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小説「占い師の時代」-----探偵と純喫茶マスターと占い師

マスター橘川幸夫の小説を連載しています。 オンライン純喫茶「キツ」 24時間営業しています。 https://miraifes.org/kitsu/
樹喫茶「キツ」に客がこないので。この部屋は、マスターの物語生成工房にしようと思う。
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#深呼吸新聞

橘川幸夫の小説

橘川は雑誌的な人間なので、人類のタイムラインと一緒に疾走していくのがロックだと思っていたので、立ち止まって過去を振り返ったり、自分を客観的に眺めて描写したりする小説が嫌いだった。嫌いというのではないかもしれないが、方法論的に違うと思っていた。そういう余裕はないと思っていた。 大手出版社には、雑誌部と書籍部があって、仲が悪い。それは方法論が違うからだろう。 そんな橘川が突然、小説を書いてみたくなったのは、50歳を越えた時だ。50歳で自分の人生は終わったと思い、生前葬を行って

新聞販売店の可能性について

「新聞」の可能性ではない。「新聞販売店の可能性」である。 最近の若者は新聞を読まない、と言われている。 しかし、昔から、学生は新聞を「買っていない」。 新聞とは、家で購入するものてあり、若者が個人で購入することはなかった。 だから、衰退している原因は新聞社というより、「家」の方にある。 かつて、新聞は家で契約をし、食事の時に父がそれを読んで、家族に社会の出来事を解説していたりした。しかし、世の中の出来事を新聞を通して「父親」を通して家族全体に伝えるという回路は、テレビの