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ソロ登山記(日光白根山)

こんにちは。アースホール佐藤です。今回は登山の話。

私は登山が好きで、関東の山によく登っている。日本百名山というと聞いた事がある方もいるかと思うが、南は鹿児島県〜北は北海道まで点在しており全制覇はスケジュール的にも金銭的にもなかなか大変。

私は関東住みなのだが、関東には関東百名山というのもあり、それなら移動も込みでなんとかなりそうなので、それの全制覇が私の目標である。ちなみにこのnoteを書いている時点で進捗は33/100となっている。

ちなみに私はソロ登山をメインにしている。ソロ登山のメリットとデメリットをそれぞれ挙げると、

メリット

・自分のペースで山行が可能

・移動を含めたスケジュール調整が楽

デメリット

・忘れ物や食料、水の不足に対応が難しい

・ケガや遭難などのアクシデントが発生するとかなり危険

といったところだろうか。パッと見デメリットが大きそうに見えるかも?確かにソロ登山で起こる事はすべて自己責任で、自分の体力・力量にあった選択・計画がとても大事である。

ではなぜリスクの高いソロ登山をやっているのか?まあぼっちなのもあるが笑、困難を一人で成し遂げたり、素晴らしい景色を独り占めできる時もあり、その時の感動は代え難いものがあるのが主な理由である。

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写真は栃木の日留賀岳を残雪期に登ったものだが、この日は登山客が私一人で、この雪の稜線からの景色を独りで眺めている時間はとても贅沢だった。

さて、前置きが長くなったが、今回は2021年の6月に有給を取って日光白根山へ行ってきた時の話。

日光白根山は関東百名山であると同時に日本百名山でもあり、関東最高峰(2578m)の名峰。

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この名峰を登るにあたり立てたルートは↓

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日光白根山は通常はロープウェイを使ってアプローチするのだが、有給を取った日がロープウェイが定休日だったので(リサーチ不足)、金精峠から自力で山頂を目指すルートにした。累積標高は1300mくらい、距離は10km。

なかなかタフなルートである、一応体力にはそれなりに自信があるので、このルートでも8時に登り始めて16時には下山できる見込みである。

事前の予報では天候が崩れるのは15時過ぎなので、影響がありそうなのは下山の最後の方だけだろうと見込んでいた。この目論見が後ほど大きく外れてえらい目に遭うのだが…

登山当日。登山口へ向かう私。途中にシカさんがいた!

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かわええ。と同時に、ここが動物達の住処である事を再認識。山にはお邪魔させていただきますの気持ちで常に入らんといかん。

そして登山開始!金精峠からまずは金精山を目指す。途中に現れたのは…

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はしごとロープ付きの岩場!でもこれくらいは序の口だ。高度感はそこまでないので3点支持を守って気を付ければそこまで脅威ではない。

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登山開始から1時間程で最初のチェックポイントである金精山へ到着した。良いペースだ。が、ここから急登が続くのでホッとするのは早い。まだまだこれからが本番だ。

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道中では6月なのに残雪が!奥深く高い山域である事を再認識する。

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そして登山開始から2時間ちょっと。ついに日光白根山が姿を現した!やはり威厳があるし、麓の五色沼も美しい水面を湛えている。こういう景色を見ると来てよかったと毎度思う。

が、画像で分かる通りすでに雲行きが少し怪しい。急いだ方が良さそうだ。

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そしてさらに歩を進め、ついに日光白根山の山頂付近に取り付いた時…なんと雷鳴が聞こえ始めたのである。

ここで押し引きポイントだ。安全を取って引き返すか、リスクを冒して山頂を目指すか…なお、この地点は既に森林限界(要するに背が高い木が生えない領域)を超えた稜線であり、雷に対して無防備である。

少考の末、山頂を目指すことにしたが後から考えてここはオリだったろう。せっかくここまで来たのだから…もったいないし…は危険思考。幸いにも山頂付近で落雷はなかったが、命がなくなったら何にもならない。反省。

雷鳴が轟く中、遮蔽物がない稜線を登るのは正直生きた心地がしなかった。焦りと不安ばかり大きくなる一方。

そして落雷ガチャを幸運にも回避し辿り着いた山頂は…

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真っ白!(知ってた)

そしていよいよ雨も降り出し、急いで下山する事に。雷鳴は未だ鳴り止まない。

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中腹まで下山し阿弥陀池まで辿り着いた時は、すっかり土砂降りの様相だ。だが、雨はかえって神秘的な雰囲気を醸し出すので、そこまで嫌いではない。寒いけど。池のほとりにカップルが相合い傘で雨宿りをしており、余計に心が寒くなった。下山を続ける。

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五色山付近まで来た時、雨は弱まり雷鳴も聞こえなくなっていたが、登山道が小川のようになっており、ここまでの雨量を物語っている。

五色山まで戻って一息つけたが、またいつ天候が崩れるかわからないのでせっかく持ってきた日乃屋カレーに手をつけず下山を急ぐ。でも一服だけはちょいちょいした。

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金精山まで戻ってきた時、天候は回復し明媚な景色が広がっていた。下山時に天候が良くなるのは登山あるあるだ。

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そして無事下山。メッセージがありがたい。

押しの選択で結果は何事もなかったが、一歩間違えれば命に関わる可能性は十分にあった。反省点としては、

・天候が悪化する可能性がある日にロングトレイル(長い登山行程)は組まない方が良い

・落雷の可能性がある場合は勇気を持って引き返すこと

といったところだろうか。

何かネガティブな登山記となってしまったが、登山は日常では決して見ることのできない景色や、普段の悩みなどちっぽけに感じるような世界が変わる経験があるので、興味のある方は是非挑戦してみて欲しい。ただ、安全には十分にお気を付けて!

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