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xRとメタバースに生きる男が語る。メタバースとはつまり"空飛ぶアレ"

こんにちは!noteでの記事は初めてなのできっと初めましての方が多いですね、
METATEAM株式会社のメタバース戦略部にて採用担当をしている坂戸(さかと)と申します!
みなさん、弊社にはメタバース戦略部があるのをご存知でしたか?
実は約1年半前に設立されたこの部署は、現在20名を超えるメンバーが在籍する中で社内ベンチャー部署として徐々に事業を拡大しています。

今日は、当時1人目の開発メンバーとして2022年5月に入社された伊藤さんにメタバースについて根掘り葉掘り聞いてきました!
メタバースに関しては既に4つのプロジェクトを経験されており、
現在もメタバース上でのコンテンツ開発を担当されています。
そんな伊藤さんに、つよつよメタバースエンジニアになるまでのご経歴から今のメタバース市場について聞いてきましたので、是非最後までご覧ください。
※以下、インタビュアー坂戸を「坂」、素敵なうちの社員伊藤さんを「伊」と記載させていただきます。


伊藤さんのご紹介

つよつよエンジニアになるまでの道のり

:エンジニアになった原点からこれまでのご経歴について、教えてください!
:遡るときっかけは小学校時代ですかね。
昔からゲームが好きで、でも「ゲームをすると馬鹿になる」「ゲームは1日1時間まで」という教育方針の家だったので、当時ドラクエとかFF、RPG系が流行る中でもなかなかゲームに触れなかったんですよね。
そんな時にたまたま親戚からお古のパソコンを譲ってもらって、ゲームの代わりにプログラミングをしてみるうちに「表現するって面白い」「技術を使って将来何かしたい」という意識を持つようになりました。

中学校に上がった時には「とりあえず簡単に動いて人に自慢できるものを作りたい」っていうところから
学校で出される小テストに向けてクイズを作ってみたり、もうその頃パソコンは僕にとっておもちゃで「ごっこ遊び」ですよね(笑)
おもちゃの銃をもらって戦争ごっこをするような感覚に近いかもしれないです。

それから大学の頃にはいわゆるソシャゲバブルがあって、今流行っているゲームエンジンもちょうどあの頃から使われるようになって。
大学4年生の時に起こったVRブームの波に乗って、そこからxR領域やメタバースに突入していったという感じです。

社会人になってからは3社経験する中で、Unityを用いたxRコンテンツ制作、メタバース開発を主軸にしながら経験を積んできました。
ちなみに、前職時代にはメタバースについての本も共同出版しています。
そもそもメタバースってなにか、っていうところからその歴史と開発するための技術まで体系的にまとまっている本なので、
興味がある方はぜひ呼んでみてください。

翔泳社出版 メタバースのしくみ

今のメタバースプロジェクトについて

:今はメタバースのどんなお仕事を?
:METATEAMに入社してからは2つのメタバースプロジェクトに入りました。
1つ目がVR空間のプラットフォーム開発で、今入っているのはメタバース空間上に乗せるコンテンツの開発ですね。
今はいわゆるオープンポジションで、ある新規機能に対して「これは本当に面白いのか?」って評価をするためのモックアップ作ったり、
提案資料作ったり、会議に出ていろいろハンドリングをしたり、
一言で表すとエンジニアもできるPMOってとこかな。
新しいものに挑戦する世界なので、0から作り上げていく楽しさとクリエイティブ志向溢れる周りのメンバーとの共同開発を楽しみながら仕事をしています。

もちろん楽しいだけではなく大変な部分もあって、メタバースでは「空間」も「コンテンツ」もどちらも欠けてならないので、
おそらく皆さんの想像する2倍以上の大変さを持ったプロジェクトなんじゃないでしょうか(笑)

メタバース市場について

バブルの始まり

:ではここから、業界全体のお話しについて聞かせてください!
メタバースって、今これだけいろんな企業が取り組み始めたきっかけは一体何なんでしょう?
:まず、全世界でいろんな企業が「メタバース」に食いついたのはプラットフォーマーになれる可能性があったことですよね。
ソシャゲバブルでいう「Google」と「Apple」って既にプラットフォーマーとして世界を独占しているので、いわゆる寡占市場になってるんですけど、
メタバースっていう新たな領域においては新しいプラットフォーマーを目指せる、そしてもしそれが当たればめちゃくちゃでかいよね、
っていうのがメタバースバブルの始まりだと思ってます。

サービスとしての課題

メタバース開発においては課題ももちろんあって、1つ目がサービスを作っても継続的な集客とビジネスモデルがすごく難しいということ。
2つ目は、世界観を見るためのデバイスハード、つまりARデバイス等のユーザー供給が追い付いていないということ。
そして三つ目が、3DCGのクオリティの問題です。
今の技術でも時間をかければクオリティの高いものが作れるんですけど、メタバースのスピード感だとそれでは完成が間に合わないんですよね。
普通のエンタメコンテンツと比べると異次元にコンテンツ量が多くて、
例えるならハイエンドゲームを1本作るくらいのレベルなので、
そのクラスのものをさくっと作ることは難しいよね、っていうのが今の課題になっています。

