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クリエイティブ


創造である。
創作である。
何かを生み出すことである。
なんとなく格好良くて、ポジティブな響きがある言葉である。

できれば私も四六時中クリエイティブなことをして過ごしていたいと思う。
でもよくよく考えてみるとその定義がよくわからない言葉でもある。

とにかく何かを作っていればいいのか。
毎日の料理はどうなのだ。
料理がそうならば豆を挽いて淹れる珈琲は該当するのか。
ルーティンワークが駄目なら思い付きで豆をブレンドしたらどうなのだ。
それとも受け身でなければすべてクリエイティブなのだろうか。
スマホをいじっている人は違うのか。
ゲームをしている人は違うのか。
寝っ転がってテレビを観ている人はクリエイティブではないのか。

相撲にとても詳しい人が相撲中継を観ながら
「今のは立ち合いで当たられながらもまわしに小指がかかった時点で勝負が決まったな。すごいな。力士の小指は」
などと真剣に考察している人はクリエイティブなのではないだろうか。

ドラクエをやりながら
「おいおい、ちょっと待ってくれ。今の町人のセリフは初代ドラクエへのオマージュなんじゃないか?うん、きっとそうに違いないな。くぅぅぅ、ちょっと感動して鳥肌が立ったな」
などと考えて楽しんでいる人は?

私はこの人たちはクリエイティブだと思う。
受け身であっても受け取ったモノを自分の中で発展させて、自分を楽しませることができた時点でそれはクリエイティブだ。

つまり、楽器を弾いていても、映像作品を作っていても、思考が停止していて自分が楽しむことができていなければそれはクリエイティブではないと私は思うのである。

考える、行動する、楽しむ。

これが揃った時点で、たとえその時どこにいて、何をしていようともそれはクリエイティブなのではないだろうか。

自分が楽しむ。

若い頃は何も考えずにできていたことが段々と難しくなっていく。
楽しいから始めたはずのことがいつの間にかルーティンワークとなっている。
「自分は楽しんでいるのか?」
と自問自答すれば無理矢理にでも心を瞬間最大風速で弾ませて
「YES!」
と回答する。

なかなかどうしてクリエイティブで居続けることは難しいのである。

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