投票立会人体験記

10/31に行われた衆議院選挙にて投票立会人をしてみたのでその記録!

1.投票立会人って何?

ざっくり言うと「投票箱の前に座っている人」が投票立会人である。総務省は投票立会人について「投票事務の執行に立ち会い、公正に行われるよう監視します。具体的には、投票手続きの立ち会いや投票箱の送致・立ち会いなどを行います。その人数は、2人以上5人以下(期日前投票立会人は2人)です。」(注1)とHPに記載している。要は投票所で投票やそれに付随する業務の様子に立ち会い見守る人、それが投票立会人である。

2.どうやったら投票立会人になれるの?

詳しくはお住まいの地域の選挙管理委員会に確認していただきたいのだが、選挙権を持つ地域内在住者であることが応募の基本となる。地域や場合によって年齢制限が設けられていたり、一度も投票立会人になったことがないことが求められることもある。何の選挙なのかによってそもそも選挙権を得るのに3ヶ月以上の居住が求められたりするため、もう一度書くが詳しくはお住まいの地域の選挙管理委員会にご確認ください。ちなみに私は以前から居住地の選挙管理委員会とご縁があったので、委員会の方にお誘いいただき今回投票立会人になったという次第。ただ、先述した通り一度の選挙で募集する投票立会人の数には限りがあるため、希望したからといって必ずなれる訳ではないので注意。

3.当日の動き

ここからは私の体験談を書いていく。私が立会人をしたのは、衆議院選挙当日の前期(7:00-13:30)(注2)。

6:40 会場集合。会場についたらスリッパに履き替え、投票立会人と記載されている腕章をつける。他の立会人の方や投票管理者の方々含めて注意事項などを確認。定位置について投票所開場を待つ。

7:00 投票開始。一番初めに投票する方とともに投票立会人も投票箱が空であるという空虚確認を行う。あとはひたすら投票する様子を見守る。今回の選挙では比例代表の用紙と国民審査の用紙を逆の投票箱に入れそうになる人が多発したので、「緑の用紙はこちらに!」「逆です!」と声をかけたりする。手元には紙を丸めて作られた棒が渡され、投票箱にうまく落ちなかった投票用紙を押し込む。一時間毎に投票所に来た人数の集計結果(集計作業はしない)を表に記入する。たまに有権者の方から質問されたりもするが、わからないことは即座に職員さんに対応をお願いする。曖昧なことは答えない。

9:00ごろ 各自10分程度休憩をもらう。投票立会人が何人以上残っていなきゃいけないという規定があるらしく、一人ずつ交代で休憩する。休憩室には飲み物とお菓子があって自由に食べられた。休憩から戻ったらまた投票の様子を見守る。

11:00ごろ 各自お昼休憩をもらう。先程の休憩と同様また一人ずつ離脱する。時間制限がある訳ではなく、食べ終わり次第戻る形だった。ちなみにお弁当は今半の牛肉弁当だった。(調べたら¥1080)食べ終わったらまた投票見守りへ。

13:30 後半の担当者に腕章を渡して引き継ぎ、交代する。終了!

4.感想

※あくまでも個人の感想です

私が担当したのが選挙当日だったのもあると思うが、投票する人が途切れない状態が続き、案外体感時間が短く感じた!今回コロナ対策のために換気が欠かせずドアが開けっぱなしの状態だったため、足元は寒かった。膝掛け持参して大正解だった…でも他に持参してない方がいたため、その様子を見た選挙管理委員会の方が途中で防災用?のブランケットを持ってきてくださった。優しい。

選挙自体について述べておくと、本当に比例代表と国民審査の投票用紙の入れ間違いが多発していた。(投票箱の前に座っていたのも印象に残った要因だとは思う)逆に入れてしまったり、両方とも同じ投票箱に入れたり、片方だけ投票してもう一つの投票用紙を持ち帰ろうとしたり…勝手に投票立会人は静かに見守るものだと思っていたが、結果としてかなり声を出した。投票率が毎度話題になるが、今回の様子から投票に来ている人の中でも制度をよく理解しないまま投票している人は一定数いるのではないかと感じた。(小選挙区だけの投票で終わりだと思っている方もいた)また、今回「立憲民主党」と「国民民主党」がそれぞれ党の略称を「民主党」で提出してきたため、それについての質問も複数回受けた。比例代表で「民主党」と記載された票は案分すると総務省が発表しているためその旨説明したが、「それだと本当は立憲/国民に入れたい人の票が違う方に入ってしまうではないか!」と議論をおっぱじめようとする人も登場した。略称は選挙管理委員会が決めてる訳ではないし、間違われるのが嫌なら正式名称で書いてください…という話なのだが、略称なんて些細に思われる部分が(党の皆様にとっては些細な問題ではないのかもしれない)余分な議論を生み出してしまったりするのだと思った。


5.その他の情報

・投票立会人の服装は特に規定はない。オフィスカジュアルで行けば間違いはなさそう。私はタートルネックのセーターにジャケットを着ていった。

・一応報酬が出る。具体的な金額は差し控えるが、時給で換算すると最低賃金以上ではある。

・ペットボトルのお茶が貰えた。これは投票箱の前の座席で飲むことが出来た。

・そりゃそうだろと思われると思うが、たとえ暇でも読書やスマホの使用はできない。座って待つ。

以上!!今回折角ご縁があって投票立会人をやらせていただいたので記録に残してみた。いつも投票には行くけど投票立会人という言葉は初めて聞いた…という方もいらっしゃると思う。選挙を運営する側から選挙について考えてみるのも面白い気がするので、興味がある方は是非投票立会人について調べてみてはどうだろうか。


(注1)総務省(2021年10月31日参照,https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo06.html).

(注2)私の居住地域では前半と後半で分かれていたが、丸一日担当する地域もある模様。



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