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The 100 Best Albums of the 2022 パート5

 20 Lea Bertucci / Ben Vida - Tulsa[Xtended Vox]

カンス・タンリク〈独〉、フィル・ミントン〈英〉、オードリー・チェン〈米〉、ベン・ヴィダ〈米〉、レオ・ベルトゥッチ〈米〉による共作。現地点で最もプルーラルな肉感と情感を兼ねたア・カペラ。


19 Ryoji Ikeda - Ultratronics 04[Ultratronics]

池田亮司氏の新たなIDMに対する新たな視座。


18 Björk - Fungal City[Fossora] 

「メダラ」に拵えていた接ぎ穂にポスト・インダストリアルが芽吹いた作品。


17 Beyoncé Renaissance

ハウスに傾倒したビヨンセのアルバム。充実したエネルギーだけでポテンシャルを維持した作品。


16 billy woods - Remorseless[Aethiopes]

ビリー・ウッズの静かな実験作。Bonoboの「Black Sands」と表裏のアジアン・テイストがドラムレスをより引き立てる。



15 Various Artists - VRIL - Moon Tax[fabric SELECTS I]

間違いなく2022年のエレクトロニックの動静を瓶詰めしたコンピレーション。ヴリルの楽曲は、音の輪郭が明確なデルシンからのリリースとの差別化を果たした傑作。


14 CS + Kreme - Would You Like A Vampire (feat. Bridget St John)[Orange]

レディオヘッドを意識的に彷彿させながら徹底的に解体し自身の遠近法の一部に位置付けていく過程が凄まじい。



13 Jockstrap - Greatest Hits[I Love You Jennifer B]

ジョックストラップのファーストアルバム。フォークトロニカとノイズの最接近とザ・ブックスに顕著な毒性を纏った快作ポップ。



12 The Beths - 2am[Expert in a Dying Field]

ザ・ベスファンにとってアルバムの最後に位置する「2am」は衝撃的だ。燦然と照らされ続ける青春の追体験を終わらせるような破壊力がある。


11 Xao - Hyperfixate for Me[Wirehead]

ロンドン在住のアーティストによるアルバム。IDMが着実に柔軟な動きを見せつつあり醸成されていたものの萌芽を目の当たりにした、そんなアルバム。


10 Various Artists - Wouter Jaspers & Radboud Mens - Echoes of Nothing[This Is Release MFR100]
 

間違いなく2022年最高のV/A。ここに豊かな創造の端緒が全て詰まっている。


9 Ashenspire - Cable Street Again[Hostile Architecture]

グラスゴーのアヴァンギャルド/ポスト・メタルバンドであるアシェンスパイアの新作。サックスの存在が独立してるからかゴチャゴチャしてるはずの何層もの音の塊が集中しても散漫にならない。ポスト・メタルがポスト・メタルを自覚した。



 8 Tourist - Your Love[Inside Out]

ロンドン在住のアーティストであるツーリストの新作。UKベースが後退してカリブー的なエレクトロニック性に近似することを回避し、プログレッシヴ・ブレークスの源流の一つのトランスを最小限に抑え配置した傑作。



7 The Smile - The Opposite[A Light for Attracting Attention]

説明不要のトムヨーク・プロジェクト。


6 Rumpistol - New Beginning (Dub)[Isola]

コペンハーゲン在住のネオクラシシズム/IDMアーティスト、ランピストルの最新作。ついに新古典主義がIDMに波及してきた。



 5 Tettix Hexer - Typodjinn[Aero]

選曲の為に再度聴いた。テティックス・ヘキサーがリリースしたこのアルバムやファタク〈Fatäk〉との共作によってアルカに連なる新たな地平を開拓したことを再確認した。



 4 Maxime Denuc - Ouverture[Nachthorn]

ベルギー在住のドローン・アーティスト、マキシム・デニュクの新作。前作とは全く異なるテクノに最接近したミニマリズムの傑作をリリース。


 3 Rozwód - Drops[Gold]

ポーランドの在住のロズウッドによる実験的なグリッチ・マス・ロックアルバム。2022年最も思考を正確に音にすることに成功したアルバム。



 2 Natalia Lafourcade Vine solita[De todas las flores]

ナタリア・ラフォルカデの間違いなく最高傑作。ポサダの石版画で描かれるようなアイロニカルな骸骨の系譜に連なる新たな「死」の表現。


1 Dolphins of Venice - FT Rogman (remix)[Mutuals]

ヴェネチアのサウンドコラージュ/エレクトロニック・アーティストであるドルフィンズ・オブ・ベニスの新作。どこを切り取っても最高にプリミティブで妖しい。

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