ラス回避で役立つ!アシスト大全① 「アシストとは」「誰のあがりが1番マシか」

こんにちは。メタビート(高倉 拓馬)です。今回から「アシスト大全」という記事を書いていこうと思います。記事が止まらないように頑張っていこうと思います!

ラス回避に関する私の考えは相当独特らしく、おそらく間違っている考えもまあまああるような気もします。ですがいったん目をつむって、読んでいただけると幸いです。何か一つでも、皆さんの役に立つ情報が届けられれば嬉しいです。


①アシストとは


全n回にわたるアシスト大全の第一回目となる記事の内容は、「誰のアガリが一番マシか?」というものです。
麻雀を打っている時ってそりゃーアガリたいですよね。オリたくて麻雀してる人はさすがにいないと思います。でも麻雀は4人でやるゲームなので、どんなに高く見積もっても配牌を見る前のアガリ率は25%弱にしかならないはずです。そして時折やってくる、手なりでどう考えても5%すらアガリ率が見込めるとは思えない配牌。
そういう時に、いったん手なりで進んだり、高打点の未来を残せる手組みをすることももちろん重要だと思います。ですが、僕は「最もアガられてマシな相手にアガってもらう」ことも、戦略の一つとして重要だと思うのです。そのために必要になってくる技術がアシストです。
アシストというと「オーラスに着取りをするための技術」というのが一般的な気がしますが、アシストができる局面は意外にもまあまああるのです。後で詳説しますが、今雑に述べると「親流しをしたいとき」「局流しをしたいとき」「連荘させたいとき」なので、それなりにアシストができる場面は探せると思います。
アシストのメリットは、着順操作がやりやすくなること、局消化か続行の操作が出来ることがメインです。副露者とリーチ者の2件合戦を起こしやすくして、横移動率を上げることもできます。題名のとおり、天鳳や雀魂のようなラス回避麻雀でかなり役立てられると思います。
デメリットももちろんあります。アガリ機会が減ってしまう危険性があります。あとアシストした牌がたまに放銃します。再度になりますが、本当に手牌が悪い時の第三の選択肢として考える程度にしたほうがよさそうです。
今回はまず、「誰に対してアシストをすべきなのか?」というのを明らかにするために、「自分以外で誰のアガリが一番マシなのか」を検討していきましょう!(※ちなみに誰のあがりも嬉しくない場合もありますが、強いていえばここがマシという表現もしているときがあります)

ルールは赤アリ天鳳ルール(完全順位戦、90-45-0-△135)を想定しますが、雀魂もほぼ同様のルール(1位、2位、3位が等しく間があって、3位➝4位が一番厳しい配分)ですので問題なくご覧いただけます。

②誰のアガリが一番マシか:東場

では初めに東場でアシストができる局面について話していきましょう。え?東場にもそんな局面があるのかって?実はあります。それが「親流しのアシスト」です。
麻雀では全員が2回ずつ親番を行います。親番の期待値はかなり高く、一局あたり大体700点から800点ほどの差があります。人によって差があるとは思いますが、おおよそこの数字に落ち着きます。どんなに強い人だって子の期待値がプラスにあることなんてそうそうないんです。つまり、他人に親を連荘されるということは、もう一局マイナス期待値の局を続行させられるということなのです。そんなの嫌ですね。じゃあ親を流したいな、と思って配牌を開けて、何巡か経って手牌が最悪だったらどうでしょう。実質親、子、子の3人麻雀で、親のアガリ率は少し上がっていそうです。
そんな時、下家の子が役牌をポンしてきたら?役バック気配だったら?これはチャンスです。副露という平均打点が安いプランを取ってきた相手が居たら、それに乗ってアシストしてあげることも視野に入れてみましょう。

東家がいきなり東から切り出しており、さらに真ん中寄りの牌も出てきています。結構速度感のある手にも見えます。こんなときに下家が仕掛けてきたら、アシストを考えてみたいです。東1局ですが関係ありません。自分のアガリ以外でも親を流す方法を模索してみましょう。
また、下家にアシストをすると、2副露状態になった下家はテンパイ率上昇と引き換えに守備力が低下します。そうなると速度の速そうな東家vs2副露の西家という構図になり、横移動率が上がります。天鳳において横移動率が上がることはかなり大きいので、狙える場面は狙っていきたいところです。

