に本拠を置く企業であるため、中国共産党の支配下にあるといっても過言ではないと考える。

世界各国とくに欧米諸国を中心に、TikTok がアプリ利用者の個人情報やプライバシー情報を「強引に」収集する動き、集めた情報を中国のサーバに転送する仕組み、放置されるセキュリティ脆弱性の問題、などが中国のスパイ活動に利用される恐れがあるとして、スマートフォンにTikTok アプリのインストール自体を禁止する動きが広まっている。

詳細は以下の記事を参照してほしい。

3.TikTok の 寄付プロジェクトについて

3-1. 2020年度 新型コロナウイルス緊急支援助成プログラム

さて、そんなスパイ活動に利用される恐れのある TikTok だが、日本国内では、「日本NPOセンター」と連携して、「新型コロナウイルス緊急支援助成プログラム」を開始し、7,000万円を全国のNPOに寄付することを発表している(2020年5月21日付け記事)。

新型コロナウイルスの影響により、困難な状況にある方々をサポートする民間非営利組織の活動を支援する「新型コロナウイルス緊急支援助成プログラム」を開始いたしました。

このプログラムでは、新型コロナウイルス感染症対策の影響により、特に支援の必要性が高まっている5つの分野、「家庭にいられない青少年の自立支援」「DV・性暴力被害者の支援」「障害のある方の支援」「ホームレス・ネットカフェ等住居喪失者の支援」「自殺予防」に取り組みます。

このプログラムでは、特に支援の手が届きにくい困難に直面する方々を重点的に支援するために、特定非営利活動法人日本NPOセンターと連携し、合計6つのネットワークを通じて、都市部だけでなく、全国の地域社会で支援活動を展開する、30以上のNPO・事業所に7,000万円の寄付を行います。

「日本NPOセンター」と組んだことに一抹の不安を感じる。なぜかというと、同センターの顧問には、このような人物がいるからだ。

さて TikTok の記事によると、助成先は以下の6団体となっている。

全国自立援助ホーム協議会
特定非営利活動法人 全国女性シェルターネット
きょうされん
特定非営利活動法人 エイブル・アート・ジャパン
ホームレス支援全国ネットワーク
一般社団法人自殺対策全国民間ネットワーク 

上記団体のうち、「全国女性シェルターネット」は、言わずもがなナニカである。colabo も代理店?として連携していた「ジェンダー・ベイスド・バイオレンス専門相談支援員」の資格業を展開している。

ホームレス支援全国ネットワーク」はWBPCの「ボス級」と目されている奥田知志さんの団体で、もちろんナニカである。

最後の「自殺対策全国民間ネットワーク」は謎である。同ネットワークのホームページの更新は、2011年9月が最後になっている。なぜこのような「休眠」ネットワークに助成されたのだろうか。参加団体には、「Light Ring.」(新公益連盟、内閣府孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム)、「センターライフリンク」(内閣府孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム)など、ナニカ団体の名前があった。

3-2. 2021年度の寄付プロジェクト

TikTok は2021年12月10日に、NPO団体への寄付を行うプロジェクト「#GivingSzn」を発表した。そのリリース記事の一部を引用する。

グローバル寄付キャンペーン「#GivingSzn」の一環として、日本における取組みとして20のNPO団体への寄付を決定しましたのでお知らせします。また、12月10日より「社会をもっと暖かく!」をテーマに、特設サイトを公開、今回寄付を実施する20のNPO団体の活動内容を紹介します。ユーザーの皆さまは下記に記載する6つのカテゴリから自身の興味関心に合わせ、さまざまなNPOの活動内容を確認することが可能です。

ここでいう「6つのカテゴリ」は以下のようなものである。WBPC を追っている者にとっては、よく目にするキーワードである。

特設サイト上の6つのカテゴリ

障害のある方の支援
多様な教育/不登校
若者の自立支援
いじめ・自殺の防止
DV・性被害の防止
子どもの支援

助成先団体数は20である。
一覧は以下の通りだ。

きょうされん
NPO法人エイブル・アート・ジャパン
TDU 雫穿大学
全国不登校新聞社
NPO法人ピルコン

認定NPO法人育て上げネット
全国自立援助ホーム協議会
認定NPO法人ブリッジフォースマイル
特定非営利活動法人BONDプロジェクト

NPO法人ストップいじめ!ナビ
一般社団法人日本いのちの電話連盟
認定特定非営利活動法人 国際ビフレンダーズ 東京自殺防止センター
NPO法人若者メンタルサポート協会
NPO法人全国女性シェルターネット
NPO法人DV対策センター
NPO法人ぱっぷす
認定特定非営利活動法人キッズドア

