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メタモンでも読める!タイトルがシャレオツなおすすめ海外SF 3選

のっけから大変恐縮なんですけど、誰かと本に関するお話をしていて好きな作家さんは?と聞いた時に「東野圭吾かな」って返ってくるのがちょっと…きらい…です…。

待ってくれちがうんだ、東野圭吾さんのことを悪く言いたいわけではないのだ!

面白いと思うしわたしも読みます!でもなんというか王道すぎて。「おすすめの漫画は?」「ワンピース!」みたいな、さ。これも別にワンピースを悪く言いたいわけではないのだけれど。

せっかく本が好きなひととお話するのであれば、そういう最大公約数的なおすすめではなくて、その人の魂のシャウトみたいなおすすめも知りたいと思ってしまうのです…

というわけで前置きが長くなりましたが、上記のような思いを経て、おうち時間が多い今だからこそメタモンが本気でおすすめする海外SF小説をまとめてみました。わー需要がなさそうだぞ!負けない!!

ジャンルを海外SFに絞ったのは取っ付きにくいと思ってる人(とくに女性の皆さん)が多いからこそご紹介したいという情熱です…。なのであんまり理系の知識がなくてもイケそうなやつをセレクトしてます!(ていうか基本的に理系の知識が必要なやつも小説内で解説が入るからそんなに身構えることないんよ。ほんとだよ。コワクナイヨー)

①「夏への扉」 ロバート・A・ハインライン

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死ぬほど王道。あれだけ王道紹介するなと言っておいて舌の根も乾かぬうちに死ぬほど王道。

でもこれはSF初心者を罠にかけるのに最適な小説なのだな~!1956年に発表されたものなので、著者が想像する未来の世界と今の現実の世界はズレてきてしまっているけれど、それでも色褪せないのはストーリーテリングのうまさのおかげ。特にSF読み慣れない人にとっては最初からゴリッゴリのSF設定で始まる小説より、「夏への扉」のようにリアルな現実世界パートから始まるほうが世界観に入りやすいと思うのだ。

一緒に会社を経営していた親友に裏切られ、会社の権利も婚約者も騙し取られるところから話がスタートするんだぞ!がんばれ!めちゃくちゃがんばれ!!

肝心のSFネタは冷凍冬眠して未来へいっちゃおう!とういうやつです。いいよな…永遠の若さ…

あとこれはネコチャン小説でもあります。ピートかわいいよ〜!

ハインライン氏は他にも「月は無慈悲な夜の女王」などちょっと厨二病心がくすぐられるタイトルの作品もありますぞ。

②「くらやみの速さはどれくらい」 エリザベス・ムーン

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タイトルの訳のうまさよ。原文では「The Speed of Dark」で本来は「くらやみの速さ」だけなのですがこれに「どれくらい」と一言つけただけですばらしく内容にピッタリで惹かれるタイトルになってます。たまに激ダサ邦訳映画タイトルを見かけますがこれからタイトルはすべて小尾さんにお願いしたらいいのでは。

内容は自閉症患者「ルウ」の視点で語られ、普段知ることの出来ない自閉症患者から見える世界というものがリアルに感じられます。小説内の設定としては、自閉症に対する新しい治療法が開発され、ルウを始めとする同じ会社で働く自閉症患者たちが会社の上司にそれを受けることを半ば強制させられそうになるという話。

一見、治療して生活しやすくなるなら受ければいいんじゃない?と思ってしまうが、治療を受けて「普通」のひとと同じになったら今の自分の感受性はどこに行くんだろう。自分のアイデンティティはどうなるんだろう。というルウたちの不安にこちらも考えさせられる、文章のスタイルとしては読みやすいけど、ヘビーと言えばヘビーな小説かもしれません。でも読み始めると止まらなくなりがち。

③「たったひとつの冴えたやり方」 ジェイムズ・ティプトリー・Jr.

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宇宙ビューン!宇宙人ドーン!The SFな設定はまだか!というあなたへ。今回あげた中ではいちばんSFらしい設定だと思います。

16歳の誕生日に小型の宇宙船をプレゼントされた少女が両親に黙って大宇宙へ飛び出し大冒険!ひょんなことから宇宙人が脳みそに寄生してしまう…!?こうやって書くとラノベっぽいね、少女の成長と冒険を見守るという意味ではなんだか「はじめてのおつかい」でも見てるような気持ち…と思いきやそれを100倍重くした感じで終わりを迎えます。読後若干引きずるかもしれん。でもなんか…胸を締め付けられるような尊さ…みたいな。これはネタバレせずに紹介するのは難しいので気になったら読んでとしか言えない…

短編集なので軽い気持ちで読み始めて、あれ…こんなつもりでは…と終わりを迎えてください←


とりあえず今回はここまで!本当は5選くらいしたかったけど、長すぎると読みにくい(し、書く方も大変だ)から3選にしておきます。

ゴリゴリSFのド定番で言うなら「星を継ぐもの」ジェイムズ・P・ホーガン(後半の謎が解けてく感じと伏線回収が気持ちよすぎる名作古典)、明るいのが読みたいなら「クロストーク」コニー・ウィリス(恋人とテレパシーで意思疎通できる手術を受けたらどうなっちゃうの?ドタバタラブコメ)なんかもおもしろいよ。

SF以外のおすすめや本じゃなくて映画のおすすめとかもいつかやりたい、いつかな。

もしも読んでみたよってひとがいたら3回まわってほっぺにチュッてしちゃうのでこっそり教えてください。(迷惑)

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