【現代表記】 福沢諭吉 「ライフル操法」 (巻の2 題言)
底本には小泉信三監修『福澤諭吉全集』第二巻(再版)所収の「雷銃操法」を使用した。
雷銃操法 巻之2
題言
一
此書巻之1は、1864年英国開版の原本を訳したるものなれども、其後1867年の新本を得たるに付、則ち此第2巻は新本の翻訳なり。故に書中の箇条、初巻の目録と齟齬する所あれども、其事柄に至ては大同小異、聊か両3年間の新工夫をましたるのみ。
一
初巻の訳例に英国度量の解を脱せり。今ここに其大略を示す。
英国の1フートは我1尺強に当る。
同1ヤールドは3フートにて我3尺強なり。
同1インチュは1フートを12分したる1分にて、我8分3厘強に当る。
同1ポントは目方の名にて、其1ポントは我121匁強に当る。
同1時は我半時なり。1分時は1時を60に分たる1分なり。英語にミンニュトと云う。1秒時は1分時を60に分たる1分なり。英語にセカンドと云う。
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