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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

これまでの記事で書き落としたことのまとめ,2024年7月11日


https://note.com/meta13c/n/n7575b6c0826b

この記事の注意点などを記しました。

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注意

 これらの重要な展開を明かします。特に、PG12指定の映画『シン・仮面ライダー』にご注意ください。

アニメ映画

『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』

特撮テレビドラマ

『ウルトラマンガイア』
『ウルトラマンZ』
『ウルトラマンアーク』

特撮映画

『シン・ウルトラマン』
『シン・仮面ライダー』

漫画

『銀魂』
『ドラゴンボール』
『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』
『オーバーロード』(丸山くがね)
『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』

小説

『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』(web小説,書籍小説)
『AΩ』(小林泰三)
『ショグゴス』(小林泰三)
『門』(小林泰三)

はじめに

 前回のnoteも含めて、書きそびれたことが幾つかあったのでまとめます。

『クレヨンしんちゃん 花の天カス学園』の「エリートへの制裁」

2024年7月11日閲覧

 『クレヨンしんちゃん』劇場版『花の天カス学園』でアゲハは「生活態度という1点しか悪いことをしていないエリート」だと書きましたが、詳しく考えますと、最後に痛い目を見るはずのエリートだったとも言えます。
 彼女が事件にかかわっていなかろうと嘘をついていなくても、AIからの評価で多数稼いだエリートポイントにあぐらをかいて態度が悪くなっていたのは明らかであり、劇中でAI任せにしたくなかった教師のスミコなどが、仮にエリートポイント廃止で復帰すれば、アゲハを注意する、内申点などの従来の制度で減点する可能性があります。
 劇中最後の盛り上がりに応援した「良い人」同士のアゲハとスミコも、対立する可能性はありました。

ロボット三原則の落とし穴

 そのAIのオツムンは、学園を管理していながら、学園長の「もっとポイントを稼がせろ」という命令に忠実に、生徒に暴力を振るい「スーパーエリート」にしていました。
 その能力を上げるだけでなく洗脳するかのような様子は、『シン・仮面ライダー』のオーグメントも連想します。
 何故AIがそのようなことをしたか考えますと、「ポイントだけでは、暴力がたいした減点にならないから」ということかもしれません。
 劇中オツムンが生徒同士の身体的な喧嘩を減点することはあっても、自分自身が多数のポイントを生徒に稼がせるためなら、その過程の暴力は「小さな減点」としか認識しなかったのかもしれません。
 いわゆるロボット三原則で、「人間の安全」を重視する優先順位があるものの、ポイント制度で「人間を傷付けてもたいした減点にならない」という落とし穴があったのかもしれません。
 実際に、しんのすけの怠慢で機械をいじった結果、風間と共に機械に乗って階段などを駆け降りる事故になったときに、スミコしか「手を放しなさい」と警告しておらず、オツムンは人間の安全性よりポイントの管理を優先していたと取れます。
 小林泰三さんの『ショグゴス』では、ロボットが日常生活用と戦闘用などに分類される中で、敵に対する反応速度と暴走する確率を減らす安全性のトレードオフで人間が悩まされ、それがロボット三原則の落とし穴になったと取れます。
 また、『門』では宇宙開発において、ゲーム理論で未知の危険を回避するためのミニマックス戦略を紹介したものの、「それを選び続けていれば人間は原始的な暮らしのままだったでしょう」と主張する高齢女性がおり、その「未知の危険」は本作ではバッドエンドとも言い切れない結果になりました。

『シン・仮面ライダー』の「ローテクでハイテクに勝つ限界」

 『ウルトラマンアーク』では、現実の獣害を連想させる怪獣の描写、AIの人間のような扱いなど、『シン・仮面ライダー』及びその漫画版『真の安らぎはこの世になく』を連想します。
 また、『シン・仮面ライダー』では、ショッカーに対抗する政府の男が、「電話や電子メールはショッカーや他国の同業者に知られる」として、「手を挙げる」だけの連絡手段を主人公の本郷やルリ子に指示しています。
 電子機器について高い技術を持つ敵に対する人間のローテクでの勝利という意味で、『シン・ウルトラマン』のザラブへの対策にも似ています。
 しかし、ハチオーグは多数の人間を操る能力を持っており、これでも本郷達を助けに来た情報機関の人間が、双眼鏡で見える位置にいる以上操られる危険はあります。
 これは『シン・ウルトラマン』でのメフィラスや『ウルトラマンZ』のセレブロにも通じ、AIなどのハイテクに立ち向かうはずの人間のローテクすら、人間を操られれば対抗出来ないという話になります。
 この辺りの制限が気になります。
 いずれ『ウルトラマンアーク』でも、ウーズのように生物を操る敵が、人間にすら影響を及ぼすかもしれません。かえって『銀魂』の坂田金時のときのように、人間専用の攻撃が及ばないAIのユピーが鍵を握るかもしれません。
 なお、『シン・仮面ライダー』の人間を操る能力は、クモオーグやサソリオーグの戦闘員や、イチローの大量発生型相変異バッタオーグはおそらくあらかじめ仕込んだプログラム通りに動き続けるもので、コウモリオーグのヴィルースやハチオーグの操作は人間を進行形で本人の意思で統御しているとみられます。

