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記憶する葦(追悼文)

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2020年4月の記事一覧

追悼・鹿野谷武文さん(2006年)

2006年11月 4日  デジタルメディア研究所で文科省より受託した調査事業、ODECOの件で長野の教育委員会を回ってきた。新そばの季節で、山の中にある美味しいお蕎麦を食べた。長野には蕎麦が山梨には、うどんがあって、地元の人しかいかない場所に、地元の人だけが食べに来る食堂のような店がある。こういう店は、地元に友人がいないと分からない。友人の家に招かれたような気持ちで、観光のための観光客の気分とは違う嬉しさがある。地域活性化とは、お金さえ落とせばよいという観光客を集めればよい

追悼・大林宣彦さん

大林宣彦さんが亡くなった。享年82歳。 映画監督の大林宣彦さん 肺がんで死去 82歳  私は、大映画監督になった大林さんに、ほとんど興味がなかった。 学生時代に新宿アートシアター(ATG)の地下にあった蠍座で観た、大林さんの初期の実験映画とコマーシャルフィルムの数々に圧倒された印象にこだわりたかったからである。 「Complexe=微熱の玻璃あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って 葬列の散歩道」(1964年) 「遥かなるあこがれギロチン・恋の旅」(1968年) 「EMOTIO