国内でのメタバース事業

:日本国内で成功しているメタバースの事業について教えてください!
:まだまだ課題を持つ分野である中で、ビジネスとして成功しているものの一例としては例えばVTuberとか著名人をゲストに呼ぶようなVRライブであったりとか、
VR SNSとかのサービスもありますよね。
メタバース市場全体を見た時にはもちろんもっといろんなサービスがあるんですけど、
目新しさから一時話題を呼ぶだけでなく
その後もビジネスとして継続しているもの、っていう目線だと
すべてそうだとは言えないんじゃないかな。

ただ、メタバース業界の面白いところとしてそもそも
サービスとして何ができればメタバースなのか」っていう定義がちゃんとされていないんですよ。
なので、その会社が「これはメタバースです」と言えばメタバースになる状況なのも面白いですよね。

発展途上の業界なので、どんなにクオリティの高いものを創り上げても
ユーザーに継続して使ってもらえるようなものでなければ続かない、
厳しい世界かもしれませんね。

メタバースの未来

現時点でのメタバースって、ユーザーからの期待値が先行しすぎてしまっているところはあると個人的に思っています。
例えるなら「空飛ぶ車」が僕の中ではしっくり来ていて。
単純に「空飛ぶ車」が数年後には完成するって聞いたらすごいワクワクしますよね。
地上には渋滞だらけの高速道路が見える中で自分だけスイスイ空を運転できたら、
信号もなにも気にせず自由気ままに運転できたら、と。
でもその車が実用化されたときに果たして国民の何割が買うのか?っていう話だと思うんですよ。
今って何か車に対して困ってる?っていう。
もちろん空飛ぶ車に対して強い興味とか夢を持っている方は購入されると思うんですけど、
ただの交通手段としてだけ使われるのであれば今困っていない人はそこに足を踏み入れないですよね。

メタバースもそれに近いところに位置していると思っていて、
仮想世界で新しい自分になれる、というだけではまだメタバースに足を踏み入れる魅力として弱くて「そこでしか味わえない体験やサービス」が絶対的に必要だと考えています。

:そこでしか味わえない体験って、例えばどんなものですか?
:メタバース空間"だからこそ"現実世界よりも快適に過ごせるようなサービスがあればいいですよね。
例えばAIって今技術としてすごく熱いんですけど、
AIの課題としては事前に情報を与えないと答えが返ってこないですよね。
現実世界はデジタルではないのでそれは当たり前のことなんですけど、
現実世界のことをAIに見せようとしたら一度デジタルに書き起こさないといけない。
もしその現実がメタバース空間での活動であれば、
メタバースの活動ってデジタルなので、すべての活動はそもそもデータになっているんですね。
じゃあ自動でAIと連携して何かサービスを取り入れることで、事前に情報をAIに入れる必要がなくAIによる恩恵を受けることができるんです。
どんな恩恵かっていう可能性はそこに乗せるサービス次第なので無限にあると思っていて、
そこまでいったら我々も空飛ぶ車に乗りたいなって思うんじゃないかと。

メタバース領域へのキャリアチェンジ

:メタバース業界にこれからチャレンジしようとする方に対して
どう思われますか?
:そうですね・・・。面白いけど、決して楽ではない業界です。
なんで面白いかというと、何もないところから新しいものを創造する楽しさっていうのは、
他ではなかなか味わえないものだと思っているからです。
自分たちがアイディアを出して作ったサービスが成功したらそれが世界のスタンダードになるかもしれない、と思ったらすごいわくわくしません?
今作っているものもお披露目できる時には
ユーザーが初めて味わう世界観を提供できることになるので、
そういった意味ですごく楽しみにしています。

ただ一方で、サービスを作る上で「これだ」という明確な答えがないから
模索しながら作り続けるのは楽ではないです。
だから今後チャレンジする方に対しては、
面白いけど楽さを求めて来る場所ではない、と伝えたいですね。

:もし仮に、今後メタバース市場が縮小してしまったら、エンジニアとしての市場価値はどうなるんでしょう?
:個人の意見としては、メタバースはいつかは分からないけれども間違いなく世界から求められる時が来ると確信しています。
そのために先行投資として技術をストックしておくような考えですね。
今現在も水面下で着々と進められているメタバースプロジェクトがたくさんある一方で、
そこに対応できるエンジニア人口は少なく、希少価値はかなり高いので
技術を身に付けた上で仕事がないってことは確実にないです。
だから自分が楽しい方を選べばいいんじゃない?って思ってます。

それに、メタバースの技術っていうのは専用の新しい技術だけで成り立っている訳ではなくて、
いろんな技術の集合体なんですよ。
だからこそ技術スキルとしてめちゃくちゃおいしい技術というか、人材価値を発揮しやすいというか。
だから、これから生まれるサービスが一見「メタバース」としてのプラットフォーム、コンテンツの顔をしていなくても
実は中身を見てみるとメタバースの技術が使われている可能性がいろんなところに潜んでいるというわけです。
そういった意味でいうと、今ご自身がメタバースへの興味、可能性を
感じているのであればその気持ちに正直に、
一歩踏み出してみるのもいいんじゃないかと思いますね。
僕としてはそういった形で、この新たな未来に対し挑戦してくれる
仲間を歓迎しています。


:伊藤さん、ありがとうございます!
本日はメタバース戦略部の1人目エンジニアとしてご入社いただいた
伊藤さんにインタビューをしてきました。
伊藤さんにはインタビュー後の飲み会でも、
業界についてたくさん学ばせていただき、私にとっての良き師匠となりました(笑)
今後も私たちの会社について、メタバース戦略部について
発信をしていきたいと思いますので、どうぞお楽しみに!✨

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