某英国デパートのバイヤー部

1、地味なベッドリネン部門の驚愕

バイヤー部と言えば、漫画で思いつくのは槇村さとるさんの漫画だと思うんだけど、あれはキラキラしたファッションバイヤーの世界で、まあ、半分は嘘っぽいというか、実際こっちでは、数値を専門にして居るマーチャンダイザーと主に買い付けを行うバイヤーが分かれてることが多いので主人公みたいに、売れないものを値下げしましょう!とか独断と偏見で簡単に出来ない事の方が多い。私はバイヤー部では働いているけどそんなキラキラした世界とは程遠い、ホームウェア(家庭用品)の方なので、かなり地味である。ただ、今現在いるベッドリネン部門は会社でも1、2を争う高額売上部門なので、なにか失敗すると損失も多くかなり目立つ。

日本にいた頃は、布団カバーとかシーツなんて、色以外はそんなに気にしたこともなかったけど、毛布とかそういうのにはこだわっていた私には結構楽しい部門なのだが、しらいない人からすると、なーんだただののベッドのシーツでしょ?で終わってしまう。

いやあ、奥が深いんですよこの部門は。

もちろん色の事を語れば、白が一番売れるのはまあ、例外なし。

でも生地の種類とか、サイズとか、売れる比率などを予想しようとするとかなり難しい。

私はバイヤーでなく、マーチャンダイジングなので、バイヤーが探してきた商品の在庫を切らさないようにし入れるのが仕事。ただ、仕入れ先がほとんど海外という事により、その売上と、注文時期が4ヶ月程あいているので、色々と売上予測をしなくてはならず、完璧に在庫を保つのは至難の業である。

売上は、天候、社会の動き(引っ越しの多い時期等)、値引きセール等に左右される。

特に今年はロックダウンのおかげで、売上の比率が変わり、色々困った。ロックダウン中は店舗がしまっているので、Webのみの売上になるのだが、何故か店舗でダントツで売れる物が、いまいち同じようには売れなかった。検索で引っかからないとかそういう事かも知れないけど今でも謎である。それのおかげで、店舗が再開した時に、品薄になり色々怒られた。。。イギリス人は日本人みたいに怒鳴ったりとかはしないんだけど、ネチネチ地味に攻めてくる。偉い人が全体ミーティングで、あーこれ買いに行ったけどなかったのよね!とか言われると、段々プレッシャーがかかってくる。でも! 仕入れは注文から4ヶ月先なんです!!!!とか言ういいわけは出来ない。(トホホ)。

こういう事で、バイヤー部とは言え、カッコイイだけじゃなく、私みたいに、地味で、数字ばっかり見てる人もいるって事を知ってもらいたいのでちょっとづつ書いていきたいと思います。