(16)エピローグ(仮)
九月十六日
もう全て終わった話だから、心の中で言わせてもらう。本当は、何も考えずに愛したかった。好きだから好きなんだと言いたかった。ためらいもなく、大好きなんだと伝えたかった。思う存分甘えたかった。強がらずに、帰りたくない、離れたくないってわがまま言いたかった。地元のイオンのゲーセンで、おっきなぬいぐるみを取ってもらったこと。綺麗じゃないけど気前のいいおじさんのいる温泉の家族風呂で、ふたりではしゃいだこと。真夜中に私を拉致してヤンキーがたむろする山奥の夜景を見に連れていっ