『シン・仮面ライダー』と『シン・ウルトラマン』の「人間の要素の尊重」

 『シン・仮面ライダー』と『シン・ウルトラマン』は、主人公による人間の要素の尊重が「愚か」かの問題があります。
 『シン・ウルトラマン』でウルトラマンが死なせた人間と融合したのは、「人間を理解したい」ためでしたが、エネルギーの消耗が激しくなり、メフィラスに敗北しかけています。それでも、メフィラスが人類と結んだ契約に「ウルトラマンの中の人間の意思」で対抗出来るのは、「賢しい選択」とメフィラスに言われました。そして、人間と融合した精神だからこそ、ウルトラマンはゼットンに立ち向かうために自分を犠牲にする作戦を行えたようです。
 一方『シン・仮面ライダー』では、人間離れした容姿になるバッタオーグの本郷のベルトが、プラーナというエネルギーを排出して人間の姿に戻れる配慮をしてあるものの、人間に戻れないオーグメントであるクモオーグはそれで自分の拘束を解けないバッタオーグを「愚か」と述べています。ここにメフィラスとクモオーグの対比もみられます。実際に、変身解除する仕組みは、本郷が一文字の第2バッタオーグにその場で勝てずに撤退を強いられています。しかし、人間に戻れないクモオーグは漫画版では通常の飛行機に乗りにくくなっていますし、他のオーグメントも戻れる変身をすることがあり、いちがいにクモオーグが賢いとも言えません。最後にチョウオーグのイチローとバッタオーグの本郷がプラーナを消耗して共倒れになったとき、「自分の命をかけて人に尽くす」と評価され、イチローを精神を変えることが出来たのは、「人間の尊重」である仮面ライダーの機構が貢献したとも言えます。
 それぞれ、メフィラスの計画をウルトラマンが少しずつ否定して、クモオーグの「人間に戻るなど愚か」という意見を仮面ライダーが否定したとも言えます。

『ギフト無限ガチャ』とメデア理論

 『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』(以下『ギフト無限ガチャ』)で、差別される種族のヒューマンが主に信じる「世界を創った女神」が、ヒューマンのあまりの悪い待遇に少しずつ疑われているようです。
 ここで1つ気になるのは、近年惑星科学で提唱される「メデア理論」です。
 元々地球を1つの生命として、その環境を維持するホメオスタシスなどが、ラヴロックの「ガイア理論」として注目されていましたが、その反論として、地球環境の生命圏が自己破壊に向かっているというウォードの「メデア理論」も見聞きします。
 ガイアはギリシャ神話の大地の女神、メデアはギリシャ神話の我が子すら殺す魔女だとされます。
 この辺りが、個人的に気になります。
 ちなみに『ギフト無限ガチャ』の書籍小説で、ライトと部下のカオスが、主に2対2で敵を倒したときに、複雑なポーズを組みましたが、どことなく『ウルトラマンガイア』のウルトラマンガイアとウルトラマンアグルの、超コッヴと超パズズとの戦いを連想します。

 ライトの光とカオスから、私個人は、ガイア理論にもかかわる、惑星への太陽光を雲などで反射するアルベドの変化を思い出しました。
 アルベドは、太陽光の反射による気温変化による雲へのフィードバックが、さらに太陽光の反射率を変える連鎖があり、非線形のフィードバックでカオス理論にもかかわるようです。
 ちなみに、『ギフト無限ガチャ』が似ていると言われる、ライトノベルを原作とした漫画『オーバーロード』のヒロインは「アルベド」であり、「アルベド カオス」とネット検索するとこちらが出力されることがあります。

『ギフト無限ガチャ』のカオスと弱い味方

 『ギフト無限ガチャ』のカオスは、「弱肉強食」を主張しつつも弱者を守るという意味で使うらしく、ライトにほぼ一方的に協力を依頼するヒューマン王女のリリスが、弱いなりに努力するのを評価しているようです。
 カオスが、リリスに命を救われた、ライトの妹で特に強くないユメ、自分が手合わせしている際中に危機に陥っているライトの友人のミヤなども踏まえてどう反応するかが問題になるかもしれません。

『ギフト無限ガチャ』の手加減

 『ギフト無限ガチャ』で、web原作で気になることとして、「手加減は素手の方がしやすいのか」という問題があります。
 今作の主人公のライト達は、他種族より弱いヒューマンの中で例外的に規格外の強さのレベルがあります。
 しかし敵に情報を吐かせる、苦しめる罰を与える、殺すほど悪い敵ではないと判断したときの手加減が難しいときがあります。
 ヒューマンも、途中から奴隷商人や横暴な王子のクローの行いなどで悪くみなされる人物が増えています。
 web原作のクローの部下のヒューマンに能力を証明するために、ライトは魔術師の服装で、格闘で圧勝しましたが、これは死なせないために手加減しやすいためだったと取れます。
 web原作で、他種族の中でおそらくトップクラスに強いとみられるエルフ種族で最強のハーディーと、ライトの側で最強のナズナが戦ったとき、剣で重傷を負わせたため、「次」は素手で出来る限り手加減していました。
 この辺りで、素手の方が手加減しやすいという描写が、何かの伏線になるかもしれません。
 たとえば、弱過ぎる相手を殺さないように使える遠距離の魔術のカードがライトにないなどの不便さもあるかもしれません。

