∑リーグ観戦記 5/19 1回戦A卓 もちゃお×せどなりあん×銀貨先生×小川光

こんにちは。髙倉 拓馬(天鳳ID:メタビート)です。
本日は、5/19(日)に行われたΣリーグの1回戦A卓の観戦記を執筆させていただきました。メンバーはこちら。

東1局東家から
東家:Pleiades もちゃお選手 
南家:なんでも鳴けばいいというものではない せどなりあん選手
西家:Luna de esperanza 銀貨先生選手
北家:ぽんてんLv47 小川光選手


皆さまへのお願い

自戦記、観戦記をご覧いただくにあたって、皆さまにお願いしたいことが2つございます。

自戦記は自分の反省、戦術提供に役立つかもしれない局面、議論になりそうな場面を取り上げています。
こちらはどのような打牌をするのが良かったのかを検討する意図が十二分に含まれていますので、ぜひXで引用やリプライをして色々ご意見を頂けると嬉しいです。

観戦記でピックアップする局面にはもちろん私個人の解釈が含まれますが、選手の魅力的な1打を紹介することでΣリーグ全体の知名度をアップしていく目的があります。
打牌を批判する意図は一切ありませんし、プロでない方もたくさんいらっしゃいますので、こちらへの否定的なご意見はご遠慮ください。
(観戦記は代表者様の許可を得て制作しております。)

ルールはMリーグルール(50-10-△10-△30)です。

東1局 銀貨先生選手の大胆なテンパイ外し、せどなりあん選手の丁寧な一打

まず一つ技を見せてきたのは銀貨先生選手。

3枚切れのカン2mを払い切り、リーチのみですが6mと9sのテンパイを果たします。
10巡目であり、9sは筋ひっかけにもなっていますが、ここは強欲に打9sのトイツ落とし。最悪あがりを逃しても1300点レベルであり、それならばタンヤオやドラを使える可能性を最大限見ようという選択です

見事はまり、フリテンの258pテンパイを果たすと…

なんとドラをツモ。選択が光りました。


そんな中、アガリには結びつかなかったものの丁寧な打牌を見せたのがせどなりあん選手。
この打6mは一見するとかなりロスをしているように見えます。
ですが、すでに8巡目となっており、周りが結構速そうで追いつけるかが怪しい場面。自分の手はまだ3シャンテンです。
3者への安全な牌を残しながら、満貫のルートになる78p引きからの白ポンも逃さない打6mは、魅力的な1打に映りました。

東2局 もちゃお選手の巧みなチー

もちゃお選手視点。リーチを受けていったん3pのトイツ落としをしますが…

なんと1シャンテンにカムバック。

1s単騎の仮テンパイに組むと、リーチ状態のせどなりあん選手から出た5sをチーして5s単騎。2枚切れですが現物待ちとなっています。かなり降りているように見える残り2者から出るかどうか確認して、また他の単騎に変化すれば打5sとする仕掛け。

これを捉えて3900点。

東4局 小川光選手のアグレッシブな仕掛け、もちゃお選手の教科書の一打

小川光選手視点。2枚目の東をポン。愚形が多く、仕掛けないとかなりオリに回ってしまいそうな手です。

そして一番アグレッシブなのがこの3sのポン。手牌は短くなりますが、テンパイスピードはポンが一番早く、ドラ単騎の3900も狙っています。

7pチーに成功し9s単騎のテンパイ。

一方攻撃の機をうかがっていたのはもちゃお選手。ここからペンチャンを払っていきます。
確かにテンパイの枚数は打6pの方が多いのですが、發が出ていくテンパイは嬉しくありません。リャンメンテンパイ率も打89mが良く、これは何切るの教科書に出てくるようなお手本の一打と言えます。

6pを捉えることに成功し69s待ちのリーチ。

単騎待ちを変化させる途中だった小川光選手から9sが一発で出て、5200点のアガリになりました。
あとで本人に聞いてみたのですが、「東のポン本当なのね?」というようなメッセージが返ってきました。2枚目なので小僧の僕は多分声が出てます。はい。(本人からの許可済)