③誰のアガリが一番マシか:南場

さあ南場です。南場は点数状況に応じて、アシストをするべきかどうかがかなり変わります。そして、打点予測ができないとアシストできない場面、振り込みだけは避けなければいけない場面など、考えるべきことがたくさんあります。具体的な牌姿は次回に回して、点数状況的に誰のアガリがマシで、どういうアシストができるかを考えてみましょう。

全員の視点で考えてみます。便宜上現在の東家から順にABCDと名付けます。
東家(Aさん):ラス目なので基本全力でアガリを目指す。本当に厳しい時は西家以外のアガリをお祈りする。どちらかというとBよりDにあがってほしいだろうか。この局でBがそれなりの打点をあがったら、次局はとんでもないハイスピードバトルが予想されることになり、自分が若干不利。大体アシストする局面にはならない。
強いて言えば、あがられてマシなのは順にDBC。
南家(Bさん):ここからラスを引くパターンは
①Aの高打点ツモ➝C高打点ツモ(連荘につきCの高打点アガリチャンスは2回)
②AかCに向かって放銃➝ツモられ
③C高打点ツモ➝A跳満以上ツモ
➃西入 がメインだろうか?
Dに対してはマンガン放銃してもラスにはならないが、トップ率、連対率は下がる。低打点は当たっても良い。
Cに対しても2000点レベルなら最悪当たっても良い。
問題はAのアガリで、それはラス率が大幅に上がる。それに比べたらC、Dの低打点アガリはかなりマシ。
なお、天鳳ルールの都合、CはBと近くても着順UPを狙うとは必ずしも言えない。ラスが重すぎるからである。そのためCの打点レンジは南3、オーラスともに結構広いことが予想される。
あがられてマシなのはD≒C>>>>>Aの順か?少しDの方がマシだろうか。こういうところがが各々の着順分布差につながっているのだと思います。
西家(Cさん):自分のアガリは欲しい。でもあがれなさそうな場合は親以外なら何でもいいのであがってほしい。ただし自分は放銃できない。東家視点でも述べたが、ハイスピードバトルになった方が3着になりやすいので、Bのアガリのほうが嬉しい。Bが満貫をツモあがりすると、次局Aは親かぶりによって1000-2000の条件が上家取りで無くなるため、かなり有利。オーラスにB、Dに対して3900の差し込みまで可能になる。
あがられてマシなのは順にBD>>>>>>>>>>>>A。
北家(Dさん)ここからラスを引くパターンは高打点放銃や西入。リーチや明らかな高打点はケアしたい。
とはいえこの点数はトップを狙いたいので、Bのあがりはあまり嬉しくない。Cのあがりはツモなら満貫くらいまで許せる。BとCの2着争いになるパターンがあるからだ。
あがられてマシなのは順にCBA。
こんな風にまとめてみると、今各者がどのように考えていて、またどのような打点ならあがられてもマシなのかを予測することができるようになります。別の例「局流しのアシスト」も見てみましょう。

東家(Aさん):自分のアガリが一番うれしく、あがられてマシだと思える人がそこまでいない。低打点なら誰のアガリも許容できるが、相当ひどい手でないかぎりアシストをするほどではない。
あがられてマシなのは順にCB>>>>>D。
南家(Bさん):かなり局流しをしたい位置。Aのアガリは連荘で、今一番近い着順の人が離れてしまう。Dのアガリはラスが近づく。どちらも嬉しくない。一番あがられてマシなのはC。トップ率は下がってしまうが、自分があがれないならそこにあがってもらうくらいしか局面を打開する方法が見当たらない。でも放銃はできない。
あがられてマシなのは順にC>>>>>D≒A。
西家(Cさん):ここも局流しをしたい位置。ただしここは少しだけ余裕があるため、ラス目のDが中打点仕掛けをしてきたときは親のAのあがりと比較して許容できる場合が出てくる。放銃まではできない。理想はBDの低打点➝Dの中打点➝Bの中打点…になるだろうか。
あがられてマシなのはBとDがどちらか微妙で、Aは嫌。
北家(Dさん):Bにあがられて局消化されるのが最悪。それに比べれば、Aの連荘はラス回避という視点では割り切らざるを得ない場面も出てくる。AがBからあがることをお祈りしよう。
Cのあがりは局消化という観点では全く嬉しくないが、自分が放銃しなければAかBとの点差は縮まっているはずなので、Bのあがりよりはまだマシ。
あがられてマシなのは順にA>C>>B。


