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春が嫌いなので、三峰結華とPカップを走った。

まえがき

春は嫌いだ。僕を置いていくから。

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※画像は誰かが落とし、そのまま置き去りにされた爪切り。深夜0時撮影。


桜が咲くほどには暖かく、上着を手放さないほどには寒い、4月上旬。その後に来る調整ミスでしかない寒暖差をまだ知らなかった頃、僕は完全に暇を持て余していた。

やることがない──わけではない。やるべきことは少ないが、確かにある。ただ、もう少し正確に言うなら、やりたいことがない。加えて言うなら、個人的に締切を設けていた動画編集や長編小説の締め切りに何もかも間に合わず、今年最悪の鬱と言われていた2月中旬の鬱を上回る鬱で、生産的な活動をする気が全く起きなかった。

そもそも僕は春が嫌いだ。ここ一週間音信不通のフォロワーのホームに飛んで、まだ更新がないのを確認し、その思いは強くなっていく。何が出会いと別れの季節だ。花粉は飛ぶし、僕だけ置いていかれるし、桜は散るし、嫌なことだらけだ。Twitterの合格報告やら卒業報告やらに不条理な舌打ちをしながら、ごろごろと寝転がる。暇だ。

なのでぼんやりと、最近やっていなかったソシャゲのイベントなんかを、適当にこなすことにした。半年ぶりにログインしたそのゲームの名前は「アイドルマスターシャイニーカラーズ」、イベントの名前は「YOUR/MY Love letter」。

自己紹介が遅れました。この辺では飯落と名乗っている者です。好きなものは音楽とサッカーと小説、嫌いなものは偶像と春と単純作業。4周年プロデューサーズカップ、三峰結華18位の新人プロデューサーです。

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きっかけ

シャニマスを始めたきっかけはこちらとか、まあ僕のこれまでのnoteに。

「YOUR/MY Love letter」の説明は皆さまご存知だと思うのでしません。知らない人は今すぐシャニマスを始めて、読め。とにかく、そのイベントが良すぎて、シャニマスに対してなんらかの形で感謝を表明したい、となりました。その結果、すぐに開かれるだろうPカップを走る、というのが手っ取り早いと考えるのは割と自然な流れだと思います。

しかし、Pカップを走るといっても具体的にどうすればいいのかはさっぱりわからない。めんどくさがりの僕は普段なら「無理!ガハハ」と言って諦めるところですが、今回は違いました。普段から「Pカップ走りませんか」「怖くないよ」「青春だよ」みたいなことを言っている、創作サイトの怖い先輩がいたので。

その先輩(名前を出していいのかわからないので、便宜上「Yてぃーちゃー」あるいは「Y先生」と呼びます)にDiscordで声をかけると、めちゃくちゃ教えてもらえました。走り方とか編成とか、なんかもう全部。ありがとうY先生!

僕は最初は銀称号を目指す予定だったんですが、Y先生から銀のボーダーの緩さを聞いて、「じゃあせっかくだし金まで頑張るか」と予定を変更。4月5日のことです。

準備期間が一週間もないんだが???

準備期間

とりあえずYてぃーちゃーからもらった編成(後述)はもう弄れないので、練度を磨きつつexを掘るようにしました。Yてぃーちゃーは「その編成なら18分はいけますよ」と言って、僕のものと似た編成で実際にスーパー高速周回を実演してくれました。なので最終目標は一周18分。ちなみに4/6時点のラップタイムは35分。おいおい無理すぎるぜ先生。

とはいえ4/6〜4/8あたりまで、自然回復のスタミナで走ってると少しずつコツは掴めてきました。回線の調子が良ければ20分は載せれるな、という練度。シーズン3に相手の行動パターンに合わせて自分の殴る場所を変えるとかもまあやれるようになりました。我ながら飲み込みが早い。

シャニマスをやる、以外の準備は特にしませんでした。Y先生を見てるとどうやらトップランカー達は端末を借りたり携帯食を買い込んだりするらしいんですが、僕は特にそういうことはしませんでした。というかそのレベルまでやらなきゃいけないなら走ろうなんて考えなかったと思う。強いて言うならコストコで買ったカナダドライジンジャーエール(ダイエット)をめちゃくちゃ飲んでました。実質備蓄。

金称号(100位以内)のボーダーは1億〜1.5億? と予想されていたので、僕の推定時速である540万と照らし合わせるとまあ大体24時間くらいやればいいのかな、と。あれ?結構じゃない?なんて不安になりながら、Pカップ前最後の土日を迎えます。とはいえ、この土日について特に語ることはありません。

