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『イコール』編集長の一週間の日記 2024年2月26日(月)-2024年3月3日(日)

「一週間の日記」というのは、70年代の雑誌ポンプの定番コーナーで、誰もが一週間の出来事を日記形式で書いて投稿するというもの。いろんな人の生活や動きが読めて面白かった。インターネットがはじまって、私はずっと一週間の日記を公開してたことがあったが、今はやってない。『イコール』創刊に合わせて復活させよう。後日、これから雑誌を創刊しようとする人の参考になるかもしれない。


2024年2月26日(月)


◇毎週月曜日は、事務所で吉池と打ち合わせして、Zoomで亀田くんとメタ・ブレーンの太田さんと打ち合わせの日。吉池は、長く橘川のサポートをしてもらっているが、桜神宮で屋台やったり、桜新町の商店組合で働いている。事務所に来るのは基本的に月曜日だけ。太田さんは、私が30数年前に取次口座をとったメタ・ブレーンという出版社をまかせっきりで続けてもらっている。亀田くんは、インターネットがはじまった頃に、たまたまプロバイダーの営業で橘川のところに訪問してきて、気に入ってスカウトし、一緒にデメ研を創業した仲間。みんな、お金の匂いのしない、不思議な関係である。

◇もろもろ打ち合わせをして、いつもは吉池とランチするのだが、体調がいまいちなので帰宅する。

◇15時から、ある企業の人と打ち合わせ。大企業はTeamsなので面倒。私の汚部屋が背景に写ってしまうので、背景調整してからアクセス。Zoomにしてくれ。『イコール』を読んでの相談で、先方のイメージしていることを、ことごとく粉砕して(笑)こちらのビジョンを説明してあげた。素直な担当者で好感もてる。企業とも連携していきたい。

◇月曜日の20時からは、関係者の定例ミーティング。関係者といっても仕事仲間ではない。時代の同志みたいな感じ。元住友電工で現在は富士箱根伊豆国際学会の事務局長やってる橘川の長年のスケサンこと鈴木ジャンボ。世界を走り回っている高崎義一くんはムンバイから。橘川がいなくなったあとに理論的継承者をやってくれる松永統行さん、参加型社会学会の仲間であるビットメディアの高野雅晴くん。みんな20年、30年の付き合いの人ばかり。そして、今、一番協議を重ねている仲間である、田原真人くんと、久恒啓一さんは、それぞれ独自のイコールを模索中です。

▼高崎義一

◇21時からは。イコール編集会議。イコールは深呼吸学部の塾生たちがいろいろサポートしてくれているので、頻繁に情報交換をしている。

2024年2月27日(火)


◇火曜日の午前中は、塾生たち何人かと定例会議。やること一杯だな。

◇午後から学芸大学の路地裏文化会館C/NEに上田くん訪問。コロナ以前は、頻繁に事務所に来客があったので、ランチは、この店のカレーを食べにいくことが多かった。上田くんは、NHKのディレクターを経て、水代くんのグッドモーニングに行き、独立して学芸大学でいろんな仕掛けを作ってきた。現在、始動している参加型地域起こしプロジェクトは画期的なので『イコール』で取材してきた。各地の地域起こしプロジェクトやってる人、注目だよ。

▼路地裏文化会館C/NE

◇芝のプリンスで、元リクの坂本健さんのお別れ会に。健さんは私と同世代・同学年で、私がリクルートの連中と頻繁に交流していた1990年代は、彼らに愛されていたボスであった。「立川高校→武蔵大学→リクルート/メディアファクトリー→ぴあ→ローソンHMVエンタティメント→ハッツアンリミテッド、ヒーローズ(木下グループ)」と同世代のメディアの経営を担ってきた人。最後に会ったのは、コロナの少し前か。会場で、元リクの、藤原和博、横山清和、澤田美佐子、大野誠一さんら、歴代の戦士たちと再会。元ぴあの須藤さんにも会えた。古い友人たちと会えるのが、結婚式だった時代はとっくに終わり、お別れ会になっている。

2024年2月28日(水)


◇創刊号に向けて、ガンガンと原稿が集まっている。『イコール』は、「コミュニティ参加マガジン」なので、インターネットで浮かび上がった自分の人間関係(コミュニティ)の個人の発言をネタにしている。例えばFacebookで、誰かが「この本面白い」と書いたら、その人にその本の書評を依頼するという方法だ。SNSを単なる暇つぶしや、個人的勉強の場にしておく時代は終わる。関係性をより立体的にする時代の始まりだと思ったのが、コロナ以後に『イコール』を開始した動機だ。

◇プロの物書きの原稿は問題なく校正に回せるが、塾生など紙で、世の中向けに原稿を書いたことのない人たちにはいろいろ対応しなければならない。ネットに書く原稿と紙に書く原稿の違いをまず理解してもらわないとならない。

◇90年代の業界的には、締切を守らない男として有名だった赤尾さんが締切通りに入稿してくれてびっくり(笑)、ありがとうございました。

2024年2月29日(木)


◇午後から、シェアラウンジ外苑前に行き、山崎さんと打ち合わせ。今年はいろいろ動きがあるようだが、山崎さんとはガッチリ組んで企画を推進したい。そのあと、國井正人くんが来て、山崎さんと打ち合わせ。更に、阿部重夫さんが来て、橘川、國井、阿部さんで打ち合わせ。國井くんは、80年代バブルの頃に知り合った国際金融マン、阿部さんはご存知「選択」「ファクタ」「ストイカ」と日本の企業経営者を震え上がらせた本物のジャーナリスト。この二人が、『イコール』でそれぞれ連載開始(笑)。ご期待ください。しかし、この二人の対話はあまりにディープすぎる。

2024年3月1日(金)


◇かふあさんのイラストをオガサワラくんがデザインしてくれた、ポストカードと次号予告のチラシが出来た。全国のシェア書店の直営書棚と、新しく作っている『イコール』支局に送るので、みなさん各地に取りにいってください。無料です。

◇毎月、第一金曜日は、平野友康と橘川幸夫の深呼吸寄席。お互いの近況報告をする会。糸島の動きに、高崎義一くんがからんだようだ。なかなか面白そうな展開になりそう。

2024年3月2日(土)
◇2月11日に山形県高畠の熱中小学校に行った時に道の駅で買った啓翁桜。もうだいぶ経つのに、まだ咲いている。これは毎年手にいれたいな。

2024年3月3日(日)

ポンプ創刊の裏側の仕事を全部やってくれた盟友が、亡くなった。病院にイコールを送ったら喜んでくれたのに。次々と大事な仲間が居なくなる。足元の砂が崩れていくように気持ちが不安定になる。友の死で自らの生のありがたみを教えられる。



『イコール』創刊号のご支援よろしくおねがいします。
『イコール』はクラファンで集まった金額で印刷方式と部数を決める方式なので、資金集まらないと、オンデマンド出版になる(笑)



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