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お客さんが値段を決めるお店のはなし #4

心機一転ディスプレイやポップを変えて挑戦


ちょいと久々になってしまったけれど「お客さんが値段を決めるお店」を開いた。
3回目までとディスプレイを変え、焼き台窓辺に移動してやる気はマンマンってわけだ。

ポップも微妙に変えてみた

どのような経緯でこんなアホなことをやってるのかはこちらを読んでいただけたらと思う。
今回は11時オープンと言いつつも本業の仕事が立て込んでいて12時過ぎにお店到着、そこから準備をして13時くらいにオープンとなった。
午前中のゴールデンタイムを丸々スルーするというノーガードで撃ち合う構え(めちゃ弱いのに)

時系列の営業日誌

12時半〜14時半まではLittle Youといういうアクセラレータープログラムで伴走させてもらってる”くるみ”がお手伝いに来てくれたので、めちゃ助かった。オープン準備やら何やらももちろん助かったのだけど、一番助かったのは2時間の間の話し相手がいてくれたこと。
それにしても彼女がいる間にお客さんひとりだけだったし(1人いてくれたおかげで”くるみ”に接客体験を見せることができてよかった)

14時半〜孤独なたこ焼き修行。
いやー暑い。
暑すぎ問題発生で冷房効かせていてもどんどん水分が体内から溢れ出してくる。4時間で炭酸水を1000ガロンぐらい飲んだ(嘘)

「おやつ時にお客さん来るかな」と淡い期待を抱いたけど、40度の気温で溶けて無くなった。
「今日も早く店じまいか」と売上ひとりだけという現実を完全無視しつつ目論んでいると16時くらいから人が入り始めた(知り合いを中心に)

通りすがりにたこ焼きを買って帰るお客さんに
「何個でも食べていいですよ、値段もお客さん決めてください」と伝えると
「嘘でしょ」とか「いやいやいやいや」という反応がメイン。
そしてほとんどの人が言う言葉は
「平均どれくらいみんな出してます?」だ。
ここがいろいろな意味で大きなポイントになる(けど話が長くなるので割愛)

17時を過ぎると仕事の悩み相談をしたりしつつ(深刻な問題を抱えているのはこのたこ焼き屋の方なのに)
福岡にいるはずの”おとくちゃん”が来てくれた。
16時前に帰ろうとした自分に説教するわ。
しかも、その時話していた”ダビちゃん”と”おとくちゃん”には共通の知り合いがいると判明。
確率論で言うと0%の出来事が起きてしまった。
まさに「つながりを育むたこ焼き屋”カオパス”」を象徴する出来事で胸熱。

結局18時頃まで営業し、後片付けと掃除をして19時半くらいに撤収。

たこ焼き「カオパス」の収益


この日の収支はこんな感じだった。

変動費と固定費

久々だったので改めて書い直すものもあったり、備品類は前回の残があるのでそのまま流用。
グレーで塗った部分は今回削除したもの。
ネギや紅生姜、スパイス類でもほぼ出なかったものはなくしてシンプルに。
相変わらずタコの値段は群を抜いて構成比を占めてる。

売上内訳

客単価は落ちてる。
原因は小学生の子が100円のお支払いだったことかな、でもこれはこれで面白い。
以前までは1人のお客さんに対して10個平均だったけど9個になったのは暑さのせいかしら。
単価も下がってしまった。
前回までと著しく違うのは、テイクアウトのお客さんがこの日は5人とほとんどだったことかもしれない。
滞在、接客時間が長ければもしかしたら?と思うが暑さのせいか、焼き機の置く場所を変えたせいかテイクアウトメインになってしまった。


収支(右端)

売上原価が100%を超えている。
2月よりはマシとはいえこれでは持続可能性ゼロだ。
次回への改善点といえば営業時間の変更(昼時と夕方から夜にかけて)とドリンク販売(コストがかかるけど)かな。

この日一番の大きな変化

ゆるくやっているといろいろな人が立ち寄ってくれる。
またこのアキナイガーデン自体が様々な人とつながるスタイルなので非常に面白い。
この日は終盤片付け中におじさんが現れて
「わかりにくいから分かりやすくしろ」と教えてくれた。
少し乱暴な言い方するんだけど人情を感じる人だった。
「俺みたいな年寄りにもわかるようにしねーとダメだ」
「暖簾つけようかと思ってたんですけど、間に合わなくて」と伝えると
「暖簾は大変だからのぼりにしろ、たこ焼きって書いてあってゆらゆら揺れてたらみんな気づくからよ」
と教えてくれた。

そういえばこの”カオパス”を始めた時、あえて何やってるのかわからない状態がいいと思ってた。
そのその敷居を越えて入って来る人はきっとこの取り組みを面白がってくれるタイプに違いないと思ったからだ。

でも昨日のおじさんの話を聞いたら「やってみよう」と素直に思えた。
あのおじさんは運営側視点になってる。
そのおじさんのアイデアを試してどうなるのかを見たいし共有したいと言う衝動が自分の中で生まれたからに違いない。
次回までにのぼり、のれんもできれば用意して挑もう。
儲けるため(ではあるんだけど)と、皆んなでこのお店をどこにもない面白いビジネスモデルに育てるために。

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