ここは南家と西家の状況把握が非常に大事になってきます。局消化をしたいのに自分があがれない。そんな時にあがられてマシな人にアシストして、状況を打開しましょう。

最後の例「連荘期待のアシスト」です。



東家(Aさん):もう南3局なので、そこまでアガリにこだわる必要はない。手が良ければ連荘する。
局消化の理想はDのアガリか流局のノーテン宣言。Dがマンガンをツモると下3人の競りになり、ラス親になるBもひとアガリすればノーテン宣言をして終わるケースがある。Dのアガリはトップ安泰だろう。流局も、大体BCの争いが起きてCに差し込みなど、自分のアガリ以外でもトップを取れるパターンが多い。
Bがあがるとラス親が残っているため逆転されることもありうる。CよりはBにあがられる方が嫌だろう。
Aは低打点で局が流れれば大体トップなので、安そうな仕掛けを見たらアシスト、差し込みは選択肢に入る。
あがられてマシなのは順にDCB。
南家(Bさん):リードがあるように見えて実は難しい位置。この局を流すためには「親のノーテン宣言」「誰かのアガリ」のどちらかが必要である。しかし、自分が上がれない状況を仮定すると、南3局が続くか都合の悪いCorDのアガリという状況は容易に想像がついてしまう。CやDがAに放銃する展開はありがたいが、Aのツモられは状況が全く変わらない。
DよりはCにあがられたほうがマシ。次局にDの満貫ツモラス回避があるので、Cへの放銃もしたくない。親に連荘してもらって、自分が上がれそうな手が来るのを待つ手もあるが、オーラス12500点差でDと戦えるなら良しとみてCにアシストする手もある。
あがられてマシなのは順にCADだが、AとCは評価が分かれそう。私は一局消化してラス回避率を上げたほうがいいと思っています。
西家(Cさん):Bと立場はかなり似ているが、Bのあがりが低打点なら次局Dに課せられるツモ条件は跳満のため、親かぶりでラス回避できる場合がある。Bのアガリが高打点だったとしても、結局Dの条件は跳満ツモか満貫直撃のため、まあまあラス回避率は高い。放銃さえしなければラス回避はできそう。連対を意識して、手が悪かろうと他家を無視して手を組んでも良さそう。
Dは次局の満貫ツモ条件を意識してたまに安い手組をすることもありうるので、それが分かればアシストをすることもあるか。
この位置はどこのアガリがマシかを表現できない。低打点ならBDのアガリは悪くない。Aには放銃さえしなければまあよい。Dの高打点が最悪といった具合か?
北家(Dさん)実はこの位置が、あがれなさそうな時に考えることが多い立場。Aのアガリはもう一局続く+ワンチャンBかCの放銃のおまけがついてくる。逆に、BとCのあがりは次局の条件が非常に厳しくなってしまう。自分があがれないなら、Aにあがってもらうのが一番良い。これがアシストすべき場面「親に連荘してほしいとき」である。
ただし飛びがある都合上、放銃までアシストすることはできない。自分があがれなさそうなときはぎりぎりのラインを探したい。

ラス目からでもアシストをすべき局はどこかで存在します。局数が少なくなってしまうと自分のアガリチャンスが減ります。また、オーラスに厳しい条件を押し付けられます。局消化されない方法を考えていきたいですね。

いかがだったでしょうか。まとめると、東場でアシストが考えられる局面は「親流しをしたい時」
南場でアシストが考えられる局面は「局消化がしたい時」「親に連荘してもらいたい時」でした。
もちろん、自分があがれるならそちらの方が良いのは間違いありません。しかし、本当にあがれない手牌が来てしまったときには、どの展開が1番マシなのかを考える癖をつけてみましょう。それがきっと、ラス回避率をUPさせるためにとても大事なことなのだと思っています。
次回のアシスト大全は
「自分の和了率見極め NAGAとの付き合い方」
「どの牌をアシストするか」

をテーマにやっていこうと思います。
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