土曜の午後から友達と遊んで終電逃して12時間くらい喋った後、日曜は12時間寝てました。

結果として僕は寝不足による軽い頭痛と、全く準備のできてない編成、加えてフォロワーが帰ってきたり2日シャニマスをやっていなかったりしたことによる開始前の燃え尽きを背負ったまま、Pカップ1日目を迎えることになりました。

編成とか

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シャニマスのオタクは多分得るものないから読み飛ばしてもらっていいです。シャニマスやってなくて俺のオタクだから読んでる人も読み飛ばしててください。誰が読むんだこれ?(備忘録です)

Y先生に考えてもらった、多分誰でも組めるレベルのVi極です。生まれて初めて爆死した時のすり抜けである雛菜だけ完凸ですが、他はSRとかいろいろ寄せ集め。半年シャニマスをやっていなかったのでろくな準備ができておらず、かなりの地獄を見ることになりました。具体的にはシーズン4のlegend不一致流行や七色Da2位にはPPPでも負ける場合があります。歌姫周回とは言いつつも、実際に歌姫安定して行けるのははlegendにいい感じに勝てて最後の方Viが一位の時です。Vi2位でも歌姫はPPPじゃないと怪しかったです。ウケる。

自札は♡コメディの三峰結華。好きなので。♡コメディのコミュが良すぎて沼に更に深く沈んだと思う……。

シーズン1、2は基本的に完凸雛菜とシーイズ咲耶がいる時だけViレッスンしていい感じにするやつです。いない時はラジオを踏んでメンタルを上げます。ここで問題となるのがこの二つのバランスで、メンタルが足りないと30万ファンの歌姫に行けず、Viが足りないと不一致legendに殴り負けます。シーズン2終了時に両方とも300が最低ライン。400だったらウキウキです。

シーズン3以降は雛菜四凸と自札とぐるもこを取っていい感じに殴ります。火力がないのでぐるもこに頼るしかない。なんか細かい立ち回りは別に語ることもないです。集中してる時はめちゃくちゃちゃんとやってましたが、大体パッションでやってたんで。平均180万ファン21分くらいです。

端末はiPhone8、回線はまあ普通のWi-Fiです。普通に使う分には二つとも問題は特にないのですが、家のWi-Fiは自室でだけクソ弱くエラーが頻発するため、自室にいることになる深夜帯は一周30分はザラ。このPカップをきっかけに自室の回線を見直すことにしました。中継機とか買うか〜。

1、2日目

15時に鳴るだろうゴングを、僕は少しの緊張と共に待っていた。今日の予定は既に終えている。明日は1限から授業だからそんなに遅くまではやらないつもりだが、少なくとも日付が変わるまでは、集中してシャニマスをこなそう。

とはいえ飽き性の僕がシャニマスだけやるのも難しい。15時を迎える前に昼食を済ませた僕は、Y先生が書いていたnoteを参考に、シャニマスのお供となる娯楽を探していた。柱に身長分のシール……は別にいいか……うーん……アニメもあんま好きじゃないしな……そうだ、と思い立って僕はDAZNを開きます。結果として、僕がPカップ中のBGMとして選んだのは日本時間のその日に行われたマンチェスターシティ対リバプール戦。世界最高峰のリーグで行われた世界最高峰の一戦は2-2で終わったとは思えない満足度で、何度でも見たい。というかもう朝に2週してるから大体内容覚えてるしBGMにちょうどいい。

キックオフの笛が鳴る。15時、僕は意気揚々としていた仕込みを解き放ち、そして即座にプロデュースを開始。

普通にシーズン1でファン数稼ぎ忘れて900人とかで終わった。こういうイベラン走るの初めてで、本番に弱い僕はめちゃくちゃ緊張してました。めちゃくちゃ萎えたけどなんとか持ち直して必死に走る。後半が始まってリバプールが点を取る頃にはなんとか手も慣れてきました。そして5時間後。

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思ったより走れてるな?

