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祝!社会人20周年。働くとは何なのかを基礎から考えなおす【290/300】

桜は咲いていないのに、季節は夏のようですね。株式会社はこの亀谷です。

社会に出たのが2004年4月なので、今日で社会人人生20年目が終わります。

CCI初の新卒社員からキャリアをスタートし、Yahoo担当・電通グループ営業を経て、ひとりでCCI九州支社の立ち上げ。その後、BBDOでもひとりで海外事業の新規担当をして、ひとりで上海駐在をやって、売れるで3人から全ての組織を作りあげ、ひとりで独立からのM&AからのMBO。

あと上場すれば一式やりきった感がありますが、書き出すと割と濃い20年ですね^^;

どの時期も地獄のように働いていて、それなりに大変でしたが、話のネタには困らないほど挑戦出来た20年間でした。

今日は、40代を超え、働く上で本質的に大事だと思う部分を整理してまとめておきます。

周囲がなんと言おうとも、私はここの軸がぶれないから働き続けられていると思いますので、20代、30代、先が見えないなぁと思っている方は、ひとつの事例として参考にしていただければと思います。

何のために働くのか?そもそも働くとは何なのか?

そもそも仕事とは何なのか、働くとは何なのかを考えます。

辞書的な意味でいくと、仕事とは「何かを作り出す、または、成し遂げるための行動」で、働くとは「自分の時間と能力とを切り売りして、金銭的な対価を得ること」になります。

だから、働いて仕事をすると、何かを生み出し、その結果に応じた金銭的な対価を得ることが出来ます。

ここでやり取りされている何かは価値ですので、働いて仕事をする中で、何かしらの価値を生み出さないといけません。

価値の総量=金銭的な対価とするのであれば、人は、自分が持つ時間と能力で生み出せる価値を最大化することにより、金銭的な対価を最大化できます。逆に言うと、能力を上げるか、時間をかけないと生み出す価値が増えないので、金銭的な対価は最大化されません。

さらに金銭的な対価は自己評価ではなく、他者評価で決まります。他者に必要とされて価値を作り出すことができれば、その価値に応じて返ってくるものが対価なので、自分が決めるものでは本来ありません。(※ただ、これくらいの対価が欲しいを求めることはできます。)

そう考えると、働く上で自分が出来ることは、ただただ自分の能力を上げ、自分の能力を発揮し価値を提供できる可能性が高い場所に、時間を投下することだけになります。

ここの理論がひっくり返り、金銭的な対価からスタートすると、考えがどうしても他責になってしまいます。自分の価値に向き合うことができません。

そうするとベースの理論が破綻するため、どこかで社会の理屈と合わずに伸び悩んでしまう可能性が高くので注意が必要です。

組織で働くメリット・デメリット

組織は具体的に仕事を作りだしています。そこに所属することにより仕事に参加する機会を得ることができます。

自分一人の能力では価値に結びつけられない場合も、組織の一部として働くことにより、より大きな価値を生み出し、その分配を受けとることが出来るようになります。

また組織で働くことで、世の中に必要とされている能力を知り、自分の能力と相性の良い能力を知ることも出来ます。スキルアップに時間を使うことで、自分に足りない能力を伸ばし、さらに価値を高める指針を作ることもできます。

組織という集団で働くことは、仕事の機会や能力的なリスクを分散させることにも繋がります。集団で行うことにより能力的な差を埋め、一定レベルでの価値の継続的な提供を可能とすることで、個人にとってはリスクヘッジにもなるでしょう。

逆に、組織で働くデメリットは、所属する対価としてルールと時間に縛られることです。

組織は、その組織で生まれる仕事のチャンスを最大化すべく、ルールに従うことを求め、能力に合わせて時間を縛ります。

またもう一つのデメリットとして、能力の評価・対価の分配が適切に行われない可能性があります。ここは所属する際に、組織を評価するポイントになります。

ただしそれは契約によって行われるものであり、参加する機会+配当という対価とのバランスによって、時間を提供するべきかどうかは、個人も選ぶことができます。
※入るも出るも自己責任です。

個人で働くメリット・デメリット

最近、流行の個人で働くですが、上で書いた組織のメリット・デメリットが理解出来れば、その逆だと考えれば簡単です。

時間が自由になり、自分の能力を自分で評価できるようになるのが大きなメリットです。

逆にデメリットは、自分が生み出す価値が全てになるので、それによる仕事のチャンスや能力の波がデメリットになります。

あとは個人の場合、集団よりも、情報量や価値の規模が小さくなりがちなので、そこは意識してコントロールすべきでしょう。ここが意外と一番難しい気がします。

小さな仕事ばかりしていても、能力が伸びないので、短期的には時間的自由があって良いと感じても、長期的には自分の価値が減少してしまい、時間的な自由を失ってしまう可能性があることも理解しておく必要があります。

個人と個人とがつながることで集団を作り、組織と同様の流れを生み出すことも可能です。

税制度を考えるとこちらの方が個人としてのメリットは大きいのですが、ルールの縛りが弱くなってしまうため、組織とは違った意味で、集団の難しさを知り、組織であることのメリットに気付く機会も生まれるでしょう。

結局は世の中にどんな価値を提供して、生きていくかの選択でしかない。

働き続けるコツを考えたときに、この「価値を生み出す」という基本原理から外れてはいけません。

お金が欲しいとか、名声が欲しいとか、いろいろな欲求がありますが、これは本質的には結果的についてくるものなので、求めるものではありません。

まだモテたいという欲求を、外見と内面とを努力により改善することで成し遂げようと考えるのであれば、それはその人と一緒にいる価値を作り出していると考えれば良い気はします。

現在、私は自分が代表となりマーケティングの会社をやらせていただいていますが、会社の掲げる価値として「お客様の目標達成」と「社員の人的価値の最大化」をおいています。

仕事の特性上ですが、マーケティング業というのは「結果が全て」。目標を達成していれば、お客様は喜んで対価をお支払いいただけます。

そして、その結果を生み出すためには、個々の能力とコミットメントが絶対的に必要で、そのためにも会社は、一人一人の人的価値を最大化させることに徹底的にコミットする必要があります。

人が育てば、結果を提供できる人数が増え、価値の総量が増えるため、結果的に売上が上がり、それを正しく分配することで、人的価値を最大化していくことができる。これが私が考えている仕組みです。

当たり前のことではあるのですが、この当たり前を実践出来ている会社は世の中に多くはありません。自分たちの実力を真摯に受け止め、売上から逃げずにこの仕組みをやりきるのは本当に難しいです。しかし、この正論から逃げてはいけないと思っています。

私は本当に欲がなくて、働くことは人生における最高の暇つぶしだと思ってやっています。

社会人人生20年を経て、自分の利益だけではなく、本質的に世の中をどうすれば良くできるのか、頑張っている人が報われる世の中にはどうすれば出来るのかを考えられるようになってきました。

地味で時間がかかるのですが、スーパーヒーローにはなれなくても、私くらいのレベルには誰でもなれます。

資本主義の世の中で生きていると、つい数値を追いがちになってしまったり、偽物の民主主義の中で生きていると、変な多数派に世論をもっていかれがちになります。

しかし、生きていく中で、働くことの本質は世の中に価値を生み出すことにしかありません。

明日からの社会人人生21年目も、より社会に貢献できるように、この本質から目を反らさず、自分の影響力が及ぶ範囲で、まずは頑張っていこうと思います。

それでは、皆様、良い週末を!

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