SELECK文章教室【No.1】テレワーク・マネジメント編
こんにちは。入社して2ヶ月ちょっとが経ちました。SELECK編集部の吉井です。
なぜこの企画をはじめたのか
今回は「SELECK編集長 鬼の文章教室」シリーズ、記念すべき第1回目でございます。(編集長花さん、「鬼」なんて付けてごめんなさい。普段は本当に思ってません。笑)
そもそもなぜこの企画を始めようと思ったか?についてですが、これまでSELECK編集部マガジンでは、取材後記やゆるのみレポートなどを公開してきました。
SELECKを通じて読者の皆さんに「ためになった!」と感じてもらえるようなネタを探して、日々奮闘中なわけですが、SELECKと並行して編集部としてさらにナレッジのシェアができないだろうか、(ゆるのみで”色が濃いめ”と言われた)メンバーの個性を伝えられないだろうか、読者の皆様ともっと交流できないだろうか、と思い、noteで様々な企画を実施していくことにいたしました。
そして先日「どんなコンテンツがいいですか?」という問いかけをTwitterで実施させていただいたのですが、一番多かったのは「編集長の添削術を公開する記事」でした!(アンケートご回答いただいた皆様、ありがとうございました!)
巻き込み型コンテンツを作成するために、今後SELECK公式Twitterにてアンケートやご意見を募集させていただきますので、是非ご協力よろしくお願いいたしますmm
本題に入る前に
今回の記事の内容は、「編集長に編集してもらったものをそのまま公開」しています。なので、私が書いた下書き部分と、添削された部分の比較ができます。
なぜこの書き方に直されているのだろう?と考えることで、きっと編集力・文章力が身につくはずです。
純粋に、吉井さん文章力やばいじゃん!っていう楽しみ方でもOKです。(笑)
ということで、早速本題にまいりましょう!
今回公開する記事は・・・
今回の記事はこちら!テレワークマネジメントのSEO記事です。
私、吉井が入社した4月に一番最初に執筆した記事です。
正直、公開しようか迷いました。酷すぎるので。(笑)
しかし、個人的に学びがすごく多かったので、「自分の醜態を晒すか…」と泣く泣く公開です。(笑)
ちなみに、いつも使用しているツールは「Google ドキュメント」です。
記事公開までの手順としては
1.記事の企画
2.執筆
3.編集長の編集(添削) ⬅︎今回公開するのはココ
4.流し込み・記事公開
という流れです。
ポイント①「とにかく削る」
あれ、早速、花さんから愛ある「全体的に編集してみます」の文字。
ちなみに、なぜ私の冒頭部分がボツになっているのか皆さんお分かりでしょうか。(是非、花さんの添削と見比べて考えてみてください。)
ここのBAD POINTはお分かりだと思いますが、
2段落目の1文が相当長いですね。5行もあります。(笑)
冒頭部分はまず、「テレワーク・マネジメント」のテーマに引き込むために、時事ネタや興味深いデータを用いてキャッチーにするわけですが、私の場合はファクトを書いているものの、調査実験の過程までつらつらと語り出して、その情報必要ある?!状態に。
(BEFORE)
Harvard Business Reviewで取り上げられていた調査で、中国の最大手オンライン旅行サイト「Ctrip」で勤務しているコールセンターの有志の社員を2つのグループに分け、半分は9ヶ月間テレワークで勤務、残り半分は通常通りオフィスで勤務してもらった結果、テレワークで勤務した社員の方が13.5%も多く業務を遂行するなど生産性の向上がみられ、更に、欠勤も少なく、仕事への満足度も上がった、というデータがあります。
(AFTER)
中国最大手のオンライン旅行サイト「Ctrip」の運営会社が、コールセンターの社員を対象に行った調査によれば、「テレワーク勤務をした社員の方が、オフィス勤務の社員と比べて13.5%も多くの業務を完了し、欠勤が少なく、仕事への満足度が向上した」といいます。
まずは「読者の人はどんな情報を求めているか?」を最重要の視点として、とにかく不要な情報は削る。短い表現に言い換える。