80位くらいを想定してたんですが、しっかりteen桁。なお手が慣れているとほざいた割に2回のロックで10分足止めを食らいました。泣きながらDiscordで報告したらY先生はまだノーロックであさひの一桁台を爆走していました。さすがっす……。

さて意外に走れていることに気を良くした僕は、日付が変わった後も走り続けます。自室の回線に苛立ちながらも、手が慣れて縮まっていくタイムに成長を感じてめちゃくちゃ楽しくなってきました。流石に寝るかと手を止めたのは四時くらいでした。めちゃくちゃちゃんとやってるじゃん。

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寝るちょっと前のスクショがこれ。結局15〜4時の13時間で5000万稼いで寝ました。この日だけで6回ロック食らいました。シャニマス下手すぎる。

2日目は寝て起きて授業受けて12時からリフレ明け。ガチ勢は昼飯もあらかじめ買っておいたりするらしいんですけど僕は緩いので普段と変わらない食生活です。ファミマのプチシュー+レタスサンド+モンエナの黄金ライン。あと僕は何かに熱中すると薬を飲み忘れてしまうので、それを防ぐために本戦中名前を「朝昼薬忘れずに飲む」にしました。が、昼の薬を忘れず飲めたのは3日目と6日目だけです。当然プチシューを食べているこの日も忘れています。だめすぎる。

14〜16にちょっと授業受けてもう一回走る。大学の回線がまあまあ早く、やる気があり、1日目より練度が上がっていたので、この日が一番速かったと思います。

18時からはガチ勢が18-24でリフレを取っていてボイチャ相手がいなくなったY先生としゃべりながらやってました。僕は結局2日目終了時点で13ロック、1時間ちょいの損失をしていましたが、Y先生はまだノーロックでした。彼は石《ロック》を体に持っていたので(腎結石)、それが身代わりだったのかもしれませんし、練度の違いかも知れません。

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2日目終了時にで9700万。まあほぼ一億ですね。予想されているボーダーである1.5億も見えてきました。

3日目

なぁ……ひょっとしてさ……金称号ボーダーめちゃくちゃ下がってねえか?

全休だったのでリフレを1-7にして、あとは全部走るぞ!と思っていた僕ですが、普通に11時に起きました。しゃあねえか〜と思いながら朝飯と昼飯を食べ(この日薬を飲み忘れなかったのはそもそも昼から起きたからなんですね)走るぞ!とシャニマスを開きましたが、ここで異変に気が付きます。

順位、変わってなくね?

10時間放置してランキングに変動なし。一億ってもしかして稼ぎすぎたか?と思い始めます。しかしそんな舐めたことを言ったらY先生に「みんなボーダー見るから終盤盛られたら怖いよ」みたいなリプを送られたので、一応走ります。

三日坊主、ここに極まれり。フツーに飽きてTwitterをやり始めました。エゴサしたら僕のフォロワー(方向音痴の萌えキャラ。僕のことが好き)が「ソシャゲのイベラン走るの解釈違い」とか厄介オタクみたいなことを言っていたりしました。いや本当にその通り。

実際、僕はあまり何かに熱を入れて取り組んだことがない。だからこそ、春が嫌いなのだろうと思う。新たな挑戦をするエネルギーがないから、誰かの後を追う熱量がないから、春のせいにして立ち止まったまま。多分、僕はとっくにオタクとして「終わっている」のかもしれない。

「終わっているオタク」という表現は、僕はあまり好きではない。少なくとも世間一般で使われる、日常生活が酷いオタクを指す言葉としては使いたくない。Pカップのために睡眠や日常を削る彼らが、オタクとして終わっているわけがない。むしろ僕は彼らのことを、尊敬の念を込めて「始まっているオタク」と呼ぶ。

僕はオタクとして終わっている。彼らのような熱は持てない。ランキングを見ると、既に三峰結華1位とはトリプルスコア以上離されていた。10位との差も2倍に近い。ああ、すごいなと思った。

僕はアイドルという概念があまり好きではない。彼女達が嘘か本当かもわからない、本人ではない誰かの意図によって"プロデュース"された虚構であることを考えると、少し冷めた目になる。

でも、アイドルが、それでもアイドルとして存在することで救われる人だっている。なら、自らを偶像として定義して、色彩を持って笑うことは──それは、うん。僕にはできないことだけど。すごいことだとも、思うのだ。

そうだよな、結華……。

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静かにしろい この笑顔が……

オレを蘇らせる 何度でもよ

というわけで、なんとかやる気を建て直して走り始めました。1時間くらいTwitterしてた気がする。くそ…… なぜオレはあんなムダな時間を……僕のツイートを監視していたY先生からいいねと圧が飛んできてビビったりしていました。

この日はずっと部屋にいて同じ体勢だったので、そろそろ体が不味くなってきています。安西先生、バスケがしたいです。

3日目なのでめちゃくちゃ三井寿になって「オレを蘇らせる 何度でもよ」「諦めたらそこで試合終了ですよ……?」を脳内ループしていました。そのくせDAZNでは普通にプレミアリーグを見ています。三井寿(ボランチのすがた)

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この日は全休で一番時間あったにもかかわらず2500万。しかしむしろ順位は上がっている。やっぱりボーダー下がってねえか?

