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【一人旅】2023.04 老神温泉

この記事について

 2023年4月に宿泊した老神温泉の記事です。新型コロナウイルスの影響等で営業時間が変わっている場合がありますので、ご旅行の際は最新の情報をご確認ください。

伊東園ホテル尾瀬老神山楽荘

少々分かりにくい玄関

 正式名称は「伊東園ホテル尾瀬老神山楽荘」ですが、長いのでこの記事では単に山楽荘とします。マップを頼りに歩くと見えてきました、山楽荘の文字。こちらから入ろうとすると、

道路沿いの玄関?
ここではないらしい

 なにやら案内図が。ここは入り口ではないようです。図に従って歩いてみると、さっきスルーした駐車場っぽい場所。え、ここが入り口? なんだか人を拒むような雰囲気ですが……

山楽荘の本当の入口

 奥に進むと宿の玄関がありました。4階建てに見えますが、川沿いの斜面に建っているので実際は6階建て。玄関は3階です。

伊東園ホテル尾瀬老神山楽荘

 このちょっと分かりにくい造りに、このホテルの成り立ちと楽しみが表れています。

2つの源泉を持つ宿

 調べてみると、かつて当地には2つの宿がありました。道路沿いに建つ『白雲閣 漏田(もりた)本館』、川沿いに建つ『絶景の宿 山楽荘(←竹の宿 山楽荘)』。この2つの宿を繋ぎ、再生させたのが現在の尾瀬老神山楽荘です。

 2つの宿はそれぞれ別の源泉を引いていたので、2種類の温泉を楽しめる宿となりました。本館(旧山楽荘)側の温泉は無色透明で、「単純温泉・アルカリ性低張性高温泉」。別館(旧漏田本館)側の温泉は、少し濁った茶色の「単純硫黄温泉・中性低張性高温泉」となっています。

いざ宿泊

支払いはチェックイン時

 チェックインし、宿泊料金を支払ってから鍵の受け取りです。伊東園ホテルズのシステムですね。某コンビニ等で見られる、セルフ式の入出金機が導入されていました。意外にも先進的。
 フロント横の浴衣コーナーから好きな色の浴衣を持っていき、帯やタオルなどは部屋に備え付けという伊東園方式。

別館(旧漏田本館)へ

 宿泊したのは別館。この部屋を選んだ積極的な理由としては、

  • 道路側だけど広い和室(10畳+広縁)

  • 本館より安く泊まれる

  • 別館のお風呂に入ってみたかった

 といったところ。消極的な理由は、

  • 本館は宿泊客が多そうなので喧騒から離れたかった

 サービスが行き届くのは本館だからか、本館の方が埋まっている印象でした。静かな方が好きなので別館で正解。

別館宿泊時の留意点

  • ほぼ全室喫煙ルームであること(R212赤城という大部屋を除く)

  • 3階建てでエレベーターがないこと

  • 1階は洋室と和洋室であること

  • 風呂は男女入れ替え制

 私は禁煙ルームの方が嬉しいですが、広い和室であれば気にならないので、今回は問題ありませんでした。匂い等に敏感な方は気を付けた方が良いかもしれません。
 次にエレベーターが無いこと。大きな荷物がある場合や階段移動が困難な年配者等には向きません。
 また別館の1階は洋室なので、バリアフリーな和室は本館のみです。
 そして風呂ですが、私が泊まった時は夜が男性内湯・女性露天、朝が男性露天・女性内湯となっていました。露天風呂の方にもごく小さな内湯が付いています(後述)。

 なお、部屋のトイレは温水便座付きでした。ありがたや。

食事

夕食バイキング

 チェックイン時に渡される食事券を持って食堂へ向かう伊東園方式。食事券に記載されている終了時刻で退出しなければならないので、早めに行きましょう(夕食は80~90分間だったと思います、要確認)。

取り過ぎ。

 食事は伊東園クオリティ。この日の献立では、ローストポーク、芥子菜和え、大根の煮物、なめこと野菜のマリネが好みでした。
 伊東園ホテルズは地元の料理を模した物を出すことがあります……が、過度な期待は禁物です。

 お酒は飲み放題。ビールサーバー、ワイン赤白デキャンタ、日本酒の一升瓶が3種。酒飲みには嬉しいです。
 日本酒は「聖徳」2種と「秘幻」、いずれも地元群馬のお酒です。ただ、他の旅館なら「水芭蕉」や「谷川岳」を出すので、ちょっと変わっているなあと思ったり。

