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ネット広告を運用していると、何故か数字しか見えなくなる【307/400】

暑い日が続きますね。株式会社はこの亀谷です。

最近、行きつけの整骨院の人に進められて、毎朝ラジオ体操を始めました。

ラジオ体操は、たった3分間で、全身にある200の骨、400の筋肉・関節を、無理なく満遍なく動かすことが出来る究極の体操だそうです。

興味のある方は是非やってみてください。

さて、今日はネット広告の仕事における視野の話について書いてみます。

ネット広告の運用を日々やっていると、つい数字に踊らされがちになるのですが、数字は目標であって、目的に向かってその数字をどう解釈するかが重要なんだよ。という話です。

ネット広告の運用をやっていて、数字に飲み込まれて何をやって良いのか分からなくなりがちな人は、良かったらご覧ください。

ネットの広告運用という作業の本質を考える

広告の仕事というのは、商品の良さを伝える(届ける)仕事です。

お客様と広告との距離感によって、戦略全体の中での役割が異なるため、載せる媒体によっては、伝えるべき内容が変わりますが、全体的なコミュニケーションを通じて、その商品を必要としているお客様に、その商品の良さを伝えて、購入してもらう、購入し続けてもらうための施策を検討し、実行するお仕事です。

今日はその中でもインターネット広告の広告配信で話をします。

インターネット広告でもやっていることは同じで、伝えたいものがあり、それを誰かに届け、興味を持ってもらい、使いたいと思ってもらって、購入まで繋げるということをやっています。

マスメディアとは、出稿目線でいくと、広告の配信がリアルタイムなビッティングによって行われていて、お客様の行動の結果もリアルタイムに見ることが出来るという点で異なります。

クリエイティブ目線では、いつでも入稿ができ、いつでも修正が出来るという点で異なります。

マスメディアの場合は、変更がきかないため、ある意味で博打的な要素が強い分、事前の準備が大切にされますが、インターネットの場合は、出稿の自由度によって、企画立案よりも検証スピードの方が重要視されることが多いです。

ただ、注意しないといけないのは、本質は同じということです。

結果は数字で把握しなければいけないが、数字は数字でしかない

インターネットの場合、ビッティングがリアルタイムであるという点もあり、管理画面をある程度見ておかないといけません。また結果もオンタイムで反映されるので、自分の広告の結果をリアルタイムで目の当たりにすることになります。

そうすると何が起きるかというと、本当はお客様に必要な情報を提供することが仕事であるにも関わらず、お客様の事が見えなくなり、全てを画面上の数字で理解しようと考え始めます。数字に飲み込まれだすのです。

目的を見失い、目標しか見えなくなると、目標を改善させるための施策を考え始め、目的と方向性がズレていきます。その結果、本来やるべき仕事の本質を見失い、迷子になってしまいます。

最近のインターネット広告で難しいのは、人と機械、両方との対話が必要だということです。

配信は機械の配信ロジックに則ってリアルタイムビッディングにより入札されて配信されます。これに関しては、数字からアルゴリズムに向き合う必要があります。

ただアルゴリズムが人を見ているかというと、アルゴリズムは媒体の売上の最大化、在庫の効率的消化を目的に作られていて、人が完全に見えているわけではなくレスポンスしか見ていません。

その調整はクリエイティブに任されている領域で、そこは人による理解が必要とされています。

なので、自分が見ている数字は、何のために見ていて、自分が改善させたいポイントがどこにあり、どう解釈して使う必要があるかというのが、重要なポイントとなるのです。

目的と指標の意味を理解し、立体的に考える重要性

ネット広告の運用をやっていると、理論的に理解していても、落ち着いて全体を俯瞰する時間を作る習慣がないと、高速PDCAの結果に飲み込まれて、この辺の解釈がぐちゃぐちゃになっていきます。

そうすると目的が見えなくなってしまって、仮説の立案が、CPCを改善させなければいけないとか、CVRの低下が問題です。なんて目標が目的に置き換わったものになっていきます。

本来、重要なのは、結果として出てくる数字が全体の中で何を表しているかです。

改めて、ネット広告を配信する目的と作業とを整理すると、

【目的】
商品やサービスの良さを、必要としているお客様に届けること
→誰に、何を、どのように(ここでの「どのように」はクリエイティブ)届けるか。

【手法】
プラットフォームに対して、システムの配信アルゴリズムを理解し、望んだお客様が反応する広告を配信すること
→メディアというよりは、ビークル。システムが何を行っているかの理解が必要。

となります。目的を達成するために、手法があって、その結果が数字として出てきていると考えなくてはなりません。

その結果の数字は、配信アルゴリズムが生み出した数字と、目的達成に向けての結果と2種類あって、その両者を立体的に考えることが運用者には求められます。もしくは高速PDCAに飲み込まれる運用者を俯瞰する管理者の存在が必要になります。

ここに広告運用サイドのビジネスの問題が絡んでくると、さらに複雑になってきます。

特に成果報酬型の運用をやっていると、施策に対するリスク許容度が狭く、運用者の目的が異なるので、指標の解釈も異なってしまうことが良く起こります。

これは目的や本質は同じだけど、ビジネスモデルが異なるので、仕方がない問題ではありますが、それも分かった上で、広告配信者は広告配信を行うべきですし、広告出稿者は広告配信者を選ぶべきなのでしょう。

まぁ、ただこれには全体理解とある程度以上の経験が必要になるので、すぐすぐ出来るものではないのかなぁとも思います。ただ今後のAIの発達などを考えると、長期的な経験としては重宝されるスキルになると思いますので、目的を理解した立体的な数字の解釈という点には意識をおいて仕事していた方が良いでしょう。

まぁ、こんなことを偉そうに書いていても、自分自身、日々のわちゃわちゃで数字に飲み込まれたり、目的に立ち返ってみたりを繰り返すんですけどね。ただ、この前提を忘れずに目線を使い分ける練習を怠らないことが、実力に繋がる経験になるのだと思います。

それでは、今週もお疲れ様でした。来週も頑張りましょう!

現在、母とのコラボ企画を行わせていただいております。サポートいただいたものに関しましては、全て実家の母の創作支援費用として利用させていただこうと思っております。何かお礼できることがあれば考えますので、お気軽にご相談ください。いつもありがとうございます! かめ