南1局 小川光選手、孤立牌選択成功

小川光選手視点。タンヤオが見える手でかつ七対子の1シャンテン。
ここは北単騎の可能性も残して打9p。次に中張牌を引いた時にはタンヤオ七対子の1シャンテンになります。

3mをキャッチすることに成功。狙い通り北単騎のリーチを打ちます。

ツモって1600-3200の大きな加点になりました。

南3局 銀貨先生選手、決死のリーチのみ

銀貨先生選手視点。南2局にもちゃお選手に満貫をツモられ2着になりました。
3巡目に役なしドラ0の愚形でテンパイし、リーチを選択。かなり怖い選択ですが、
・あがったときの2着率上昇
・裏1かツモで次局満貫ツモトップ条件が狙える

という明確なメリットがあります。そして…

3巡目でまだ誰の手も整っておらず、全員を降ろして1人テンパイ料を獲得することに成功しました。この結果が激アツのオーラスを生むことになります。

オーラス 全員がテンパイの大勝負!?

結論から申し上げますと、この局は全員がテンパイし、全員に見所がありました。
まずは銀貨先生選手視点から。満貫条件でペン3mのテンパイを入れましたが、7連続形が変化した良形狙いでテンパイ外しをします。

ラス牌の6pが来て、147pでテンパイさせることに成功します。

続いたのが小川光選手。
ここから打1s。本人曰く「まだ跳満の可能性もある!」とのこと。メンタンピンツモ、メンピンツモ裏の1300-2600での2着だけでなく、ギリギリまで1p縦、タンピン一盃口の跳満ルートを見据えています。実際ペン3sを残しても、あまり打点に寄与しませんし、牌効率的にそこまでのロスもありません。大体出ていくターツなので、先に切ってしまおうという思考です。

タンピン一盃口、ドラ縦からなら跳満です。

銀貨先生選手のリーチに追い付きます。

さらにここに追い付いたのはせどなりあん選手。
ここまで粘りに粘ってチャンスを残した点数状況でこのぐちゃぐちゃな配牌。ラスは覚悟していたことと思います。

6巡目でこの手牌。チャンタ三色が見える手牌になりました。
ここから打7sを選択します。
この手牌はほぼターツが完成していて、5m7sいずれから伸びても採用できる牌がほぼありません。
5mは早く切りすぎると裏スジの14m、69mがケアされやすくなって和了率が下がるので、少しでも後に切ろうという判断に見えました。赤5m縦、4m引きの4連続形なら採用の余地があるのかもしれません。超丁寧…。

5mは字牌の安全牌と入れ替わり、スリムに進めた結果、なんとこの手が追いつきます。3軒目リーチ!!


そして最後にテンパイしたのがもちゃお選手。役ありのテンパイでダマテンを入れます。
1段目にはすでに1シャンテンで、かなりもどかしい思いをしていたかもしれません。

あがったのは3メンチャンの銀貨先生選手。3メンチャンに受け変えをした選択がお見事でした。

1着にLuna de esperanza 銀貨先生選手。
打点を意識した大胆な一打から、勝負所の役なし愚形リーチまで繰り出したトップ。

2着にPleiades もちゃお選手。
出来メンツをチーした単騎待ち3900点のアガリが印象に残りました。
あの手が一つも押さずにテンパイになっていること自体凄いことで、降りるときもテンパイするプランがないか探すことが重要だと感じました。

3着にぽんてんLv47 小川光選手。
なんとこの試合、NAGAでの悪手率は驚異の0%。
選手本人がよく使っている言葉「冷静に丁寧に鋭く」を体現しているなと思わされました。

4着にはなんでも鳴けばいいというものではない せどなりあん選手。
手が入らない中でも、後手から踏み込むことを意識した選択が丁寧で、私自身も見習うことが多いと思いました。


今回の観戦記は以上となります。また是非ご覧ください!
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