「秋瑾　競雄女侠」の映画を見る

　Amazonプライムで「秋瑾　競雄女侠」の映画を見る。秋瑾は、清朝時代の女性革命家で、日本にも留学している。他国に留学することで、自国の課題と他国との異質さを感じるのだろう。魯迅、孫文など、中国の近代化に寄与したインテリは日本に留学している。

　日本の明治時代にも多くの若手が西欧に留学している。留学は、単なる気分的なものやキャリアアップではなく、確固たる目的を持っていかないと意味がないように思う。「確固たる目的」が現代の日本には失われているのではないか。

　秋瑾の、封建主義への戦い、それは国家制度と女性差別の両面から追求するものであった。こういうストレートな生き方を描く映画は、日本だと単なるプロパガンダに陥りやすいが、きちんとした演出がなされていて、一冊の文学作品を読んだ感じがする。制作は「イップマン」を作った人たちなので、格闘の立ち回りも見応えあるし、明治の頃の日本と中国の関係も、よく描かれている。

　Amazonプライムがなければ、やそらく見ることもなかった映画も、こうして楽しめるのは嬉しい。

秋瑾