認定NPO法人3keys(スリーキーズ)
NPO法人ぷるすあるは
NPO法人OVA

・TDU 雫穿大学
ホームページをみると、アドバイザーに上野千鶴子氏、辛淑玉氏、山岡義典氏などの名前があり、左派色が濃い。ナニカである。

・全国不登校新聞社
WBPC 問題で時々名前を見かける。ナニカである。

・NPO法人ピルコン
若草プロジェクトと関係のある「朝日エル」社が事務局を務めるNPO団体とつながりがある。勝部元気氏が理事を務める団体でもある。ナニカ色が強いと判断できる。

・認定NPO法人育て上げネット
休眠預金でも書いたが、ナニカである。

・認定NPO法人ブリッジフォースマイル
休眠預金でも書いたが、ナニカである。

・特定非営利活動法人BONDプロジェクト
出た!WBPC の序列二位の「BONDプロジェクト」。暇空茜さんによる住民監査請求が通ったので、公金の使途について、いっそう追究が激しくなることであろう。覚悟はできただろうか。

・NPO法人ストップいじめ!ナビ
「全国アドボカシー連盟」の関連団体である。ナニカである。

・日本いのちの電話連盟
「内閣府孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム」の会員である。ナニカである。

・認定特定非営利活動法人キッズドア
休眠預金でも書いたが、ナニカである。

・NPO法人ぱっぷす
出た!WBPC の序列三位の「ぱっぷす」だ。こちらも暇空さんの住民監査請求が通り、東京都監査委員による監査対象となった。不明瞭な公金使途の全貌を明らかにしてもらいたい。

・NPO法人OVA
SIIF(社会変革推進財団)、内閣府孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム、新公益連盟、SDGSジャパンに参画している。ナニカである。

また、以下の4団体は、前年の「新型コロナウイルス緊急支援助成プログラム」から引き続いて2020年の「#GivingSzn」助成を受けていた。説明は割愛する。

全国自立援助ホーム協議会
特定非営利活動法人 全国女性シェルターネット
きょうされん
特定非営利活動法人 エイブル・アート・ジャパン

実に20団体中、13団体がナニカであった。


4. 助成額は?東京都の活動報告の内容の記載は?

では、TikTok から助成を受けた団体のいくつかを対象にして、東京都が公開しているNPOの活動報告の記載内容をみてみたい。

4-1. 全国女性シェルターネット

TikTok からこの団体への助成は、2020年と2021年に行われている。

まず、2021年度の活動報告書における寄付金、助成金の箇所をみてみた。TikTok の記載はなかった。おそらく「受取助寄付金」の「15,265,569円」または「受取民間助成金」の「2,969,991円」の中に含まれているのだろう。


つづいて2020年度の活動報告書である。
TikTok の記載は見つからない。やはり「寄付金」または「助成金」の中に埋もれているらしい。

4-2. BONDプロジェクト

次はWBPC の序列二位「BONDプロジェクト」の活動報告書をみてみる。
やはり、TikTok の記載はない。こちらも全国女性シェルターネットと同様に、「寄付金」または「助成金」のいずれかに埋もれているのであろう。

4-3. ぱっぷす

最後はWBPC の序列三位の「ぱっぷす」だ。
やはり、TikTok の記載はない。理由は他二団体と同じであると思われる。

5.TikTok「大切な人を守ろう」キャンペーンとぱっぷす

TikTok は2023年3月に、「#大切な人守ろう」キャンペーンをアナウンスした。同社のホームページによると、経緯は以下の通りである。

内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が推進する「サイバーセキュリティ月間」に合わせ、2023年2月28日(火)より3月18日(金)まで、「#大切なひとを守ろう キャンペーン」を実施し、アプリ内特設ページにて啓発動画を公開します。

なんとこのキャンペーン、「ぱっぷす」と提携するのである。

正直驚いた。大量の助成金や寄付金を受けながら「活動実績がほぼないのでは?」と疑惑の目が向けられている渦中の「ぱっぷす」と組むとは、いやはやTikTok は怖いもの知らずだ。NISC も引き合いに出されて困ってしまうのではないか。

6.最後に

以上、TikTok の助成金と助成先団体についてまとめてみた。
欧米諸国からは「中国製のスパイ活動ソフトウェア」として忌避されているTikTokであるが、日本国内では依然として人気が高いく、禁止措置がようやく検討され始めたところだ。

そのTikTok が助成している日本のNPOをみたところ、

・2020年度の助成先6団体のうち3団体がナニカだった
・2021年度の助成先20団体のうち13団体がナニカだった

総じて、左派色の強い団体が選ばれているように見えた。

もとよりスパイウェアのTikTok を使うつもりはなかった。今回の助成先を知ったことで、私はさらに思いを強めた。このソフトウェアは使ってはいけないー と。

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