【4/15】地震と株価
熊本県益状町で震度7の地震が発生しました。
約2万3千人が避難している状況でなお強い余震が続いています。
今回は地震と株価の関係を見ていきましょう。
■地震大国日本
地震は地下で起きる岩盤(プレート)のずれにより発生する現象です。
プレートは地球内部で対流しているマントルの上に乗っています。
マントルの流れによりプレートは徐々に動いていき、何かの拍子でもとに戻ります。
この戻りの動きが地震です。
私たちの住む日本には以下の4つのプレートの上にあります。
①北米プレート
②ユーラシアプレート
③太平洋プレート
④フィリピン海プレート
そのため、日本は地震が非常に発生しやすいのです。
気象庁によりますと年間に日本で発生している地震の件数は大小合わせてなんと4860件もあります。
これだけ発生していますので、地震が発生したからといって株価がすぐに動くことはまずありません。
しかし、大震災となると話は変わります。
■阪神大震災、東日本大震災時の株価
過去の大震災時の株価を見ていきましょう。
まずは1995年に発生した阪神大震災です。
このときは日経平均が1カ月で6.8%も下落しました。
次に2011年の東日本大震災ですが日建平均は3.11~3.15で2000円も下落しています。
原因は未曽有の被害発生による投資家心理が過度な悪化したためです。
パニック売りが発生したわけです。
いずれも大震災が発生した直後に一気に下落するわけではなく、被害がより鮮明になるにつれて下落していきます。
■基本的には全面安
大震災発生による投資家心理の悪化が原因のため、基本的には株価は全面安となります。
規模が大きければ大きいほど売りが売りを呼び、パニック売りとなります。
■製造業は工場の稼働状況次第
大震災発生により、現地の工場の稼働状況にも影響がでます。
今回発生した熊本大地震ではホンダ、三菱電機、ソニーなどの工場が停止しています。
工場が停止してしまうと商品が製造できないため、必然的に売り上げが低下します。
これにより業績悪化が懸念され、下落しやすい状況に陥ります。
本日(4/15)では以上の3銘柄は一旦は下落するでしょう。
しかし、すぐに復旧するようだと被害も軽微なため、絶好の買い場となります。
■建築業は上昇
大震災発生時に上昇する株価もあります。
それが建築業です。
大震災が発生すれば、家屋や建屋が破損、倒壊します。
そうなれば復興活動で活躍するのは建築業なのです。
大震災の最中に株価上昇することはあまり良い印象ではないですが、建築業者の力なくして復興は成り立ちません。
むしろ復興のために尽力を尽くしてくれることへの期待と受け取りましょう。
■不謹慎ですが、絶好の買い場です
以上のように地震発生時は株価は軒並み下落します。
企業の業績に関係なく株価が下落することは投資家にとって絶好の買い場です。
但し、原子力発電所の停止のように企業のビジネスモデルに致命的な打撃があった場合や取引所のシステムが停止してしまうなど日本の経済システムに致命的な打撃がある場合は企業業績に影響がでますので安易に買ってはいけません。
大震災で多くの命が亡くなるなか、不謹慎ではありますが、状況を見極め、投資の好機としたいところです。
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