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生態系の構図は繁栄の構図

奇しくも35年前、私は現在の景色を予想した。
売り手市場とはいえ、そこまでやるかの歓迎振り。
当時の新入社員たちは、いまは企業の幹部たち。
その間の企業の空気に、私は関わってきた。

そこには時代特有の、さまざまな課題があった。
中堅社員・管理職の両研修とも内容を工夫した。
お蔭で引く手数多。東奔西走の時代にあった。
だが他方で隆盛を極めたのは、戦略思考の研修。

競争・戦いを経営の様式と考えるスタンス。
そもそもニーズ・ウォンツは平和のため。
その平和を競争・戦いで勝ち取る二律背反。
地上の生態系は、それを見て眉をひそめる。

弱肉強食、生存競争ということばで煽る経営。
時代の若者たちに、その企業風土は浸透しない。
上下関係の構造で、パワハラが浮き彫りになる。
失われた30年は、組織の活発さも失ったのだ。

弱肉強食、生存競争。経営にその発想は禁物。
イデアとアイデアは、哲学があって調和する。
自然界に、滅し合いや奪い合いは存在しない。
経営も、生態系にあやかって静かに繁栄すべし。

つづく

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