うつ病:現状報告13

本日は気分がよく、読書がはかどっています。
今読んでいるのは『「うつ」の効用(著:泉谷閑示)』という本です。

自分のうつ病と直接向き合うことをきっかけに買いました。

まず、この本は自分にとってとてもためになる本でした。

頭(知性)が社会に適応するために心と身体を支配下に置きコントロールしているとありました。
そして、限界にきた心はまず身体へメッセージを発信し、その人を頭のコントロールから脱却させようとする、これがうつ病であります。
これには納得がいきました。
前に私はうつ病になる前にじんましんにかかったことがあるからです。
これが心からのメッセージだとは当時は気づいていませんでした。

また、うつ病によくある自殺を考えてしまうというところです。
最近はそのような考えは持っていないのですが、最初は自殺願望がありました。
これの理由が本当に死にたいわけではなく、ただこの永遠に続きそうな苦しみからの解放を願って、何かの転機になるのかもしれないと思って言葉に発するのであります。
この感情を言語化されたのを見て私は少し心が晴れました。

うつ病は今は軽くなったと前に書きましたが、落ち込むときはやはり苦しいものです。
そんな状況から脱したいという気持ちも勿論あります。
更に、仮に自殺を打ち明けられたとして道徳やポジティブシンキングを持ち出したとします。
すると、そんなことを相手に考えさせないようにとかえって気を使わせてしまい、元気な自分を演じてしまいます。
これを本を読んでいて共感することがとても多いのですがこれもそのうちの1つですね。
相手に元気な自分を見せて不安にさせたくないのですよね。

これに少しつながってくる話もあり、回復して良くなってきたと周りの人に言われると周囲の期待に応える状態に戻り、再発させるリスクになります。
これも相手を不安にさせたくないところからきています。

また、私が前回バイトをして気にしていた体力の低下は、精神的なエネルギーの消耗が原因だったみたいです。
なので無理をせずに心が赴くままにやりたいことをやり、したくないことはしない方が良いのです。
うつ状態とは頭に対する心と身体のストライキであり、まず何もしたくなくなることが普通なのです。
そして、回復してきて心がやりたいことを見つけるという風になるのですが、これが難しく、よくある何をしたいか分からない状態でもあります。
そのため、したくないことを絞り込んでいく必要があります。
人には中心的なこだわりと多少妥協できる周辺的なこだわりを持っております。
そのしたくないこととは、その人の持つ中心的なこだわりに反するものだと考えられます。
ここで大切なことは、したくないことを絞り込むことにより、小さくもしたいという心の声を聞き取ることです。
これが社会復帰への方向性になります。

この本でとても興味深いことは"真に治るとは、元の自分に戻るのことではなく、モデルチェンジした新たな自分に生まれ直すことである"ことです。
これを読んだとき衝撃が走りました。
正に自分が求めていたのはこれだったのかと。
禅やらブルース・リーやらマズローやらに手を出すのは根本的な自分を変えたいと思った行動だったのです。
そこで運よくたどり着いた自己実現なる言葉。
これは自分の生きる意味を見出す行動でもあったのです。

昨今では意味を見出すことより、良い結果を出す意義の方が求められております。
悪いとはもちろん言いませんが、それは本当に自分のしたかったことでしょうか。
私はまだ自己実現なるものが分かっておりません。
故にこれを追求していく次第であります。

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