4日目

いよいよ飽き散らかしています。後普通にめちゃくちゃちゃんと授業がありました。マジで全然走れてなくて、普通に短歌を読んだりフォロワーの質問箱にクソみたいな質問を投げたり阪神を小馬鹿にしたりしていました。この体たらくにフォロワー(APP15で美味しいフレンチトーストの店を知っている爽やかな青年。僕のことが好き)はなんかめちゃくちゃ喜んでいました。稼ぎは1000万くらい。

5日目

とうとうこのレベルまで来ました。普通に授業がちゃんとあったのもありますが、帰ってきてから2時間くらい普通にスマブラでアイクの空Nを擦り続けていました。戦闘力は上がっていません。無駄すぎる。

しかしこんだけサボってもまだ順位はteen桁をキープしていて、なんならボーダーと一億近い差があります。これは流石にマジで大丈夫だな、と確信が持てたのですごくのんびりしました。稼ぎは1000万くらい。

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「ベスト16ってイキりたいから16位にしよう」と密かに思っていましたが、普通に無理になってきています。

Y先生は全然寝ずにあさひの2位をキープしているので漢字が読めなくなっていました。部首が分かれるとかなんかよくわからないことを言っていました。やっぱ「始まってるオタク」尊敬できないかもしれねえ。

6、7日目

もうここまで来ると焦りとかも特にありません。走らなくて済むなら頑張りたくないから(P-SSR『☆喜劇 meshiochislash』のコミュ)。最初の3日で勝負はほとんど決まったな〜と思いながら、午前中はASMRをのんびり聴いていました。午後はミスドでのんびりコーヒーを飲みながら寛いでいました。Pカップやってない時よりのんきかもしれねえ。

あと自室のティッシュが血まみれになりました。これは1日目からずっと流れ続ける鼻血のせいです。どうやらPカップを走ると鼻血が出るらしく、結構悩まされました。寝巻きに使っている白いウィンドブレーカーを血染めにしたり。ちなみにウィンドブレーカーで寝るのは青春を捧げた部活でずっと来ていたものを寝巻きとして雑に扱うことで精神的な自傷行為ができるからです。袖口に血もついたので実質的なリスカ。

6日目の夜から7日目の2時くらいまでは作品の批評を行なったりするサーバーで批評の話をしたりシャニマスの話をしたり政治と宗教の話をしなかったりしていました。この流れでPカップを行なっていたせいで完全に忘却していた批評依頼があることを思い出し謝罪したりもしました。申し訳ない……。

ボイチャを切っていざ寝るか! となると逆にちょっと不安になり、4回くらいやってから寝ました。

そして結果がこれ。

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ありがとう三峰結華、ありがとうシャニマス。はじめてのPカップでしたが、やはり金称号がプレゼントボックスにあるのを見ると感慨深いものがあると同時に、報酬しょっっっぱ!!!!という驚愕も感じます。報酬しょぼすぎて、上位勢の恐ろしさを改めて感じた。

感想

走ってみた感想として、明らかに準備が足りなかったなと思います。グレフェス最高3は流石にやばいし、イベントももうちょいやっとくべきだったし、もう少し楽に走る手段は色々あったと思います。ただまあ18位という結果だけ見たら万々歳ですかね。18という数字は我らが鹿島の誇るストライカー上田綺世の背番号なので。

この7日で改めて三峰結華が好きになりました。そもそも丸眼鏡が好きなんですよね。あと顔とプロデューサーとの距離感が好きです。狂う。アンティーカの他のアイドル達ももう少しちゃんと向き合ってみたいですね。

あとシンプルにランキング上位を目指して競い合うという経験の感覚が楽しかったです。最近の自分は上位を目指す意識が足りなかったな、腑抜けたかもしれねえな、とちょっと思いました。プロデューサーからまた怪奇創作サイトのスタッフに戻りますが、この上を目指す感覚は忘れないようにやりたいですね。

Y先輩からは次回も走ろうぜ!と言われていますが、多分走らないと思います。改めてあんまり向いてないな、と痛感しましたし、あと10月とかその辺は多分SCP-JPでいい感じにコンテストが開かれていることが予想されるので。そういやY先輩はSCPのコンテストもPカップも両方やってたな……。ただ、僕はあんま器用じゃないので。

総じて、いい経験になりました。今後はまあゆるりとイベントやったり推しのガチャを引いてコミュ見たりしていこうかなと思います。

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やっぱアイドルって楽しいよ!!!

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