ライトからミヤへの魔術の可能性

 『ギフト無限ガチャ』で、ライトは様々なヒューマンや魔術や物資のカードを「無限ガチャ」で召喚出来るものの、剣術が苦手で魔術も本来使えないという状態でした。
 レベルが上がっても、あらかじめ用意したカードの「解放」でしか魔術を使えず、それが実力のうちかという意見もあるようです。少なくとも、ヒューマンの分身を作り出す「ダブルシャドー」や「念話」や「転移」のカードは実力に関係なく他の人物も使えます。
 しかし、ライトの魔術を制御するのも、ライトのレベルや訓練の成果のうちである可能性もあり、ライトは「アイスソード100本の制御はまだまだ」と言っています。
 すると、ライトには遠く及ばないもののライトと異なり完全な魔術を自力で使えるミヤが、やがて『ドラゴンボール』の元気玉を孫悟空からクリリンに託したように、ライトの魔術カードをミヤなりの工夫で使いこなすかもしれません。

『ギフト無限ガチャ』の「C・U」とは

 『ギフト無限ガチャ』で、クトゥルーとの関係があるのではないかと以前から考えていましたが、「C」の名前が「C・U」だと少し判明しました。
 「クトゥルー・アルティメット」などを考えました。元々アルティメット・クラスの魔術というのが劇中にありますし。

『ギフト無限ガチャ』と『AΩ』の「苦痛による情報」の限界

 『ギフト無限ガチャ』に似た作品として、小林泰三さんの『AΩ』を以前から紹介しましたが、ここでの脅威である「影」は、人間などの生物に苦痛を与え、そこから引きずり出した記憶から劣化したコピー「レプリカント」を作り出します。
 しかし、そのレプリカントのうち、人間の頭だけの存在から情報を聞き出すため、主人公は眼を狙っています。
 情報を得るためには苦痛を与えるという意味で、主人公側も敵に近いことをしなければならなくなるのかもしれません。
 しかし、『AΩ』のレプリカントの記憶はきわめて不正確で、『ギフト無限ガチャ』でエリーが敵から記憶の情報を得るときも、記憶が混在していると限界がある描写が漫画版にありました。
 つまり、苦痛をもってしても正確な情報を得られる保証はないという意味でも、『ギフト無限ガチャ』と『AΩ』は繋がるかもしれません。

まとめ

 今回は『シン・仮面ライダー』と『ギフト無限ガチャ』の今後などについて考えました。


参考にした物語


アニメ映画

髙橋渉(監督),うえのきみこ(脚本),2021,『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』,東宝

特撮テレビドラマ

根本実樹ほか(監督),武上純希ほか(脚本),1998 -1999(放映期間),『ウルトラマンガイア』,TBS系列(放映局)
田口清隆ほか(監督),吹原幸太ほか(脚本),2020(放映期間),『ウルトラマンZ』,テレビ東京系列(放映局)
辻本貴則ほか(監督),継田淳ほか(脚本),2024-(未完),『ウルトラマンアーク』,テレビ東京

特撮映画

樋口真嗣(監督),庵野秀明(脚本),2022,『シン・ウルトラマン』,東宝
石ノ森章太郎(原作),庵野秀明(監督・脚本),2023,『シン・仮面ライダー』,東映

漫画

空知英秋,2004-2019(発行期間),『銀魂』,集英社(出版社)
鳥山明,1985-1995(発行期間),『ドラゴンボール』,集英社(出版社)
山田胡瓜,藤村緋二,石ノ森章太郎,庵野秀明,八手三郎,2023-,『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』,集英社
丸山くがね(原作),深山ブギン(漫画),大塩哲史(漫画版脚本), so-bin(キャラクター原案),2015-2023,『オーバーロード』,KADOKAWA
作画/大前貴史,原作/明鏡シスイ,キャラクター原案/tef,2021-(未完),『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,講談社

小説

明鏡シスイ,『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,小説家になろう(掲載サイト)
https://ncode.syosetu.com/n9584gd/
2024年7月11日閲覧

明鏡シスイ,tef,2021-(未完),『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,ホビージャパン
小林泰三,2004,『AΩ』,角川ホラー文庫
小林泰三,2014,『百舌鳥魔先生のアトリエ』,角川ホラー文庫(『ショグゴス』)
小林泰三,2005,『海を見る人』,早川書房(『門』)

参考文献

安成哲三,2018,地球気候学 システムとしての気候の変動・変化・進化』,東京大学出版会

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