移民の難しさともどかしさと民生のユルさ
5月5日(火)米国東部標準時間の正午
本来であれば、米国移民多様化ビザ抽選プログラム2021(グリーンカード抽選)の結果発表が行われる日時だ。日本時間でいうと5月6日(水)の深夜1時。昨年の10月に応募してから指折りこの日を待っていたが、世界の現状により発表が先送りになってしまった。もどかしいが、致し方がないことである。
人生では、自分の力ではどうにもできないことが多々あると思う。そういう場面に出くわした時、その事に対してどの様に向き合うか、というのが私にとって毎度の難題なのだが、”確実な結果”というものを欲してしまう私の様な人間にとっては、それは簡単に乗り越えられる壁ではない。確実な結果なんていうものはない、というのも頭では理解しているが、感情で生きる私の心は中々良い子についてきてくれないので、困ったものだ。
日記を書いたり、読書をしたり、体を動かしたりと、自分の気持ちを整理する方法は幾つかあるが、その中でも十代の頃から頼りにしているのが音楽である。こういった時はエモい曲を聴くととことん気持ちが落ちてしまうので、絶妙にユルい奥田民生を聴いている。
最近ではHonda『Fit』のCMで彼の曲を耳にしたことがある人も多いのではないだろうか。車のCMなのに、
”車はあくまでも 快適に暮らす道具
車に乗らないと いけないワケではないぜ イエー”
と歌うその曲を聞いた時は思わず笑ってしまったが、その後に続くフレーズがこの曲の全てであるとすぐに気付く。
”だけど好きなんだ いいだろ
こんなにも 愛しているよ”
『好きなんだったら理由なんてなくたっていいだろ』とも受け取れるこの曲は、今回のグリーンカード抽選に応募したそもそもの原点に立ち返らせてくれた。日本人の当選率は1%前後とかなりの狭き門だとしても、ひとつの運試しと思い、前向きにその結果を待ちたいと思うと同時に、民生のユルくも人間の本質を得た歌詞に深く感謝している。
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