 それと、お隣さんとの間隔が狭いです。一人なら窓際のカウンター席がおすすめですが、すぐ埋まってしまうんですよね。

朝食バイキング

 静かな和室でのんびり一夜を過ごして、朝食へ。制限時間が50分間なので、さっと準備して参りましょう。

お粥が嬉しい

 私は朝食の品揃えは好きです。パン、ごはん、コーンフレーク、お粥を選べるのは嬉しい。夜にお酒を飲んでいっぱい食べた翌朝は、お粥で胃袋を労わらないと(それでもかなり食べていますが)。味噌汁、佃煮、焼き魚、納豆、梅干し、卵に野菜にデザート、コーヒーと牛乳まで。言うことございません。

 食事つきプランは大変ありがたいです。観光地あるあるですが、老神も例に漏れず、宿以外で朝食を摂れる所はありません。それどころか老神は夕食も「餃子の満州」のみ、あとは缶詰バーくらい。

  え、老神に缶詰バー?と思った方は下記サイトへ。

風呂

内湯

 お酒が回ってウトウトしたらすっかり夜も更けていました。入浴は23時までなので、のんべえさんは機を逃さないようにしましょう。

 お楽しみのお風呂ですが、さすがに写真は撮れませんので、他のブログに譲ることとします。

 この日の夜は内湯側が男性用でした。
 内湯は大判型の浴槽に仕切りがあり、1/4が高温、残り3/4が適温となっています。高温の方は非常に熱いので、湯を冷ますための場所なのかも。適温の方に入りましょう。

 お湯は少し濁った茶色の「単純硫黄温泉・中性低張性高温泉」。硫化水素の匂いが漂うこともあるようですが、私が泊まった時はきつい匂いもなく、肌にやさしい温泉という印象でした。浴槽の深さは、成人男性が縁に頭を載せられるくらい。じんわり暖まる温度で、リラックスできるお風呂でした。泉質の理解を深めたい方はこちらが参考になるかも。

露天風呂

 露天風呂の方は、洗い場と内湯は室内です。この内湯がとても小さく窮屈です。お湯は温泉なので良いのですが……。
 外に出るとすぐ露天風呂の浴槽。ドアを開けてびっくり、ものすごく広いです。端の方は浅くぬるいので、源泉の注ぎ口付近の方がおすすめです。ちょうど桜が散って、花びらがたくさん舞っていました。

 浴槽の外側に、広くて不自然なスペースがあります。たぶん、そこももう一つの浴槽なのでしょう。想像するに、そこまでお湯を張ろうとすると冷めてしまうのかも。 
 公式サイトの露天風呂3枚目の写真が別館のものなのですが、丸石の仕切りの左側にもお湯が入っていますね。ここが空っぽだったのです。

 4月上旬の老神は肌寒さを感じます。適温の場所には先客がいたので、私は小さな内湯に戻って温まり直しました。うーん、正直夜の内湯の方が良かった。

まとめ

  • 「竹の宿 山楽荘」と書かれた駐車場のような所が入り口

  • 2つの温泉が楽しめる

  • 無難なのは本館、制約ありだがリーズナブルな別館

  • 食事は伊東園バイキング

  • 別館の風呂は個性的!気になるなら本館の風呂へ

 シーズン別料金のため、時期によってはお安く泊まれる宿です。老神で生き残っているのはハイクラスの宿か、家族経営に近い低価格の宿が多く、両極端な印象です。伊東園ホテルズのような、ある意味普通の宿は貴重な存在と言えます。
 設備面を含めサービスが行き届いた方が良ければ本館へ。多少のことは自分でやるという方は別館でも良さそうです。

 他の宿が取れなかったため選んだ伊東園ホテル尾瀬老神山楽荘でしたが、個人的には意外と良いという印象でした。今後の老神宿泊の際、十分候補に入る宿だと思います。

交通

【注意】老神温泉を経由するバスは1日に数本です。乗継は事前によく調べて下さい。経由しないバスの場合、『大原老神入口』というバス停から2km近く歩くので気を付けて下さい。

  • 新幹線の場合……東京駅から上越新幹線『上毛高原』駅(約1時間10分)、上毛高原駅から関越交通バス・鎌田、大清水方面『老神温泉』(約1時間)、老神温泉バス停から徒歩約5分

  • 普通列車の場合……沼田駅から関越交通バス・鎌田、大清水方面『老神温泉』(約40分)、老神温泉バス停から徒歩約5分

  • 車の場合……関越道『沼田IC』から国道120号線経由(約20分)

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