業務を遂行するなど生産性の向上がみられ → 業務を完了し
〜というデータがあります → といいます
期待することもできます → 期待できます
他にも「ぶつかる」という口語的な表現はNG、「〜であろう」は学術的な表現なのでSELECKでは書かない、などなど…
ポイント②「その表現で伝わるか?」
では次のパートに移りましょう。早速本文です。
ここのBADPOINTは、
①使用する情報の粒度が揃っていない、話が重複している
ひとつは、テレワークの「メリット」を挙げる際に、各項目の情報の粒度が揃っていない点。そして内容が重複している点。
(BEFORE)
・移動時間がないことで、余裕ができた分をスキルアップや、家事・育児、仕事の時間に充てることができる。
・通勤時のストレスもなく、健康的な食事がとれるなど、ワークライフバランスを保つことができる。
(AFTER)
・通勤がなくなることで、通勤時のストレスが減ったり、作業時間を多く確保することができる
・家族との時間や自己研鑽に使える時間が増えるなど、ワークライフバランスを保つことができる
②文章の意味が通っていない
次はこれ。なんとなく正しそうだけど、実は文章の意味がよくわからない。「柔軟なスケジュール」とは…?
(BEFORE)
柔軟なスケジュールと作業環境により、集中して生産性をあげることができる
(AFTER)
柔軟なスケジュール調整ができ、より集中した環境で生産性高く働くことができる
③情報が少なすぎて、伝わらない
そして、今回、デメリット部分は海外の文献を参考にしたのですが、そのまま翻訳しすぎて意味がちんぷんかんぷん。
(BEFORE)
自己管理が難しい
(AFTER)
人によって自己管理能力が異なるため、業務のパフォーマンスに差が出る
冗長な表現や、言い換えで短くできる部分は削るのも大事。しかし、「その表現で読者は本当の意味を汲み取ってくれるだろうか?」を考えて、適宜補足をすることも重要です。
同じ言葉を使っていても、言葉の受け取り方や理解は相手の知識レベルや経験に左右されるもの。「これだけでも伝わるはず」では不十分。
ポイント③「テーマは一貫しているか?」
全ての文章を公開すると、だいぶ長くなってしまいそうなので最後のパートです。
ここのBAD POINTのメインは
テレワークのデメリットを提示したのちに「なぜマネジメントが重要なのか?」が抜け落ちていて、章と章の繋がりが弱い こと
「なんで”テレワークで”マネジメントが重要なの?」「”テレワークでは”どんなマネジメント体制が必要なの?」という、「テレワークならでは」の部分が抜け落ちていたんですね。
図にするとこんな感じ。真ん中がスカッと。
だから読んでいると、「これってテレワーク関係なくない?」という部分が出てくる。(笑)
章の中で、文と文がつながっていることも重要ですが、章と章のロジックもしっかり通っているのか、見直して見ることが大切ですね。(当たり前ですが。)
と、ここまで長々と書いてきましたが。
初めて編集長に提出した文章、添削が返ってきた時は「修正がいっぱいだ…><」と猛反省しました。(笑)
しかも無意識にネガティヴな表現を使っていたりして、文章には性格やら人間性が滲み出てしまうものだなあ、とこれも大反省。
普段、書いたり話したりしながら自分の思考を整理するタイプでもあるので、「〜など」とか「〜のような」とか、曖昧な表現も使ってしまいがちだという自分のクセに気づかされました。
文章を見直して、自分の性格も見直す。そんな第一回目の文章教室でした。(笑)
果たして、皆さんの中に新しい気付きはあったでしょうか。
今回は本当に初歩的なミスが全開に出ている文章だったので、「まあ、そうだよなあ〜」というポイントばっかりだったらすみません。(笑)
ということで!
最後までお読みいただき、ありがとうございましたmm
また次回もお楽しみに〜〜〜!
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